2024年11月5日火曜日

スーパービジョンの出題


スーパービジョンが国家試験に出題されるときのパータンは,2種類あります。



①スーパービジョンの種類

個別スーパービジョン

スーパーバイザーとスーパーバイジーが1対1で行うスーパービジョン。

グループスーパービジョン

1人のスーパーバイザーと複数のスーパーバイジーで行うスーパービジョン。

ライブスーパービジョン

ソーシャルワーク場面にスーパーバイザーが同席して行うスーパービジョン。

ピアスーパービジョン

仲間同士で行うスーパービジョン。スーパーバイザーとなる者はいない。

セルフスーパービジョン

自分自身で振り返りを行うスーパービジョン。自分がスーパーバイザー。

 

②スーパービジョンの機能

教育的機能

価値・知識・技術を教える機能

支持的機能

スーパーバイジーを支える機能

管理的機能

スーパーバイジーの業務を管理する機能

 

それでは,今日の問題です。

 

第33回・問題114

次のうち,複数のスーパーバイジーがスーパーバイザーの同席なしに行うスーパービジョンの形態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ピア・スーパービジョン

2 グループ・スーパービジョン

3 ライブ・スーパービジョン

4 個人スーパービジョン

5 セルフ・スーパービジョン

 

これからは,こういった問題は出題されないのではないかと思います。

知識があれば思考することなく答えられるからです。

 

「スーパーバイザーの同席なし」という情報から

 

・ピア・スーパービジョン

・セルフ・スーパービジョンの

 

の2つが考えられます。

 

「複数のスーパーバイジー」という情報から

 

・ピア・スーパービジョン

・グループ・スーパービジョン

 

の2つが考えられます。

 

この2つから,答えは,

 

1 ピア・スーパービジョン

 

ということになります。

2024年11月4日月曜日

グループワークの理論家たち

 

今回は,グループワーク(集団援助技術)の主な理論家を学びます。

 

グループワークの主な理論家

コイル

セツルメントやYWCAの実践を基盤とし,グループワークの母と呼ばれた。

また,「グループワーカーの機能に関する定義」(1949年)を起草した。

コノプカ

グループワークの14の原則を示し,治療教育的グループワークの発展に貢献した。

ヴィンター

ミシガン学派に所属し,個人を望ましい方向に向けて治療する治療モデルを提唱した。

トレッカー

アメリカで青少年健全育成がまだグループワークの主要な分野であった1950年代に活躍し,その著作は翻訳されて日本のYMCA等の働きに理論的な基盤を与えた。

シュワルツ

ソーシャルワーカーの役割を,メンバーとグループの媒介者とし,相互作用モデルを提唱した。

 

それでは今日の問題です。

 

第33回・問題113

グループワークに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 コイル(Coyle,G.)は,ミシガン学派に所属し,個人を望ましい方向に向けて治療する治療モデルを提唱した。

2 コノプカ(Konopka,G.)は,グループワークの14の原則を示し,治療教育的グループワークの発展に貢献した。

3 ヴィンター(Vinter,R.)は,ソーシャルワーカーの役割を,メンバーとグループの媒介者とし,相互作用モデルを提唱した。

4 トレッカー(Trecker,H.)は,セツルメントやYWCAの実践を基盤とし,グループワークの母と呼ばれた。

5 シュワルツ(Schwartz,W.)は,アメリカ・グループワーカー協会で採択された「グループワーカーの機能に関する定義」(1949年)を起草した。

 

カタカナが多くて読みにくい問題です。丁寧に読み進めて考えることが必要です。

 

それでは,解説です。

 

1 コイル(Coyle,G.)は,ミシガン学派に所属し,個人を望ましい方向に向けて治療する治療モデルを提唱した。

 

これは,ヴィンターのことを述べたものです。

 

2 コノプカ(Konopka,G.)は,グループワークの14の原則を示し,治療教育的グループワークの発展に貢献した。

 

これが正解です。

 

3 ヴィンター(Vinter,R.)は,ソーシャルワーカーの役割を,メンバーとグループの媒介者とし,相互作用モデルを提唱した。

 

これは,シュワルツのことを述べたものです。

 

4 トレッカー(Trecker,H.)は,セツルメントやYWCAの実践を基盤とし,グループワークの母と呼ばれた。

 

これは,コイルのことを述べたものです。

 

5 シュワルツ(Schwartz,W.)は,アメリカ・グループワーカー協会で採択された「グループワーカーの機能に関する定義」(1949年)を起草した。

 

これもコイルのことを述べたものです。

2024年11月3日日曜日

ケアマネジメントモデル

 

今回は,ケアマネジメントモデルを学びます。

 

主なケアマネジメントモデル

仲介型モデル

(ブローカーモデル)

クライエントのニーズを充足するために,サービスを調整するモデル。

ケアマネジメントのベースとなるもの。

リハビリテーションモデル

リハビリテーションに重点をおいて,サービスを調整するモデル。

臨床型モデル

治療に重点をおいて,サービスを調整するモデル。

ストレングスモデル

クライエントのもつ強み(ストレングス)に着目して,支援するモデル。

集中型モデル

地域で生活する重度精神障害者を24時間365日チームによるアウトリーチ支援を行うACT(包括型地域生活支援プログラム)に代表されるモデル。

緊急対応などが含まれる。

 

 

それでは,早速今日の問題です。

 

第28回・問題111

事例を読んで,この場合に適したケースマネジメントのモデルとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

 高校生のときに統合失調症を発症したHさんは,10年以上の入院生活が続いており,退院して地域で生活することを望んでいる。両親はすでに他界し兄弟は遠隔地在住で,Hさんの退院後の生活を支援してくれる人はいない。Hさんの症状は不安定で,日常的に服薬管理などの医療サービスや生活全般の見守り・助言,リハビリテーション,就労支援など,様々な支援が必要である。

1 ストレングスモデル

2 リハビリテーションモデル

3 臨床型モデル

4 仲介型モデル

5 ACT(包括型地域生活支援プログラム)モデル

 

この問題では,ケースマネジメントと出題されていますが,ケアマネジメントとほぼ同義語です。

 

ケースマネジメントは,主にアメリカで用いられ,ケアマネジメントは主にイギリスで用いられています。

 

平成19年度カリキュラムでは,「ケースマネジメント(ケアマネジメント)」となっていましたが,令和元年度カリキュラムでは「ケアマネジメント」となっているので,今後は,ケアマネジメントで統一して出題されるのではないかと思います。

 

さて,この事例のポイントは,「日常的に服薬管理などの医療サービスや生活全般の見守り・助言,リハビリテーション,就労支援など,様々な支援が必要である」ことです。

 

迷うのは,「服薬管理などの医療サービス」というところでしょう。これがあるために「臨床型モデル」ではないかと考える人もいるかもしれません。

 

服薬管理は,精神科訪問看護で行います。治療ではありません。

 

ということで正解は,選択肢4です。

 

さまざまなサービスを調整するのが「仲介型モデル(ブローカーモデル)」です。

2024年11月2日土曜日

生活モデルについて

 

システム理論は,「人と環境」を一体のものとしてとらえます。

それをさらにすすめたと言えるのが,「生活モデル」です。


エコロジカルアプローチを提唱したジャーメインとギッターマンが,エコロジカル(生態学)の視点をソーシャルワークに導入したものです。


生活モデルでは,クライエントの生活全体をとらえ,人と環境の交互作用から生じた問題に着目します。


人は環境との交互作用の中で,ストレスを感じることがあります。人はそれを乗り越える解決能力をもちますが,乗り越えられないこともあります。


そんなとき,ソーシャルワークが介入することになります。


それでは,今日の問題です。


第33回・問題106

次のうち,生活モデルにおけるクライエントの捉え方として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 環境から一方的に影響を受ける人

2 成長のための力を有する人

3 治療を必要とする人 

4 パーソナリティの変容が必要な人

5 問題の原因を有する人


何とも変わった問題です。


こういった問題は,正解がわかりにくいので,知っている知識を最大限に活用して,答えを考えます。


そういった意味では,タクソノミーⅡ型に分類される問題だと言えるでしょう。


それでは解説です。


1 環境から一方的に影響を受ける人


人は,環境との間で交互作用を行っています。一方的に影響を受けるのではなく,交互作用を通して,変化していきます。


2 成長のための力を有する人


これが正解です。


生活モデルでは,クライエントは自身で成長するための力を有する力を持つ存在であるととらえます。


その力をもって,ストレスに適応していきます。


生活モデルの視点によるソーシャルワークでは,どの程度,どのようにストレスに対応しているのかを把握するところから始まります。


3 治療を必要とする人 


治療を必要とする人ととらえるのは,伝統的なアプローチである治療モデル(医学モデル)です。


治療モデルは,フロイトの精神分析理論を基盤として発展していきました。


4 パーソナリティの変容が必要な人


パーソナリティの変容が必要な人ととらえるのも治療モデルです。


精神分析理論を用いて,治療していきます。


5 問題の原因を有する人


問題の原因を有する人ととらえるのも治療モデルです。


生活モデルでは,人と環境は交互作用を行っているため,問題の原因は,クライエントと環境のどちらにあるのかを明確にすることができません。


〈今日の一言〉


この問題には,出題されていませんが,ソーシャルワークの実践モデルには,治療モデル,生活モデルのほかにストレングスモデルがあります。


ストレングスモデルは,クライエントのもつ強さ(ストレングス)に着目して,支援していきます。


ストレングスは,クライエント自身のみならず,その周りにあるもの中にも見出すことができます。

2024年11月1日金曜日

ソーシャルワークにおけるモニタリング

 

モニタリングとは,支援(インターベンション)の実施中に行われるもので,支援が計画通りに進んでいるかなどを確認します。そのうえで必要な場合は,再アセスメントなどを検討するものです。

 

テレビ業界では,モニターで映像を確認することをモニタリングというみたいですが,それとは若干異なります。

 

それでは,今日の問題です。

 

第33回・問題105

次のうち,相談援助の過程におけるモニタリングに関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 クライエントに対する一連の支援終結後に,支援計画の妥当性や効果を測る段階である。

2 支援再開の要否確認のため,問題再発の有無などクライエントの生活状況を確認する段階である。

3 支援計画見直しのため,クライエントの状態変化のありように関する情報を収集する段階である。

4 支援を開始するため,クライエントの問題を把握し,援助関係を形成する段階である。

5 計画どおりに援助が展開されているか否か,計画された援助が効果を上げているか否かなど,援助の経過を観察する段階である。

 

モニタリングは,ほかのプロセスに比べていつどのように実施されるのかがわかりにくいので,本当に要注意です。

 

それでは,解説です。

 

1 クライエントに対する一連の支援終結後に,支援計画の妥当性や効果を測る段階である。

 

これは,エバリュエーションです。

 

2 支援再開の要否確認のため,問題再発の有無などクライエントの生活状況を確認する段階である。

 

これは,アフターケアです。

 

3 支援計画見直しのため,クライエントの状態変化のありように関する情報を収集する段階である。

 

これは再アセスメントです。モニタリングの後に必要なら再アセスメントを行い,計画を見直します。

 

4 支援を開始するため,クライエントの問題を把握し,援助関係を形成する段階である。

 

これは,エンゲージメントです。

 

5 計画どおりに援助が展開されているか否か,計画された援助が効果を上げているか否かなど,援助の経過を観察する段階である。

 

これが正解です。

 

モニタリングは,援助している途中で行います。

最新の記事

障害者総合支援法に規定される障害福祉サービスの実施主体

障害者総合支援法に規定される障害福祉サービスの実施主体は,市町村です。 同法における都道府県の役割は,障害福祉計画の作成,地域生活支援事業の実施,障害福祉サービス事業者等の指定などに限られます。 なお,自立支援医療には,育成医療,更生医療,精神通院医療の3種類がありますが,このう...

過去一週間でよく読まれている記事