相談援助の過程で最も多く出題されるのは,インテークです。
初回面接は,クライエントにとって特別だからです。
初回面接と2回目の面接では,圧倒的に異なるのは,クライエントはワーカーのことを知らないということです。
知らない場所で知らない人に話すというのは,クライエントにとって日常ではありません。
そのことをよく理解して,面接に臨むワーカーは対応が大きく変わることでしょう。
それでは,今日の問題です。
第30回・問題104 相談緩助の過程におけるインテーク段階に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 クライエントの主訴を把握し,ソーシャルワーカーが所属する機関の機能について説明する。
2 クライエントの支援計画の策定のために,具体的なサービスを検討する。
3 クライエントの生活全般にわたり支援の効果を評価し,支援経過を確認する。
4 クライエントとその環境全般にわたる多様な情報を収集し,支援計画を作成する。
5 クライエントと共に支援の成果について話し合い,今後の生活目標を設定する。
簡単に見えるこのような問題でも。実際に正解するのは,簡単なことではありません。
なぜなら,国試には読み間違い,勘違い,早合点がつきものだからです。
それでは解説です。
1 クライエントの主訴を把握し,ソーシャルワーカーが所属する機関の機能について説明する。
→ これが正解です。
2 クライエントの支援計画の策定のために,具体的なサービスを検討する。
→ 初回面接で,具体的なサービスを検討するのは,早すぎます。これはプランニングでしょう。
3 クライエントの生活全般にわたり支援の効果を評価し,支援経過を確認する。
→ モニタリングです。
4 クライエントとその環境全般にわたる多様な情報を収集し,支援計画を作成する。
→ プランニングです。
5 クライエントと共に支援の成果について話し合い,今後の生活目標を設定する。
→ エバリュエーションです。