2022年8月29日月曜日

認知症に関する出題

 認知症の出題頻度は高いですが,基本事項さえ押さえておけば,それほど難しくはありません。


問われることが多いのは,認知症の種類別の症状の特徴です。


それでは今日の問題です。


第25回・問題5 認知症に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 アルツハイマー型認知症では,感情失禁が特徴的な症状である。

2 脳血管性認知症では,まだら認知症が特徴的な症状である。

3 レビー小体型認知症では,幻聴が特徴的な症状である。

4 ピック病では,人格変化は生じにくい。

5 クロイツフェルト・ヤコブ病では,梅毒病原体が原因となる。


今となっては,懐かしい「クロイツフェルト・ヤコブ病」が出題されています。


5 クロイツフェルト・ヤコブ病では,梅毒病原体が原因となる。


クロイツフェルト・ヤコブ病は,プリオン蛋白が原因となって発症するものです。

若い人は知らないかもしれませんが,一時期,大きな問題となり,牛肉の輸入を制限して,大手牛丼チェーン店では,牛丼の提供をやめたということがありました。


これで,ピンときた人もいると思いますが,クロイツフェルト・ヤコブ病は,狂牛病という名前で知られるものです。

ということでこの選択肢は正しくありません。


それでは,これ以外の選択肢を解説します。


1 アルツハイマー型認知症では,感情失禁が特徴的な症状である。


感情失禁が特徴的なのは,脳血管性認知症です。


2 脳血管性認知症では,まだら認知症が特徴的な症状である。


まだら認知症が特徴的な症状なのも脳血管性認知症です。


ということでこれが正解です。


3 レビー小体型認知症では,幻聴が特徴的な症状である。


レビー小体型認知症の特徴的な症状は,幻視とパーキンソン症状です。


4 ピック病では,人格変化は生じにくい。


ピック病の特徴は,人格変化を生じることです。


認知症の症状は,次回整理します。

最新の記事

キャプランによる予防の概念

  人名は覚える必要はありませんが,危機理論を提唱したキャプランは,予防の概念である予防モデルを提唱しています。   今日では,広くさまざまな分野で用いられています。   予 防モデル 一次予防 問題を発生させないこと。 ...

過去一週間でよく読まれている記事