2021年7月26日月曜日

グループワークのプロセス

 今回は,グループワーク(集団援助技術)を取り上げます。 

 

プロセス

段階

注意点

準備期

ワーカーがグループワークを行う準備を行う段階

この段階には「波長合わせ」と呼ばれるクライエントの抱える問題,環境,行動特性をワーカーが事前に把握する段階が含まれます。波長合わせは,準備期に行うので注意が必要です。

開始期

メンバーが集まって,グループワークを始める前までの段階

この段階には「契約」と呼ばれるワーカーの役割などをメンバーに説明する段階が含まれます。グループワークでの約束事などを確認し,援助関係をつくります。

作業期

ワーカーとメンバーが課題解決に向けて,活動を行う段階

この段階では,グルーブの仲間意識が生じたり,対立したりすることもあります。しかし,これらはグルーブダイナミクス(集団力学)を活用したグループワークでは重要な意味を持ちます。

終結期

グループワークを終える段階

振り返りや反省などを行い,次の段階へつなげます。そのため,移行期とも言われます。

 

 

これを確認したところで,今日の問題です。

 

30回・問題113 グループワークの展開過程において用いられる主な援助技術に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 準備期には,契約の締結がなされる。

2 開始期には,援助関係の形成がなされる。

3 作業期には,波長合わせがなされる。

4 終結期には,集団規範の形成がなされる。

5 移行期には,個人的事情や思いの分かち合いがなされる。

 

 

しっかりした知識がないとかなり難しいかもしれません。

 

それでは解説です。

 

1 準備期には,契約の締結がなされる。

 

準備期に行われるのは,波長合わせです。

 

2 開始期には,援助関係の形成がなされる。

 

これが正解です。

 

3 作業期には,波長合わせがなされる。

 

作業期に行われるのは,集団規範の形成です。

 

4 終結期には,集団規範の形成がなされる。

 

終結期に行われるのは,振り返りや反省などです。

 

5 移行期には,個人的事情や思いの分かち合いがなされる。

 

移行期は,終結期ともいいます。つまり移行期に行われるのは,振り返りや反省などです。

 

個人的事情や思いの分かち合いがなされるのは,開始期です。開始期では,契約なども行われます。

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