2022年8月15日月曜日

脳幹の並び順に注意!

脳幹は,上部から中脳→橋→延髄の順に並んでおり,生命維持に必要な呼吸,循環などをつかさどります。


このように,順番のあるものは,順番を変えて出題されるので,順番を覚えることが,国試当日の力となります。


今日の問題もいかにもそういった問題です。


第31回・問題2 体の各器官の構造と機能に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 副交感神経は,消化管の運動を亢進する。

2 脳幹は,上部から延髓・中脳・橋の順で並んでいる。

3 大脳の側頭葉は,視覚に関わる。

4 脊髓神経は,中枢神経である。

5 三半規管は,外耳と中耳の境目に位置する。


この問題は思い出深いものです。そのことについては,後ほど触れます。


それでは解説です。


1 副交感神経は,消化管の運動を亢進する。


これが正解です。


交感神経は,消化管の運動を抑制します。



2 脳幹は,上部から延髓・中脳・橋の順で並んでいる。


脳幹の並びは,上から「中脳」「橋」「延髄」です。


3 大脳の側頭葉は,視覚に関わる。


視覚にかかわるのは,後頭葉です。


後頭葉は,目から入ってきた情報をプロジェクターの映像を映し出すスクリーン


のように覚えるとよいと思います。


4 脊髓神経は,中枢神経である。


これが思い出深いものです。


脊髄は,中枢神経なのですが,脊髄神経は末梢神経です。こんな引っ掛けは今まで見たことがありません。ひどすぎます。


これと同じようなものとして,脳は中枢神経ですが,脳神経は末梢神経というものがあります。


5 三半規管は,外耳と中耳の境目に位置する。


三半規管が位置しているのは,内耳です。


これも難しいものです。


〈今日の一言〉


今日の問題のようなものが国家試験に出題されても,必ずしも正解できなくても良いと思います。国家試験では,難しい問題が出題されても,そういった問題は多くの人は正解できないからです。


しかし,一度出題されたものは,確実に覚えておくことが必要です。

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