2022年8月31日水曜日

正常圧水頭症とは

現時点での医療では,認知症という疾患を治すことはできません。


早く治療法が見つかれば良いと思いますが,現時点の治療薬は脳の機能を活性化させる効果があるものであり,認知症そのものを治すものではありません。


しかし,認知症の中でも治すことができるものがあります。


それが今日のテーマの正常圧水頭症です。


正常圧水頭症とは,脳の中に髄液が貯留することで認知症状を生じるものです。

そのため外科手術によって髄液を抜けば治すことができます。


それでは今日の問題です。


第26回・問題5 認知症に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

1 アルツハイマー型認知症の治療に用いられる薬物は,現在,存在しない。

2 レビー小体型認知症では,パーキンソン症状を生じることはまれである。

3 血管性認知症は,生活習慣病(糖尿病,脂質異常症,高血圧など)が原因となっていることが多い。

4 正常圧水頭症による認知症は,外科手術で回復することがある。

5 認知症に伴うせん妄は,夜間よりも昼間の方が多い。


そんなに難しい問題ではないかもしれませんが,一応解説します。


1 アルツハイマー型認知症の治療に用いられる薬物は,現在,存在しない。


現時点で,アルツハイマー型認知症の治療薬として認可されている薬物には,アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(商品名:アリセプトなど)とNMDA受容体拮抗薬(メマリー)があります。


アセチルコリンエステラーゼ阻害薬の中でよく知られるアリセプトは,レビー小体型認知症に唯一効果がある薬剤でもあります。


2 レビー小体型認知症では,パーキンソン症状を生じることはまれである。


レビー小体型認知症の特徴は,パーキンソン症状とはっきりした幻視を生じることです。


3 血管性認知症は,生活習慣病(糖尿病,脂質異常症,高血圧など)が原因となっていることが多い。


これが一つ目の正解です。


これは経験的に知っていることでしょう。


4 正常圧水頭症による認知症は,外科手術で回復することがある。


これがもう一つの正解です。正常圧水頭症は,この時初めて出題されたものです。


今の受験者は勉強していますが,この当時の受験者は知らなかったと思います。


それでもほかの選択肢を消去することで正解できます。国家試験の多くはそのようなタイプの問題です。


5 認知症に伴うせん妄は,夜間よりも昼間の方が多い。


せん妄を多く発症するのは,夜間です。

2022年8月30日火曜日

脳血管性認知症の特徴

認知症という疾患そのものの研究が進むことによって,認知症の原因疾患別に語られるようになってきています。

 

さらに認知症研究・研修センターができた2000年代以降,認知症ケアは急速に発展してきました。

 

 

国家試験で出題される認知症は,

 

・アルツハイマー型認知症

・脳血管性認知症

・レビー小体型認知症

・ピック病(前頭側頭型認知症)

 

の4つに絞られます。

 

今日のテーマは,その中の「脳血管性認知症」です。

 

脳血管性認知症の症状の特徴は,

 

①クリアな時とそうではない時がある「まだら認知症」。

②喜怒哀楽の感情の表出が激しくなる「感情失禁」。

 

の2つです。

 

これを踏まえて,今日の問題です。

 

32回・問題6 次のうち,脳血管性認知症の特徴的な症状として,適切なものを2つ選びなさい。

1 パーキンソン症状

2 まだら認知症

3 幻視

4 感情失禁

5 常同行動

 

この問題は,認知症に関するスタンダードに位置づけられると思います。

 

一般的に知られるアルツハイマー型認知症だけが抜けてだけです。

 

整理すると以下のようになります。

 

アルツハイマー型認知症

早期からの記憶障害

脳血管性認知症

まだら認知症

感情失禁

レビー小体型認知症

パーキンソン症状

はっきりとした幻視

ピック病

(前頭側頭型認知症)

人格変化

常同行動

 

ということで,今日の問題の正解は選択肢2の「まだら認知症」と選択肢4の「感情失禁」です。

2022年8月29日月曜日

認知症に関する出題

 認知症の出題頻度は高いですが,基本事項さえ押さえておけば,それほど難しくはありません。


問われることが多いのは,認知症の種類別の症状の特徴です。


それでは今日の問題です。


第25回・問題5 認知症に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 アルツハイマー型認知症では,感情失禁が特徴的な症状である。

2 脳血管性認知症では,まだら認知症が特徴的な症状である。

3 レビー小体型認知症では,幻聴が特徴的な症状である。

4 ピック病では,人格変化は生じにくい。

5 クロイツフェルト・ヤコブ病では,梅毒病原体が原因となる。


今となっては,懐かしい「クロイツフェルト・ヤコブ病」が出題されています。


5 クロイツフェルト・ヤコブ病では,梅毒病原体が原因となる。


クロイツフェルト・ヤコブ病は,プリオン蛋白が原因となって発症するものです。

若い人は知らないかもしれませんが,一時期,大きな問題となり,牛肉の輸入を制限して,大手牛丼チェーン店では,牛丼の提供をやめたということがありました。


これで,ピンときた人もいると思いますが,クロイツフェルト・ヤコブ病は,狂牛病という名前で知られるものです。

ということでこの選択肢は正しくありません。


それでは,これ以外の選択肢を解説します。


1 アルツハイマー型認知症では,感情失禁が特徴的な症状である。


感情失禁が特徴的なのは,脳血管性認知症です。


2 脳血管性認知症では,まだら認知症が特徴的な症状である。


まだら認知症が特徴的な症状なのも脳血管性認知症です。


ということでこれが正解です。


3 レビー小体型認知症では,幻聴が特徴的な症状である。


レビー小体型認知症の特徴的な症状は,幻視とパーキンソン症状です。


4 ピック病では,人格変化は生じにくい。


ピック病の特徴は,人格変化を生じることです。


認知症の症状は,次回整理します。

2022年8月28日日曜日

難病法について

わが国の難病対策は,長年にわたって厚生労働省事業として行われ,2014年・平成26年の「難病法」(難病の患者に対する医療等に関する法律)によってようやく法的根拠が生まれました。


難病法の指定難病に対しては,医療費が助成されます。


難病とは,発病の機構が明らかでなく,かつ,治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなるものをいいます。


難病法の医療費助成は,都道府県(及び指定都市)が行います。


医療に関するものの多くは,都道府県が行います。


市町村が医療にかかわるものの代表は,障害者総合支援法の自立支援医療のうちの育成医療と更生医療です。


それでは,今日の問題です。


第33回・問題5 障害に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 後天性免疫不全症候群による免疫機能障害は,内部障害に該当しない。

2 「難病法」で定められた指定難病患者の全てに,身体障害者手帳が交付される。

3 外傷性脳損傷による注意力の低下は,高次脳機能障害の症状の一つである。

4 一つの疾患から,複数の身体機能の障害を来すことはない。

5 糖尿病による視覚障害では,身体障害者手帳を取得できない。 

(注) 「難病法」とは,「難病の患者に対する医療等に関する法律」のことである。


またまた,高次脳機能障害が出題されて,それが正解となっています。


3 外傷性脳損傷による注意力の低下は,高次脳機能障害の症状の一つである。


高次脳機能障害の症状は,記憶障害,注意障害(ぼんやりすることなど),遂行機能障害(順序立てて行動することができないなど),社会的行動障害(周囲の人に合わせることができなくなるなど)などです。


これ以外も解説します。


1 後天性免疫不全症候群による免疫機能障害は,内部障害に該当しない。


内部障害には,後天性免疫不全症候群による免疫機能障害が含まれます。


2 「難病法」で定められた指定難病患者の全てに,身体障害者手帳が交付される。


身体障害者手帳が交付されるのは,身体障害者福祉法の別表に掲げる身体障害のある者です。


指定難病の対象者であっても,別表に掲げる身体障害がなければ身体障害者手帳の対象にはなりません。


4 一つの疾患から,複数の身体機能の障害を来すことはない。


一つの疾患で,複数の身体機能の障害を来すことはよくあります。

たとえば,脳卒中であれば,身体の麻痺,言語の障害,嚥下機能の障害などがあります。


5 糖尿病による視覚障害では,身体障害者手帳を取得できない。


身体障害者手帳の交付は,原因疾患は問われません。

別表に掲げる身体障害があれば,交付されます。

2022年8月27日土曜日

高次脳機能障害について

高次脳機能障害とは,記憶障害,注意障害(ぼんやりすることなど),遂行機能障害(順序立てて行動することができないなど),社会的行動障害(周囲の人に合わせることができなくなるなど)などの認知障害によって,日常生活又は社会生活に困難をきたす障害です。

 

若い人では,事故などで脳を損傷することで生じます。

 

けがは治ってもこのような障害が残ることは,国民にまだそれほど広く知れ渡っていないこともあり,本人にとっては辛いこともよくあるようです。

 

そのこともあるのかもしれませんが,社会福祉士の国家試験では,高次脳機能障害の出題は結構多いです。

 

 

それでは,今日の問題です。

 

27回・問題5 障害の概要に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 外傷性脳損傷は,高次脳機能障害の原因の一つである。

2 失行は,リハビリテーションの対象にならない。

3 周産期障害では,知的障害を起こすことはない。

4 咀嚼や嚥下機能の障害は,身体障害者福祉法による内部障害に含まれる。

5 平衡機能障害における起立や歩行の障害は,下肢の筋力低下が原因である。

 

この中には,知識がなくても消去できる選択肢が2つもあります。

 

そのような文章での出題は,今後おそらくかなり減るでしょう。

 

試験委員に対して,作問上の支援が行われるからです。

 

社会福祉士国家試験の在り方に関する検討会報告書にそのことが述べられています。

https://www.mhlw.go.jp/content/000881634.pdf

[提言]

○試験センターにおいては、本検討会での議論や提言を踏まえ、新たな国家試験が適正かつ円滑に行われるよう必要な準備を行うとともに、試験問題の作問にかかる支援機能の強化を図ることが望ましい。

 

このことは,受験生にとっては,重くのしかかってくることと思います。

 

確実な知識があれば何の心配もありませんが,知識不足では正解するのは少し難しくなります。つまりすべての選択肢を考えなければならないことになります。

逆にほぼ自動的に消去できる選択肢があると,知識がなくても正解できる可能性が高まります。

提言のように作問の支援が行われると,そういったものはほぼ撲滅されるのではないかと思います。

試験委員はその領域の専門家ですが,問題をつくるプロではありません。

しかし,ちょっとした視点を教えてあげると注意して問題をつくることができると思います。今後は手ごわくなるでしょう。


この問題で,内容がわからなくても消去できる選択肢は2つです。

 

2 失行は,リハビリテーションの対象にならない。

3 周産期障害では,知的障害を起こすことはない。

 

選択肢2の失行とは,意図した動作が行えなくなることです。

 

例えば,メモすることが困難になるなどです。高次脳機能障害でも失行が生じることがあります。

 

メモができなくても今ならスマホに録音するということもできるかもしれません。少なくともリハビリテーションの対象にならない,といった投げやりな姿勢は極めて不適切です。

 

選択肢3の周産期とは,子どもが生まれる前後を指しますが,よくみられるのは,低酸素性虚血性脳障害と脳出血で,脳性麻痺などが生じます。

 

起こすことはないというのは,当学習部屋が提唱する

 

言い切り表現に正解少なし

 

というものに当たります。

 

たとえば,100万回の事象のうち,たった1回でも例外が生じれば,その命題は成立しません。

 

それでは,そのほかを解説します。

 

1 外傷性脳損傷は,高次脳機能障害の原因の一つである。

 

これが正解です。

 

事故などによる外傷性脳損傷は,高次脳機能障害の原因の一つです。

 

そのほかの原因には脳出血などがあります。

 

4 咀嚼や嚥下機能の障害は,身体障害者福祉法による内部障害に含まれる。

 

身体障害者福祉法は,身体障害として以下の5つを規定しています。

 

・視覚障害

・聴覚または平衡機能の障害

・音声機能・言語機能・そしゃく機能の障害

・肢体不自由

・内部障害

 

咀嚼や嚥下機能の障害は,「音声機能・言語機能・そしゃく機能の障害」です。内部障害とは別建てのものです。

 

内部障害 

心臓機能障害

腎臓機能障害

呼吸器機能障害

膀胱・直腸機能障害

小腸機能障害

ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害(HIV感染症)

肝臓機能障害

 

5 平衡機能障害における起立や歩行の障害は,下肢の筋力低下が原因である。

 

平衡機能障害は,四肢体幹に異常がなくても起立や歩行に障害を生じるものです。

平衡機能障害の代表には,メニエール病があります。

2022年8月26日金曜日

身体障害者福祉法における内部障害

 身体障害者福祉法は,身体障害として以下の5つを規定しています。

 

・視覚障害

・聴覚または平衡機能の障害

・音声機能・言語機能・そしゃく機能の障害

・肢体不自由

・内部障害

 

身体障害というと,肢体不自由や視覚障害などのイメージがあると思いますが,このように,内部障害も含まれています。

 

今日は,この内部障害を取り上げたいと思います。

 

内部障害 

心臓機能障害

腎臓機能障害

呼吸器機能障害

膀胱・直腸機能障害

小腸機能障害

ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害(HIV感染症)

肝臓機能障害

 

この内部障害は,1949年(昭和24年)に身体障害者福祉法が成立したときは,まだ含んでいませんでした。

 

1967年(昭和42)年に,初めて心臓機能障害と呼吸器機能障害が加わりました。

 

1984年(昭和59年)には「ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害」などが加わり,2010年(平成22年)に肝臓機能障害が加わって現在に至ります。

 

31回・問題6 障害に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 遂行機能障害は,高次脳機能障害に含まれる。

2 白血病による免疫機能障害は,身体障害者福祉法の内部障害に含まれる。

3 先天性の疾患は,聴覚障害の原因疾患に含まれない。

4 脳性麻痺は,身体障害者福祉法の肢体不自由の原因疾患に含まれない。

5 糖尿病の合併症は,視覚障害の原因疾患に含まれない。

 

なかなか難しい問題ですが,答えは意外なほど単純です。

 

1 遂行機能障害は,高次脳機能障害に含まれる。

 

言われてみると,あぁ,そうだなぁ,と思うでしょう。

 

しかし,国家試験は,ほかの選択肢があるので簡単には正解させてくれません。

 

そこが国家試験の怖いところです。

 

それでは,ほかの選択肢を確実に消去していきたいと思います。

 

2 白血病による免疫機能障害は,身体障害者福祉法の内部障害に含まれる。

 

免疫機能障害は,内部障害に含まれますが,白血病ではなく,ヒト免疫不全ウイルスです。

 

なかなか難しいと思いませんか。

 

3 先天性の疾患は,聴覚障害の原因疾患に含まれない。

 

先天性(生まれつきの意味)の疾患も聴覚障害の原因となります。

 

4 脳性麻痺は,身体障害者福祉法の肢体不自由の原因疾患に含まれない。

 

1949年に,身体障害が規定されたときには,「視力障害」,「言語機能障害」,「中枢神経機能障害」,「聴力障害」,「肢体不自由」の5つでした。

 

1954年(昭和29年)に,「中枢神経機能障害」は,肢体不自由に含むことになりました。

 

不思議な出題だと思う人もいると思いますが,実はこのような歴史を背景にして出題したと思われます。

 

法制度は時代とともに変わっていくことがよくわかることでしょう。

 

後天性免疫不全症候群(エイズ)が,世界に広がり震撼させたのは,1980年代前半の話です。その直後に「ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害」が内部障害に含まれています。

 

5 糖尿病の合併症は,視覚障害の原因疾患に含まれない。

 

糖尿病によって,毛細血管が多い部位が損傷されます。

 

その一つが,網膜です。

 

糖尿病性網膜症は,後天性の視覚障害の原因の第1位です。

2022年8月25日木曜日

本態性高血圧と続発性高血圧

回は,生活習慣病のうちの高血圧を取り上げます。

 

高血圧は,今日のテーマである本態性高血圧と続発性高血圧に分けることができます。

 

本態性高血圧

(一次性高血圧)

原因がわからない高血圧。高齢者の高血圧のうち90%以上を占める。

生活習慣に関係するのが本態性高血圧。

続発性高血圧

(二次性高血圧)

原因がわかっている高血圧。

最も多いのは,腎実質性高血圧。

 

これを読んで意味がわからないという人もいると思います。

 

本態性高血圧は,生活習慣に関連しているなら,原因がわかっているのではないか,という疑問です。

しかし生活習慣=高血圧ではありません。

 

同じ生活習慣であってもある人は高血圧にあり,ある人は高血圧にならない,ということもあります。

 

そのために,原因がわからないとされます。

 

それでは,今日の問題です。

 

31回・問題5 高血圧に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 高血圧の診断基準は,収縮期(最高)血圧160mmHg以上あるいは拡張期(最低)血圧90mmHg以上である。

2 本態性高血圧(一次性高血圧)は,高血圧全体の約50%を占める。

3 続発性高血圧(二次性高血圧)の原因の第1位は,内分泌性高血圧である。

4 高血圧の合併症に脳血管障害がある。

5 血液透析の導入の原因の第1位は,高血圧性腎硬化症である。

 

社会福祉士は医療職ではありません。

 

看護師の国家試験なら,高血圧の診断基準も覚えておかなければなりません。

 

この高血圧の診断基準が出題されたのは,この時が初めてです。こういったものが正解になることはほぼないのが社会福祉士の国家試験です。

 

正解は,選択肢4です。

 

4 高血圧の合併症に脳血管障害がある。

 

誰もがよく知っているものではないかと思います。

 

このために,何か引っ掛けが隠されているのではないかと思ってしまいがちです。

 

社会福祉士の国家試験であることを考えると,高血圧の診断基準を正解にするよりもこういったものを正解にする方が適切だと思いませんか。

 

それでは,このほかの選択肢も確認します。

 

1 高血圧の診断基準は,収縮期(最高)血圧160mmHg以上あるいは拡張期(最低)血圧90mmHg以上である。

 

 

収縮期血圧 150mmHg以上

拡張期血圧 90mmHg以上

 

一度出題すると,次には正解として出題されることもあります。

 

その意味で,現時点では覚えておかなければならないものとなります。

 

2 本態性高血圧(一次性高血圧)は,高血圧全体の約50%を占める。

 

本態性高血圧(一次性高血圧)は,高血圧全体の約90%を占めます。

 

3 続発性高血圧(二次性高血圧)の原因の第1位は,内分泌性高血圧である。

 

続発性高血圧(二次性高血圧)の原因の第1位は,腎実質性高血圧です。

 

5 血液透析の導入の原因の第1位は,高血圧性腎硬化症である。

 

これは過去に出題されたことがあります。

 

血液透析の導入の原因の第1位は,糖尿病性腎症です。

 糖尿病は,毛細血管が多く集まる部位に損傷を受けます。

2022年8月24日水曜日

生活習慣病について

生活習慣病は,以前は成人病と呼ばれていたものです。


しかし,加齢が原因というよりも食事,運動などの生活習慣が大きくかかわるために生活習慣病と言い換えられました。


糖尿病は,生活習慣病の代表と言えます。


糖尿病には,1型と2型があり,そのうち,生活習慣が関連するのは2型糖尿病です。


ただし,遺伝因子があって発症します。


それでは,今日の問題です。



第29回・問題5 生活習慣病に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 発症に生活習慣の関与が強いのは,2型糖尿病よりも1型糖尿病である。

2 アルコール摂取量は,メタボリックシンドロームの診断基準に含まれる。

3 生活習慣病の発症に,遺伝要因は関与しない。

4 喫煙は,膀胱がんの危険因子の一つである。

5 身体活動レベルの増大は,生活習慣病の発症リスクを上げる。


なかなかの難問です。


今なら参考書に書いてあると思いますが,この問題が出題された当時は,正解になったものについて書かれた参考書はなかったはずです。


こういった問題のタイプは,消去法で正解を探し出すものですが,消去でないものがあると正解することはかなり困難になります。


それでは,慎重に消去していきましょう。


1 発症に生活習慣の関与が強いのは,2型糖尿病よりも1型糖尿病である。


1型糖尿病は,自己免疫によって,すい臓のランゲルハンス島のβ細胞が破壊されることでインスリンが分泌できなくなり発症します。


生活習慣の関与が強いのは,2型糖尿病です。日本人では糖尿病患者の90%以上が2型糖尿病です。


2 アルコール摂取量は,メタボリックシンドロームの診断基準に含まれる。


メタボリックシンドロームの診断基準は,腹囲(男性85㎝以上,女性90㎝以上)に加えて,血圧,血糖,脂質の3つのうち2つ以上が基準値を外れている場合です。


アルコール摂取も生活習慣病に関連しますが,メタボリックシンドロームの診断基準には含まれません。



3 生活習慣病の発症に,遺伝要因は関与しない。


2型糖尿病の発症でわかるとおり,遺伝要因が関与します。


4 喫煙は,膀胱がんの危険因子の一つである。


これが正解です。

喫煙は,膀胱がんの危険因子の一つです。


5 身体活動レベルの増大は,生活習慣病の発症リスクを上げる。


運動は,生活習慣病の発症リスクを下げます。当然です。


国家試験では,勉強していないものも出題されます。

その時に,いかに冷静に問題を読むことができるかが重要だと強く感じます。

2022年8月23日火曜日

がん(悪性新生物)について

日本人の死因で最も多いのはがん(悪性新生物)です。

 

それでは,今日の問題です。

 

33回・問題4 日本におけるがん(悪性新生物)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 近年において,がんは死因の第2位となっている。

2 がんと食生活は関係がない。

3 早期発見を目的とするがん検診は,がんの一次予防である。

4 近年の傾向として,胃がんの「死亡率」は低下している。

5 がんの治療は,手術療法に限られる。

(注) 「死亡率」とは,年齢構成を基準人口で調整した「年齢調整死亡率」を指す。

 

予防が出題されています。

確実に覚えておきたいものの一つです。

 

それでは,簡単に解説します。

 

1 近年において,がんは死因の第2位となっている。

 

がんは死因の第1位です。

 

2 がんと食生活は関係がない。

 

がんと食生活には大きな関係があります。

 

3 早期発見を目的とするがん検診は,がんの一次予防である。

 

一次予防

疾病にならないこと。

二次予防

疾病を早期発見すること。

三次予防

疾病を重度化させないこと。

 

がん検診は,二次予防です。

 

4 近年の傾向として,胃がんの「死亡率」は低下している。

 

胃がんにり患するする人は多いですが,早期発見することで治療可能なので,胃がんで亡くなる「死亡率」は低下しています。

 

5 がんの治療は,手術療法に限られる。

 

がんの治療には,化学療法などもあります。

2022年8月22日月曜日

高齢者の脱水

加齢によって,体の水分量は減少します。


若い頃はしっとりしていた肌が,年齢とともにカサカサしてくることでも実感することができるでしょう。


もともと脱水になりやすい体になっていることに加えて,のどの渇きを感じにくくなることもあり,高齢者は脱水になりやすい傾向にあります。

電解質のバランスも崩れるので,水分だけではなく,ナトリウムなども補給するようにします。

それでは,今日の問題です。


第32回・問題2 高齢者の脱水に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 体全体の水分量は,若年者と変わらない。

2 喉の渇きを感じやすいため,脱水になりにくい。

3 1日の水分摂取量は,若年者より多い。

4 降圧利尿薬の服用は,脱水の原因にならない。

5 腎臓による水の再吸収能力が,低下している。


正解は,選択肢5です。

5 腎臓による水の再吸収能力が,低下している。


腎臓は,肺などとともに加齢によって機能低下が顕著な臓器です。


腎臓の水の再吸収能力うんぬんがわからなくても,加齢によって機能が上昇することは通常考えられません。

ほかの選択肢は解説するまでもないでしょう。

2022年8月21日日曜日

健康寿命とは

厚生労働省のe-ヘルスネットでは,健康寿命を以下のように表現しています。


健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間


人生100年時代と呼ばれる昨今,この健康寿命を延ばすことがとても重要です。


それでは,今日の問題です。


第26回・問題3 健康に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 健康寿命とは,介護を受けたり病気で寝たきりになったりせずに自立して生活できる期間をいう。

2 WHO憲章では,「健康とは,身体的,精神的,社会的,そしてスピリチュアル的に完全に良好な状態をいう」と定義された。

3 集団の健康を図る指標に罹患率は用いられない。

4 プライマリ・ヘルスケアの理念は,一次医療(プライマリケア)による治療で健康を改善すべきという考えである。

5 「健康日本21」(第二次)の基本的な方針は,活力ある社会の実現のために高齢者の死亡率を減少させることである。


変な問題です。


5 「健康日本21」(第二次)の基本的な方針は,活力ある社会の実現のために高齢者の死亡率を減少させることである。


これは誤りで,健康日本21(第二次)の基本的な方針の一つには,今日のテーマである健康寿命の延伸があります。


この文章が変なのは,「高齢者の死亡率を減少させる」です。


乳児死亡率を下げることはできても,高齢者の死亡率を下げることは,不老不死の薬が開発されたり,アンドロイド人間のようになったりしなければ不可能です。


それでは,ほかの選択肢を改めて解説します。


1 健康寿命とは,介護を受けたり病気で寝たきりになったりせずに自立して生活できる期間をいう。


これが正解です。


国家試験が簡単ではないのは,法制度ではないものは,決まった表現がないために,いろいろな表現で出題されることです。


内容を理解せずに丸暗記型の勉強をしている人は,言い回しを変えられると対応できないので,ひと手間かかりますが,理解しながら覚えることを強くお勧めします。

なお,国家試験では,平均寿命と健康寿命を混同させるように出題することがあるので,この2つの違いを確実に覚えておくことが大切です。


2 WHO憲章では,「健康とは,身体的,精神的,社会的,そしてスピリチュアル的に完全に良好な状態をいう」と定義された。


スピリチュアル的が余計です。


3 集団の健康を図る指標に罹患率は用いられない。


罹患率とは,一定の期間にどれだけの患者が発生したかを示す指標です。


似たようなものには,有病率があります。有病率は,ある時点での病気になっている人の割合です。


罹患率,有病率ともに集団の健康を図る指標に用いられます。


4 プライマリ・ヘルスケアの理念は,一次医療(プライマリケア)による治療で健康を改善すべきという考えである。


プライマリ・ヘルスケアは,アルマ・アタ宣言で提唱されたものですが,治療概念ではなく,住民が健康でいられることを保障する予防的概念です。

2022年8月20日土曜日

世界保健機関(WHO)の健康の定義

 WHO憲章では,健康を以下のように定義しています。


健康とは,身体的,精神的そして社会的に完全に良好な状態を指す。


これによって,アセスメントするときは


身体的(バイオ)

精神的(サイコ)

社会的(ソーシャル)


を見ていくことになります。


これを「バイオ-サイコ-ソーシャルモデル」といいます。


社会福祉士の国家試験の科目の並びもこの順番になっていることに気がつきましたか?


WHOでは,1990年代にその3つに「スピリチュアル」を加えることを検討しましたが,それは実現せず,現在に至ります。


それでは,今日の問題です。


第23回・問題4 健康に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 WHO憲章による健康の定義は,「健康とは,身体的にも精神的にも社会的にもスピリチュアルにも完全に良好な状態をいう」とされている。

2 アルマ・アタ宣言では,人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし,改善することができるようにするヘルスプロモーションが強調された。

3 オタワ憲章では,地域住民が参加して包括的,継続的で,身近な保健・医療サービスを組織的に提供することを目指すプライマリ・ヘルスケアが提唱された。

4 我が国の地域保健法においては,内臓脂肪型肥満に着目した特定健診(特定健康診査)の受診が義務づけられている。

5 我が国の健康増進法においては,学校,体育館,病院,劇場その他,多数の者が利用する施設を管理する者は受動喫煙を防止するための措置を講ずるよう努めることが定められている。


今では,国家試験でおなじみになっている「アルマ・アタ宣言」と「オタワ憲章」が初めて登場した問題です。


アルマ・アタ宣言(1978年)は,それまでの高度医療中心から「プライマリ・ヘルスケア」(予防医療)へ転換するように提唱したものです。


オタワ憲章(1986年)は,「ヘルスプロモーション」(人々が自らの健康をコントロールし,改善することができるようにするプロセス)を強調したものです。


一応,それぞれの年を入れていますが,これらは覚える必要は一切ありません。



さて,正解は,選択肢5です。


5 我が国の健康増進法においては,学校,体育館,病院,劇場その他,多数の者が利用する施設を管理する者は受動喫煙を防止するための措置を講ずるよう努めることが定められている。


何の変哲もないものが正解です。国家試験はこんなものです。


それでは,解説です。



1 WHO憲章による健康の定義は,「健康とは,身体的にも精神的にも社会的にもスピリチュアルにも完全に良好な状態をいう」とされている。


スピリチュアルが余計です。


2 アルマ・アタ宣言では,人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし,改善することができるようにするヘルスプロモーションが強調された。


ヘルスプロモーションが強調されたのは,オタワ憲章です。


3 オタワ憲章では,地域住民が参加して包括的,継続的で,身近な保健・医療サービスを組織的に提供することを目指すプライマリ・ヘルスケアが提唱された。


プライマリ・ヘルスケアが提唱されたのは,アルマアタ宣言です。


4 我が国の地域保健法においては,内臓脂肪型肥満に着目した特定健診(特定健康診査)の受診が義務づけられている。


特定健康診査が規定されているのは,高齢者の医療の確保に関する法律です。

2022年8月19日金曜日

国際生活機能分類(ICF)に関する出題

国際生活機能分類(ICF)は,世界保健機構(WHO)が定めたもので,それまでのICIDHは,障害というネガティブ(医学モデル)なものでした。ICFは生活機能に焦点を当てる生活モデルです。

 

ICFで使われる用語

健康状態

疾患,外傷,妊娠,加齢,ストレス状態その他などの生活機能低下を起こす原因

心身機能

身体系の生理的機能(心理的機能を含む)

身体構造

身体の解剖学的部分

活動

課題や行為の個人による遂行のこと

参加

生活・人生場面への関わりのこと

機能障害

心身機能または身体構造上の問題

活動制限

個人が活動を行うときに生じる難しさのこと

参加制約

個人が何らかの生活・人生場面に関わるときに経験する難しさのこと

環境因子

人々が生活し,人生を送っている物的な環境や社会的環境,人々の社会的な態度による環境を構成する因子のこと

環境因子と個人因子がある。

※環境因子には,促進因子(生活機能にプラスの影響を与えるもの)と阻害因子(生活因子にマイナスの影響を与えるもの)がある。



それでは,今日の問題です。

 

25回・問題4 国際生活機能分類(ICF)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 健常者も障害者も区別なく,個別性はあっても「健康状態」という一つの概念のもとにとらえられるという考え方をしている。

2 機能障害,能力障害,社会的不利のように,「障害」を分類したものである。

3 「健康状態」に含まれる心身機能・身体構造,活動・参加に関与する因子として,「遺伝因子」を含めている。

4 「障害」は,「環境因子」とは無関係なものととらえている。

5 症状が進行中あるいはまだ治癒していない場合を「疾患」と呼び,それが固定あるいは永続した場合を「障害」と呼んでいる。

 

25回国試を私たちチームfukufuku21は,魔の第25回国試と呼んでいます。

今見るとやはり変な問題があります。この問題では,

 

5 症状が進行中あるいはまだ治癒していない場合を「疾患」と呼び,それが固定あるいは永続した場合を「障害」と呼んでいる。

 

がそんなところにあたるように思いませんか。

 

こんな分け方はありません。

 

法制度なら明確に分ける必要がありますが,生活機能を分類する際,それが疾患であったとしても障害であったとしても,本人には変わりはありません。

 

法制度で明確に分ける必要があるのは,お金が発生するからです。

 

それでは,そのほかの解説です。

 

1 健常者も障害者も区別なく,個別性はあっても「健康状態」という一つの概念のもとにとらえられるという考え方をしている。

 

これが正解です。

 

何となくでもICFの理念は見えてくるように思いませんか。

 

2 機能障害,能力障害,社会的不利のように,「障害」を分類したものである。

 

これが,ICIDHのことを述べているものです。

 

ICFとともにICIDHがどのようなものであったのかは,押さえておく必要はありそうです。

 

3 「健康状態」に含まれる心身機能・身体構造,活動・参加に関与する因子として,「遺伝因子」を含めている。

 

心身機能・身体構造,活動・参加に関与する因子は,背景因子といいます。

 

背景因子は,環境因子と個人因子に分けられます。遺伝因子というものはありません。

 

4 「障害」は,「環境因子」とは無関係なものととらえている。

 

障害は,環境因子と密接に関連します。

 

そのため,障害者の科目では,次の問題が出題されたことがあります。

 

28回・問題57 事例を読んで,国際生活機能分類(ICF)の「参加制約」に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

Eさん(49歳,男性)は,脳性麻痺で足が不自由なため,車いすを利用している。25年暮らした障害者支援施設を退所し1年がたつ。本日,どうしても必要な買物があるが,支援の調整が間に合わない。その場での支援が得られることを期待して,一人で出掛けた。店まで来たが,階段の前で動けずにいる。

1 脳性麻痺で足が不自由なこと

2 階段があること

3 支援なしで外出できること

4 店で買物ができないこと

5 障害者支援施設を退所したこと

 

参加制約は,個人が何らかの生活・人生場面に関わるときに経験する難しさのことです。

 

正解は,選択肢4です。

4 店で買物ができないこと

 

ほかの選択肢は以下の通りです。

 

1 脳性麻痺で足が不自由なこと → 機能障害

2 階段があること → 環境因子

3 支援なしで外出できること → 活動,あるいは参加

5 障害者支援施設を退所したこと → 個人因子


この中で,ちょっとわかりにくいのは,選択肢1の「脳性麻痺で足が不自由なこと」です。

単に疾患としての「脳性麻痺」なら,第25回の問題のように,健康状態になります。「足が不自由」が加わると,脳性麻痺による心身機能に問題を生じているので,機能障害となります。

2022年8月18日木曜日

褥瘡がよく起きる部位はどこ?

褥瘡は,擦れ,圧迫,栄養状態などによって発生します。

 

原因がよくわかっていなかった時には,褥瘡の防止に円座というものが使われていた時代があります。

 

円座とは,ドーナツ状のクッションで,褥瘡が出来ている部分を円座の真ん中にして,寝かせておきました。

 

それでは,血流が悪くなって,褥瘡は悪化する一方です。知らないというのは,とても怖いものです。

 

褥瘡の予防には,体位を変えます。それは圧迫によって血流が悪くなるのを防止するためです。

 

さて,今日のテーマは,褥瘡の好発部位です。

 

好発部位とは,よく起きる場所という意味で,体位によって変わります。

 

寝ている時の体位を大きく分けると,仰臥位(あおむけ),側臥位(横向け),伏臥位(うつぶせ)がありますが,伏臥位で寝ることはそれほど多くないと思います。

 

体位名

褥瘡の好発部位

仰臥位

後頭部,肩甲骨部,肘部,仙骨部,踵骨部(かかど),など

側臥位

肋骨部,大転子部(太ももの上),外果部(外側のくるぶし)など

伏臥位

耳介部(みみたぶ)など

座位

後頭部,肩甲骨部,仙骨部,座骨部など

 

それでは,今日の問題です。

 

28回・問題2 人体の部位と疾病,病態との関連性に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 吐血とは,気道から口腔を経て血液を排出することである。

2 上腕骨骨折は,寝たきりを引き起こしやすい。

3 対麻痺とは,左右どちらか半身に起こる麻痺である。

4 踵骨部の褥瘡は,仰臥位で起こる。

5 声帯の障害は,誤飲を引き起こす。

 

答えは,すぐわかりますね。選択肢4です。

 

4 踵骨部の褥瘡は,仰臥位で起こる。

 

体位の意味がわかっていれば,上記に書いた好発部位は細かく覚える必要はありません。

 

圧迫される場所を考えると良いからです。

 

それでは,そのほかの選択肢です。

 

1 吐血とは,気道から口腔を経て血液を排出することである。

 

止血は,食道部を経て血液を排出するものです。

 

吐血は,肺から出てくるものです。

 

歴史ドラマが好きな人は,結核で吐血するという場面をよく見るでしょう。

新選組メンバーでは,沖田総司がそうでした。

 

2 上腕骨骨折は,寝たきりを引き起こしやすい。

 

寝たきりを引き起こしやすいのは,腕の骨折ではなく,大腿骨頚部骨折です。

大腿骨頸部はとても細いので折れやすいのです。

 

3 対麻痺とは,左右どちらか半身に起こる麻痺である。

 

対麻痺は,両下肢の麻痺です。左右どちらか半身に起こる麻痺は,片麻痺です。

 

5 声帯の障害は,誤飲を引き起こす。

 

誤飲を引き起こすのは,のどの動き(嚥下機能)が低下するためです。

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