今回は,社会的企業を取り上げたいと思います。
社会的企業とは,国家試験の出題に従うと
企業というスタイルを取りながら,社会的な困難や課題に取り組む組織
ということになります。
それでは,今日の問題です。
第30回・問題25 社会的企業に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 収益事業を行わない組織である。
2 日本に独特の組織である。
3 市場や準市場の外側で事業に取り組む組織である。
4 社会福祉法人に関する法制度に基づき創設される特別な組織である。
5 社会的な困難や課題に取り組む組織である。
面白い問題ですね。
それでは解説です。
1 収益事業を行わない組織である。
社会的企業の中には,株式会社のスタイルで活動している企業もあります。
つまり,収益事業を行います。
2 日本に独特の組織である。
外国でもあります。
3 市場や準市場の外側で事業に取り組む組織である。
市場や準市場の内側で事業に取り組みます。
4 社会福祉法人に関する法制度に基づき創設される特別な組織である。
社会福祉法人は,社会福祉法に規定される特別法人ですが,社会的企業は特別法人ではありません。
5 社会的な困難や課題に取り組む組織である。
これが正解です。
社会的企業とは,収益事業を通して社会問題の解決を図る活動を行う企業です。
<今日の一言>
制度がすべてを解決してくれるものではありません。制度は厳密に適用範囲を定めます。
つまり,制度が適用されない人も生まれるわけです。
そういった制度のはざまにある人の課題解決に取り組んでいるのが社会的企業です。