2021年4月16日金曜日

コミュニティ解放論とは?

ヒラリーという人は,さまざまに定義される「コミュニティ」を整理しました。


その結果,コミュニティの定義に共通するものとして


・社会的相互作用

・空間の限定

・共通の絆


があることが明らかとなりました。


ところが,現代社会は,交通手段が発達し,SNSやインターネットなどによって,人のつながりがひろがっています。


ウェルマンは,これを「コミュニティ解放論」と名付けました。


従来のコミュニティ,つまり空間が限定されるものは,つながりは弱くなっているかもしれませんが,空間を限定されない新しいスタイルのコミュニティができることを指摘したのです。


それでは,今日の問題です。


第30回・問題17 次の記述のうち,ウェルマン(Wellman,B.)の「コミュニティ解放論」の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 特定の関心に基づくアソシエーションが,コミュニティを基盤として多様に展開している。

2 都市化の進展によってコミュニティは喪失若しくは解体されている。

3 都市化が進展しても,近隣を単位としたコミュニティは存続している。

4 交通通信手段の発達によって,コミュニティは地域という空間に限定されない形で新しく展開している。

5 コミュニティが,地域での自立生活を可能にする対人サービスを提供するようになっている。


国家試験問題の多くは,消去法を使って答えを見つけ出すものが多いですが,この問題は,コミュニティ解放論が理解できていれば,すぐに答えられます。


正解は,選択肢4です。


4 交通通信手段の発達によって,コミュニティは地域という空間に限定されない形で新しく展開している。


とても明確です。


しかし,コミュニティ解放論を正しく理解していないと消去法では答えられない問題です。


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