2018年6月5日火曜日

国家試験に合格する勉強法~社会福祉法の整理

社会福祉士の国家試験で最も多く出題される法制度は,社会福祉の基本法である社会福祉法です。

1951年の社会福祉事業法を改正して,2000年に成立しています。

法律そのものを読むことは,時間的にかかるので基本的にお勧めしません。

しかし,社会福祉法は別格です。必ず目を通さなければなりません。

基本法を押さえる基本は,基本的な柱を定めて,細かい規定は,通知などで行わることです。

つまり,社会福祉法は,基本的な柱を決めているものなので,一度目を通すと,頭に入りやすいですし,また全体像を押さえることができるということになります。

近年の社会福祉法の改正というと,社会福祉法人制度改革に関連するものに注目が集まりやすいですが,福祉政策全体から見たら,実は小さいものに当たるかもしれません。

今の課題は,地域包括ケアシステムの構築です。

平成30年改正では,そこを見据えた改正が行われています。

その一つが,地域福祉計画を高齢者,障害者,児童などの基本事項を定めるものとして,策定を努力義務化したことです。

最新の法制度は出題されない傾向にありますが,社会福祉の基本法である社会福祉法の改正,しかも今後の地域福祉につながる改正である今回の改正は出題される可能性が高いです。

もし出題されないとしても,国の方向性を押さえることで,理論系科目でさえも答えられる可能性が高まります。


国試の選択肢は5つあります。

正解選択肢を上手に隠すために,間違い選択肢を配置していきます。

正解選択肢には,特別な意味があるものが配置されます。

そこに気が付けば,得点力はぐーんと上がります。

人によっては,試験委員の出題意図を考えること,という表現するものです。

過去問を解くときは,そこを意識してみてください。


さて,今日の問題は,第22回国試問題を取り上げます。

第22回国試は,現行カリキュラムの第1回です。今後どのような問題を出題するかについて,方向性を示すような問題が多くあります。

その分,スタンダードな問題が多いので,毎年の問題を見てみると,第22回国試で出題されていた問題を繰り返し出題していることが分かります。


第22回・問題37 社会福祉法における地域福祉の推進等に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 地方社会福祉審議会とは,都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の長の監督に属し,その諮問に答え,関係行政庁からの意見を踏まえて行政計画等を策定する機関である。
2 社会福祉法第4条では,地域住民,社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者が,相互に協力し,地域福祉の推進に努めなければならないとされた。
3 厚生労働省社会・援護局長の通知により,社会福祉法第107条に規定された地域福祉支援計画の策定に当たって,都道府県は要援護者支援方策を盛り込むことが義務づけられた。
4 市町村社会福祉協議会は,社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の三分の一以上が参加するものとする。
5 共同募金を行う事業は,第二種社会福祉事業であり,社会福祉協議会以外の者は共同募金を行ってはならない。

改めてこの問題を見ると,勉強した人は得点でき,勉強しない人は解けないという,極めて国試にふさわしい問題だと言えます。

それでは解説です。


1 地方社会福祉審議会とは,都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の長の監督に属し,その諮問に答え,関係行政庁からの意見を踏まえて行政計画等を策定する機関である。

地方社会福祉審議会は,都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の長の監督に属し,その諮問に答え,関係行政庁に意見具申します。行政計画を策定する機関ではありません。


2 社会福祉法第4条では,地域住民,社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者が,相互に協力し,地域福祉の推進に努めなければならないとされた。

これが正解です。地域福祉の推進主体は,「地域住民」「社会福祉を目的とする事業を経営する者」「社会福祉に関する活動を行う者」の三者です。

このうち,社会福祉に関する活動を行う者には,ボランティアなどか想定されています。

今回の改正で,以下の部分が加わっています。

地域住民等は、地域福祉の推進に当たつては、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会からの孤立その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保される上での各般の課題(以下「地域生活課題」という。)を把握し、地域生活課題の解決に資する支援を行う関係機関(以下「支援関係機関」という。)との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。

しっかり押さえておきましょう。


3 厚生労働省社会・援護局長の通知により,社会福祉法第107条に規定された地域福祉支援計画の策定に当たって,都道府県は要援護者支援方策を盛り込むことが義務づけられた。

市町村と都道府県の関係が理解できる問題です。

具体的な施策は,市町村の役割です。それを支援するのが都道府県の役割です。

要援護者支援方策は具体的なものです。

つまり,要援護者支援方策を盛り込むのは,市町村地域福祉計画だということになります。

よって間違いです。


4 市町村社会福祉協議会は,社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の三分の一以上が参加するものとする。

これは,旧カリ時代から何度も引っ掛け問題として出題されてきたものです。

三分の二ではなく,過半数です。よって間違いです。


5 共同募金を行う事業は,第二種社会福祉事業であり,社会福祉協議会以外の者は共同募金を行ってはならない。

これも超頻出です。

共同募金は,第一種社会福祉事業,共同募金を実施するのは共同募金会です。よって間違いです。



<今日の一言>

国試は,5つの選択肢があります。

自分で問題を作るとよく分かりますが,間違い選択肢を作るのはとても難しいです。

今日の問題は,すべて意味のある選択肢で構成されていますが,問題によっては,間違い選択肢を出題するためにでたらめのものを出題することがあります。

また,本流ではないものを間違い選択肢に配置します。

そのことで,正解率は下がり,勉強した人は正解できて,勉強が足りない人は正解できない問題となります。

過去問を解くときは,問題の出題意図を推測しながら,解いてみましょう。

そうすると,正解選択肢がキラキラして見えてくることがあります。

それは,あなたの推測と試験委員の出題意図が一致していることを意味しています。

これを心がけると得点力は,グーンと上がります。

知らない人名が出題されても答えは見えてくるはずです。



2018年6月4日月曜日

地域共生社会の実現に向けて

地域共生社会とは,「受け手」「支え手」という関係ではなく,みんながともに地域を作っていく社会です。

社会福祉制度全体に精通したジェネラリストである社会福祉士は,地域共生社会の実現に向けて大きな役割を果たす役割を持つことは間違いありません。

勉強は大変だと思いますが,頑張っていきましょう。

さて,それでは今日の問題です。

第30回・問題36 認知症の人や家族の支援に関わる専門職とボランティアに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 認知症サポーターは,地域包括支援センターから委嘱されて活動する。

2 日常生活自立支援事業における専門員は,原則として社会福祉士,精神保健福祉士等であって,一定の研修を受けた者である。

3 認知症地域支援推進員は,都道府県に配置され市町村の医療・介護等の支援ネットワーク構築の支援等を行う。

4 認知症ケア専門士は,認知症ケアに対する学識と技能及び倫理観を備えた専門の国家資格である。

5 介護相談員は,登録を行った後,介護相談員であることを証する文書が都道府県から交付される。



地域共生社会を意識した問題であることが分かるでしょう。

それでは,解説です。

1 認知症サポーターは,地域包括支援センターから委嘱されて活動する。

認知症サポーターは,超頻出です。

今は,1,000万人を超えた認知症サポーターは,なじみ深いものでしょう。

男女別では,男性4割,女性6割,年代別で最も多いのは,70歳代以上です。

キャラバンメイトが開催する認知症サポーター養成講座を受講することで認知症サポーターとなります。よって間違いです。



2 日常生活自立支援事業における専門員は,原則として社会福祉士,精神保健福祉士等であって,一定の研修を受けた者である。

日常生活自立支援事業も超頻出です。

これが正解です。

専門員は,支援計画作成などを行います。

日常の支援を行うのは,生活支援員です。生活支援員には任用資格の定めはありません。



3 認知症地域支援推進員は,都道府県に配置され市町村の医療・介護等の支援ネットワーク構築の支援等を行う。

認知症地域支援推進員はまだ新しいものですが,第28回,第30回に出題されています。

第31回にも出題される可能性は高いです。

認知症のある人を支えるためにネットワークの構築を図る認知症地域支援推進員が配置されるのは,地域包括支援センター,市町村本庁,認知症疾患医療センターなどです。よって間違いです。




4 認知症ケア専門士は,認知症ケアに対する学識と技能及び倫理観を備えた専門の国家資格である。

認知症ケア専門士が出題されたのは,この時が初めてです。

今後はどんな出題のされ方がされるか分かりませんが,国家資格ではなく,日本認知症ケア学会が認定する民間資格です。更新制が設けられているのが特徴です。



5 介護相談員は,登録を行った後,介護相談員であることを証する文書が都道府県から交付される。

介護相談員も頻出です。

研修を受けて市町村に登録します。ケアマネなどとは違って,文書は交付されません。よって間違いです。


厚生労働省によると・・・

介護相談員とは,

介護サービス施設・事業所に出向いて,利用者の疑問や不満、不安を受け付け,介護サービス提供事業者及び行政との橋渡しをしながら,問題の改善や介護サービスの質の向上につなげる。

とされていますが,簡単にいうと,介護保険サービス利用者の不満を聞くポランティアのような役割を担います。

介護相談員を条例で定めている市町村は少ないようで,そのためあまり知られていません。

介護相談員は,国試では過度な役割があるように出題されます。

しかし,介護保険サービス利用者の不満を聞くポランティアです。過度な役割はないのです。そういったタイプの問題はすべて間違いです。

2018年6月3日日曜日

日本の福祉の転換点~福祉関係八法改正

日本の福祉制度の転換点には,いくつかあると思いますが,1990年の「福祉関係八法改正」は間違いなく転換点の一つだと言えるでしょう。

福祉関係八法改正のポイント
・在宅福祉サービスを法的に位置づけた。
・老人及び障害者福祉の入所措置を都道府県から市町村に権限委譲した。

福祉関係八法改正は,いままで13回も出題されています。
しっかり覚えていきましょう。

それでは,今日の問題です。

第27回・問題41 地域住民の福祉ニーズと社会資源の関係調整についての歴史的な変遷に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 高齢者サービス調整チームは,いわゆる福祉関係八法改正(1990年(平成2年))の時期に,市町村社会福祉協議会に設置することが提示された。
2 契約締結審査会は,介護保険法施行の前年(1999年(平成11年))より地域福祉権利擁護事業(現在の日常生活自立支援事業)を実施するに当たり,基幹的社会福祉協議会に設置された。
3 地域ケア会議は,介護保険の導入に合わせて,基幹型在宅介護支援センターに設置することが位置づけられた。
4 運営推進会議は,介護保険法改正(2005年(平成17年))に地域密着型サービスが創設されたことに伴い,市町村に設置することが義務づけられた。
5 地域包括支援センター運営協議会は,介護保険法改正(2005年(平成17年))により,福祉ニーズを把握するために現場で実務を担っている介護支援専門員により構成されるようになった。

このような問題を見ると,年号を覚えなければならないと思うかもしれません。

しかし,決してそんなことはありません。

最終的には,消去法で答えが出てきます。

さて,解説です。


1 高齢者サービス調整チームは,いわゆる福祉関係八法改正(1990年(平成2年))の時期に,市町村社会福祉協議会に設置することが提示された。

さて,早速福祉関係八法改正です。

高齢者サービス調整チームが示されたのは,福祉関係八法改正ではなく,昭和62年の厚生省通知だそうです。

よって間違いです。

これは覚える必要はありません。いらない知識です。

それよりも必要なのは,高齢者サービス調整チームとは何かです。

保健師,ホームヘルパー等の訪問,相談活動等を通じての高齢者のニーズの把握を行う活動を行います。

これで分かるように,市町村社協に設置するようなものではないことが分かるでしょう。
設置は,市町村に設置されます。

つまりこの問題の肝は,いつ何で示されたのかではなく,どこに設置されているかです。
慌てることなく,落ち着いて読めば肝が見えてくることでしょう。


2 契約締結審査会は,介護保険法施行の前年(1999年(平成11年))より地域福祉権利擁護事業(現在の日常生活自立支援事業)を実施するに当たり,基幹的社会福祉協議会に設置された。

契約締結委員会はどこに設置されるは,頻出です。都道府県社協です。よって間違いです。

基幹的社会福祉協議会は,日常生活自立支援事業を委託された市町村社会福祉協議会のことです。

契約締結委員会は,契約する能力があるかの確認を行います。

また,運営適正化委員会も都道府県社協に設置されます。これは超々頻出です。セットで覚えましょう。


3 地域ケア会議は,介護保険の導入に合わせて,基幹型在宅介護支援センターに設置することが位置づけられた。

これが迷うところです。現在は地域包括支援センターが開催しています。

しかし地域包括支援センターは,2006年に設置されたものなので,介護保険導入当時には存在しません。

ここは,冷静に▲をつけます。

結果的には,これが正解となります。


4 運営推進会議は,介護保険法改正(2005年(平成17年))に地域密着型サービスが創設されたことに伴い,市町村に設置することが義務づけられた。

運営推進会議は,地域密着型サービス事業者が開催します。市町村ではありません。よって間違いです。

同会議は,提供するサービスを地域に示すアカウンタビリティの役割があります。

5 地域包括支援センター運営協議会は,介護保険法改正(2005年(平成17年))により,福祉ニーズを把握するために現場で実務を担っている介護支援専門員により構成されるようになった。


地域包括支援センター運営協議会は,サービス事業者や利用者,などで構成されます。
よって間違いです。


<今日の一言>

どれだけ勉強しても知らない問題は出題されます。

そこで「分からない」と思うと何の答えも見えてきません。

2018年6月2日土曜日

国試合格に向けたスタートです!!

第31回国試に向けた参考書類が書店にそろい始めています。

毎年少しずつ出版が早くなってきています。

10年ほど前から比べると実に2か月も早まってきています。

出版社の都合もあるとは思いますが,早くからの勉強が欠かせなくなってきていると言えます。

初期の頃の過去問題集の出版日を見ると,なんと11月となっています。

その頃は,本当に3年間の過去問を3か月集中して勉強すれば合格できたのかもしれません。

しかし,その頃よりも今は解きにくい問題が多くなっています。

組み合わせで間違っているものを選びなさい

といった,今は見られない出題が多くありました。

間違っているものを選ぶ問題よりも正しいもの(適切なもの)を選ぶ問題の方が数倍難しいです。

実際に解いてみれば分かりますが,間違っている問題は間違っている部分を見つけられば答えられますが,正しいものを選ぶ問題はすべての選択肢が正しく見えるからです。

今日から6月です。

第31回国試まで,あと8か月です。

社会福祉士の国試は19科目ありますので,月に2科目以上のペースで勉強することが必要です。

気合いを入れ直して,国試に向かっていきましょう!!

今日も「地域福祉の理論と方法」を取り上げます。

10問出題される科目の特徴は,出題される範囲が広いことです。

専門科目で学ぶ「社会調査の基礎」の知識があって解ける問題も出題されます。

精神保健福祉士も社会調査に関するものが出題基準にありますが,科目にはありません。

その点,社会福祉士の方が地域福祉の理論と方法に関しては有利であると言えます。

それでは今日の問題です。

第27回・問題39 地域における福祉ニーズの質的な把握方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 福祉ニーズの多様性を把握するには,半構造化面接よりも構造化面接の方が適している。
2 グループインタビューは,対象者の考えが他の参加者の意見に左右されるため,個別ニーズ把握が難しく,避けた方がよい。
3 個別インタビューは,自宅などの日常生活空間ではなく,静穏な環境である面接室などの方が必要な情報が得られやすい。
4 個別インタビューの録音は,対象者の抵抗感や警戒感を招くため避けるべきである。
5 住民懇談会は平日だけではなく,日曜・祝日にも開催するなどして,多くの住民の参加を得て福祉ニーズを集約する。

問題の難易度は,そんなに高くはないかもしれません。

社会調査の知識が本当に必要なのは,選択肢1の「半構造化面接」「構造化面接」のみでしょう。

しかし,それも間違い選択肢をつくるときの常とう手段である「よりも」が使われています。

それでは解説です。


1 福祉ニーズの多様性を把握するには,半構造化面接よりも構造化面接の方が適している。

「よりも」があるので,おそらく「半構造化面接」「構造化面接」が逆になっていのではないかと予測できます。

その通り逆なので間違いです。

構造化面接とは,あらかじめ決めておいた質問項目に沿って面接を行うものです。
質問項目以上の情報は得られにくいと言えます。

半構造化面接とは,最初にいくつか質問してから,そこを深めるように自由に語ってもらうものです。
広い情報が得られます。

面接法には,もう一つ「非構造化面接」があります。非構造化面接は,テーマに沿って自由に語ってもらいます。そのため,自由面接法とも言います。


2 グループインタビューは,対象者の考えが他の参加者の意見に左右されるため,個別ニーズ把握が難しく,避けた方がよい。

グループインタビューは,参加者の相互作用を活用したインタビューです。

他の参加者の意見を聞くことで,自分の考えをまとめられたり,意見が促進されたり,といったメリットがあります。よって間違いです。

3 個別インタビューは,自宅などの日常生活空間ではなく,静穏な環境である面接室などの方が必要な情報が得られやすい。

面接室は,対象者にとっては非日常の空間です。リラックスできるのは日常生活空間でしょう。

必要な情報が得られやすいのは,日常生活空間だと言えます。よって間違いです。


4 個別インタビューの録音は,対象者の抵抗感や警戒感を招くため避けるべきである。

録音,あるいはメモの可否についての出題は「社会調査の基礎」では頻出です。

事前に承諾を得るなどの配慮を行うことが必要ですが,避けるべきものではありません。よって間違いです。


5 住民懇談会は平日だけではなく,日曜・祝日にも開催するなどして,多くの住民の参加を得て福祉ニーズを集約する。

開催日を変えることで参加者が変わります。多くの住民の福祉ニーズを集約するには,適切だと言えます。よって正解です。


<今日の一言>

社会福祉士の国試は,19科目あります。しかし,その内容は科目間で重なっているものが多くあります。

最初は難しく感じても,繰り返し勉強することで,知識は必ずつながっていきます。

辛くても繰り返し繰り返し覚えていくことが大切です。

※この投稿は,本来は,2018/06/01にする予定だったものです。

第31回社会福祉士の国家試験は2/3(日)です!!

社会福祉振興・試験センターから第31回国家試験についての概要が発表されました。

第31回国試は,平成31年2月3日(日)です。

年と国試の回数が同じ数字を示す試験は第31回が最後となります。

思い出深く刻まれる国試となるでしょう。

社会福祉士のカリキュラムが変更される予定ですが,介護福祉士と同じように第32回国試から新しい試験となっていれば,新年号とともに新しいカリキュラムでの試験となるところでした。

社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会「ソーシャルワーク専門職である社会福祉士に求められる役割等について」(平成30年3月27日)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000199560.pdf

これが発表されたのが3月なので,カリキュラムの変更が実施されるのは,早くて第33回になるのではないでしょうか。

(2018/12/23追記)
カリキュラム改正はいまだに発表されていません。そのため,第33回国試には間に合わないので,第34回国試以降となるでしょう。

(2019/11/19追記)
新しいカリキュラムでの国家試験は,第37回から実施されます。


ここで述べられているのは,「地域共生社会」の実現における社会福祉士の役割についてです。

今後詳しく発表されていくことになると思いますが,新しいカリキュラムになる前から国試では,新しい内容を小出しするように出題していくことが考えられます。

現行カリキュラムが実施されたのは,第22回からですが,今改めて第20・21回国試を見直してみるとそのような問題があります。

詳細は決まっていませんが,中心テーマは「地域共生社会」における社会福祉士の役割であることは確かなので,第31回国試では必ずどこかの科目で地域共生社会に関連する問題を出題してくることでしょう。

そのため,各団体が実施する模擬試験にも入れてくると思われますので,地域共生社会に関するものはしっかり押さえておいてほしいと思います。

国試では,地域共生社会そのものが出題されたことはまだありません。しかし,ボランティア,地域住民,町内会,老人クラブなどについてかなり出題頻度が高くなってきているので,過去問を解くときはそれらを意識して解くようにしてみてください。

国試日程が決まったことで,気合いを入れ直している人も多いと思います。

第30回国試で分かったことは,社会福祉士の国試は,相対評価の意味合いがあるということです。

つまり上位30%程度が合格する試験だということです。

国試の難易度によって合格基準点は決まりますが,上位30%以内に入らないと合格するのは難しいということは理解しておくことが必要です。

6月から本格的に試験勉強に入った人は多いと思いますが,人と同じ勉強をしていると7割に入ってしまう可能性が高いです。

チームfukufuku21は,上位30%に入れる知識をつける方法を提案していきたいと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

さて,それでは今日の問題です。

第27回・問題40 ボランティア活動に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 社会福祉法では,市町村社会福祉協議会はボランティアコーディネーターを配置する義務があるとされている。

2 「ボランティア活動の中長期的な振興方策について(意見具申)」では,ボランティア活動の基盤整備のための公費使用は,ボランティア活動の自主性を妨げるとされている。

3 中間支援組織としてのボランティアセンターの運営主体は,社会福祉協議会,NPOといった民間非営利組織に限定されている。

4 社会福祉法第4条にいう「社会福祉に関する活動を行う者」には,ボランティア等が想定されている。

5 ボランティアコーディネーターは,ボランティア活動者の自主性を妨げないようにするため,プログラムの企画や開発を行ってはならない。

ある調査によると,ボランティア・NPO活動に参加するよりも町内会・自治会に参加しやすいという結果が出されています。

思うよりもボランティア・NPO活動の壁は高いということなのでしょう。

さて,解説です。


1 社会福祉法では,市町村社会福祉協議会はボランティアコーディネーターを配置する義務があるとされている。

義務規定はありません。よって間違いです。市町村社協に配置される福祉活動専門員でさえ配置義務はないのですから当然でしょう。


2 「ボランティア活動の中長期的な振興方策について(意見具申)」では,ボランティア活動の基盤整備のための公費使用は,ボランティア活動の自主性を妨げるとされている。

ボランティア活動を継続し発展させるためには,公費助成は欠かせません。こんなことを意見具申するわけがありません。よって間違いです。


3 中間支援組織としてのボランティアセンターの運営主体は,社会福祉協議会,NPOといった民間非営利組織に限定されている。

「限定される」ということから間違いであることは,すぐ分かると思います。もちろん限定されません。

別な言い方をすると,限定する意味がありません。


4 社会福祉法第4条にいう「社会福祉に関する活動を行う者」には,ボランティア等が想定されている。

これが正解です。社会福祉法の第4条は,地域福祉の推進主体を規定しているものです。

「地域住民「社会福祉を目的とする事業を経営する者」「社会福祉に関する活動を行う者」です。

その中の社会福祉に関する活動を行う者にはボランティア等が想定されます。住民団体なども想定されるでしょう。


第4条には,第2項があります。

2 地域住民等は、地域福祉の推進に当たつては、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会からの孤立その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保される上での各般の課題(以下「地域生活課題」という。)を把握し、地域生活課題の解決に資する支援を行う関係機関(以下「支援関係機関」という。)との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。

これは法改正で新し加わったものです。地域共生社会に係る部分なので,しっかい覚えておきたいです。


5 ボランティアコーディネーターは,ボランティア活動者の自主性を妨げないようにするため,プログラムの企画や開発を行ってはならない。

ボランティアコーディネーターは,ボランティア活動をする人とボランティアに来てもらいたい組織とのマッチングを図る活動を行っています。

しかし,それだけではなく,企画・開発も規定されています。よって間違いです。

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