2024年11月3日日曜日

ケアマネジメントモデル

 

今回は,ケアマネジメントモデルを学びます。

 

主なケアマネジメントモデル

仲介型モデル

(ブローカーモデル)

クライエントのニーズを充足するために,サービスを調整するモデル。

ケアマネジメントのベースとなるもの。

リハビリテーションモデル

リハビリテーションに重点をおいて,サービスを調整するモデル。

臨床型モデル

治療に重点をおいて,サービスを調整するモデル。

ストレングスモデル

クライエントのもつ強み(ストレングス)に着目して,支援するモデル。

集中型モデル

地域で生活する重度精神障害者を24時間365日チームによるアウトリーチ支援を行うACT(包括型地域生活支援プログラム)に代表されるモデル。

緊急対応などが含まれる。

 

 

それでは,早速今日の問題です。

 

28回・問題111

事例を読んで,この場合に適したケースマネジメントのモデルとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

 高校生のときに統合失調症を発症したHさんは,10年以上の入院生活が続いており,退院して地域で生活することを望んでいる。両親はすでに他界し兄弟は遠隔地在住で,Hさんの退院後の生活を支援してくれる人はいない。Hさんの症状は不安定で,日常的に服薬管理などの医療サービスや生活全般の見守り・助言,リハビリテーション,就労支援など,様々な支援が必要である。

1 ストレングスモデル

2 リハビリテーションモデル

3 臨床型モデル

4 仲介型モデル

5 ACT(包括型地域生活支援プログラム)モデル

 

この問題では,ケースマネジメントと出題されていますが,ケアマネジメントとほぼ同義語です。

 

ケースマネジメントは,主にアメリカで用いられ,ケアマネジメントは主にイギリスで用いられています。

 

平成19年度カリキュラムでは,「ケースマネジメント(ケアマネジメント)」となっていましたが,令和元年度カリキュラムでは「ケアマネジメント」となっているので,今後は,ケアマネジメントで統一して出題されるのではないかと思います。

 

さて,この事例のポイントは,「日常的に服薬管理などの医療サービスや生活全般の見守り・助言,リハビリテーション,就労支援など,様々な支援が必要である」ことです。

 

迷うのは,「服薬管理などの医療サービス」というところでしょう。これがあるために「臨床型モデル」ではないかと考える人もいるかもしれません。

 

服薬管理は,精神科訪問看護で行います。治療ではありません。

 

ということで正解は,選択肢4です。

 

さまざまなサービスを調整するのが「仲介型モデル(ブローカーモデル)」です。

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