2023年10月10日火曜日

プログラム評価とは

プログラム評価とは,目標を達成するためのプログラムの実施とその結果の因果関係を評価するものです。


プログラム評価の主な構成要素

ニーズ評価

プログラムの対象者のニーズを評価する。

セオリー評価

プログラムが目的を達成するものとして適切に設計されているかを評価する。

プロセス評価

プログラムを実施したプロセス(過程)を評価する。

アウトカム・インパクト評価

プログラムのアウトカム(成果)やインパクト(効果)を評価する。

効率性評価

投入したコスト(費用)に対して十分な成果があったのかを評価する。

 

カタカナは覚えにくいですが,その分,覚えると得点につながります。

 

それでは今日の問題です。

 

第32回・問題41

事例を読んで,N市社会福祉協議会の福祉活動専門員(社会福祉士)が行ったアウトカム評価として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

 N市では,近年ひきこもりに関する相談が増加する一方,具体的な支援活動が市内に不足していることが課題となっていた。そのため,ひきこもりの人やその家族に対する支援活動の拡大を目的として,N市社会福祉協議会が行政の補助金を得て,計6回の講義・見学等からなるひきこもりサポーターの養成研修を企画・実施することになった。初めての取組であることから,行政からプログラム評価の枠組みを用いて,研修のアウトカム評価を行うことが求められた。

1 ひきこもりに関する理解度を測る調査票を作成し,養成研修受講前の受講者の理解度を計測する。

2 養成研修終了後に,支援活動に取り組み始めた受講者の人数とその活動内容を把握する。

3 養成研修の実施回数及び内容が,当初企画したとおりに実施されているかを確認する。

4 養成研修終了後に,N市の市民を対象としたアンケート調査により,ひきこもりに関する市民の意識を把握する。

5 養成研修終了後に,N市内でひきこもり状態から就業に至った人数を把握し,就業による経済効果と補助金額との差を計測する。

 

この問題は,問題のタイプで言えば,2回思考して答えを出すタクソノミーⅢ型に当たります。

アウトカム評価とは何かであるかという知識があることを前提にして,答えを出します。


事例を読んで

各選択肢を読む(1回目の思考)

事例で確認する(2回目の思考)

 

といったように思考して答えを出します。

 

アウトカム評価は,プログラムの成果を評価することです。

 

この知識がなければ絶対に正解できない問題です。

この事例のプログラムの目的は「ひきこもりの人やその家族に対する支援活動の拡大」です。

さあ,一緒にこの目的に合うものを一緒に思考していきましょう。


1 ひきこもりに関する理解度を測る調査票を作成し,養成研修受講前の受講者の理解度を計測する。

 

プログラムの目的はさておき,受講前の受講者の理解度は,アウトカムではありません。

アウトカムは,受講「後」の受講者の理解度でなければなりません。

しかし,たとえ「受講後」の理解度として出題したとして,理解度が高まってもプログラムの目的である「支援活動の拡大」にはつながるとは言えないので,「最も適切なもの」にはなり得ません。

 

2 養成研修終了後に,支援活動に取り組み始めた受講者の人数とその活動内容を把握する。


これが正解です。

プログラムの目的である「支援活動の拡大」のアウトカムは,支援活動に取り組み始めた受講者の人数が増えることです。

 

3 養成研修の実施回数及び内容が,当初企画したとおりに実施されているかを確認する。


養成研修の実施回数及び内容が,当初企画したとおりに実施されているかを確認するのは,プロセス評価にあたります。

この問題の設問が「プロセス評価」であれば,この選択肢が正解となります。

しかし,設問と異なるので正解にはなり得ません。

 

4 養成研修終了後に,N市の市民を対象としたアンケート調査により,ひきこもりに関する市民の意識を把握する。


ひきこもりに関する市民の意識を把握するのは,アウトカム評価になり得ます。

 

しかし,それはプログラムの目的が「市民に対するひきこもりの意識を向上させるサポーター育成」である場合です。

この目的によってプログラムされたものなら,養成研修を受講した人が市民に働きかけることによって,市民の意識が向上することがアウトカムになります。

 

5 養成研修終了後に,N市内でひきこもり状態から就業に至った人数を把握し,就業による経済効果と補助金額との差を計測する。

 

これは費用対効果分析にあたるものです。

設問が「費用対効果」なら正解になり得ます。

しかしプログラムの目的は,「支援活動の拡大」です。

 

〈今日の注意ポイント〉

 

今日の問題は,知識があることを前提として,思考しながら答えるタイプであることがわかりましたね。

 

アウトカム評価の意味を理解していることで,選択肢1と選択肢3を消去できます。

この問題では,事例でプログラムの目的を確認しておくことが必要です。

今後は,知識だけで答えられるタクソノミーⅠ型に加えて,タクソノミーⅡ型,Ⅲ型の出題が増える予定です。

なかなか手ごわくなることは間違いありません。

2023年10月9日月曜日

地域アセスメントとは

平成元年度の改正カリキュラムでは,当初はあったものの,平成19年度のカリキュラム改正でなくなったものがいくつか復活しています。


その1つがコミュニティワーク(地域援助技術)です。


地域共生社会の実現に求められる社会福祉士を養成するためには,コミュニティワークが必要だからでしょう。


さて,今日のテーマは「地域アセスメントとは」です。


地域アセスメント(地域診断)とは,地域の福祉課題を明らかにするとともに地域の社会資源の把握,分析,開発や調整などを行うことで,コミュニティワークのプロセスの一つです。


今日の問題は,地域アセスメントという用語は使われていませんが,地域アセスメントに関連する問題です。


第32回・問題40 

社会福祉協議会が地域において行う福祉調査や分析活動に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

1 災害時要援護者のニーズを視覚的に把握するために,デジタル地図の上に様々な情報を表示するGIS(地理情報システム)を用いた。

2 実際に虐待のおそれのある個別事例の検討会を,当該小地域における住民懇談会で実施した。

3 高齢者の訪問介護サービスに関するニーズの総量を具体的に推計するために,福祉総合相談窓口の担当者に聞き取り調査を行った。

4 障害のある当事者のニーズを把握するため,フォーカスグループインタビューを行った。

5 在宅で暮らす後期高齢者のニーズの全体像を把握するために,高齢者個人へのアンケート調査の回答フォームを社会福祉協議会のホームページ上に設置し,調査を実施した。


地域アセスメントの方法について問われています。


それでは解説です。


1 災害時要援護者のニーズを視覚的に把握するために,デジタル地図の上に様々な情報を表示するGIS(地理情報システム)を用いた。


これが1つめの正解です。


国土交通省のホームページによると,GIS(地理情報システム)は,コンピュータ上で様々な地理空間情報を重ね合わせて表示するためのシステムのことをいいます。


国土交通省ホームページ「GISとは」

https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/kokudoseisaku_tk1_000041.html


2 実際に虐待のおそれのある個別事例の検討会を,当該小地域における住民懇談会で実施した。


住民懇談会は専門職の事例検討会ではありません。

住民座談会では,一般的な例を用いるのが適切です。


3 高齢者の訪問介護サービスに関するニーズの総量を具体的に推計するために,福祉総合相談窓口の担当者に聞き取り調査を行った。


ニーズの総量を具体的に推計するのが目的なら,住民全体を対象として,全数調査を行うか,標本調査をすることが必要です。


標本調査を行う場合は,無作為抽出が欠かせません。


4 障害のある当事者のニーズを把握するため,フォーカスグループインタビューを行った。


これが2つめの正解です。


フォーカスグループインタビューは,共通の課題のあるグループに対して行う面接法です。


フォーカスグループインタビューを出題する時は,「グループでの合意を目指す」といった出題が多くみられます。


しかし,フォーカスグループインタビューはあくまでも面接法の一つです。参加者同士の合意を目指すようなことはありません。


5 在宅で暮らす後期高齢者のニーズの全体像を把握するために,高齢者個人へのアンケート調査の回答フォームを社会福祉協議会のホームページ上に設置し,調査を実施した。


高齢者だからといってインターネットを使えないということは決してありません。


しかし,ニーズの全体像を把握することは困難です。


後期高齢者を対象にしたものに限らず,インターネット調査は,母集団の縮図にはなりません。


答えられるのは,ネット環境があること,その問題に興味のある人などに限られるからです。

2023年10月8日日曜日

ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)

 ソーシャル・インパクト・ボンドとは,社会的問題を解決するために,官民が共同協働して目標を設定し,民間事業者が資金を調達して,設定した目標を達成した場合,行政が資金提供者に事業費を支払うものです。


それでは,今日の問題です。


第32回・問題39 

地域福祉推進のための財源に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 厚生労働省の「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」報告書(2008年(平成20年))では,住民の地域福祉活動の資金は原則として公的財源によるとされている。

2 厚生労働省の「地域力強化検討会最終とりまとめ」(2017年(平成29年))では,地域の課題を地域で解決していく財源として,クラウドファンディングやSIB(Social Impact Bond)等を取り入れていくことも有効であるとされている。

3 社会福祉法の改正(2016年(平成28年))では,社会福祉法人は,収入の一定割合を地域における公益的な取組の実施に充てなければならないとされた。

4 「平成29年度特定非営利活動法人に関する実態調査」(内閣府)によれば,NPO法人の収入は,「会費」,「寄附金」が大半を占めている。

5 共同募金実績額の推移をみると,年間の募金総額(一般募金と歳末助けあい募金の合計)は,1995年(平成7年)から2017年(平成29年)までの約20年間,一貫して増加している。


この問題は,知識そのものを問うタクソノミーⅠ型ではなく,知識があることを前提にして,一度思考することで答えるタイプのタクソノミーⅡ型です。


もしかすると,2度思考して答えを出すタイプのタクソノミーⅢ型かもしれません。


いずれにせよ,思考しなければ正解できないタイプの問題であることには間違いありません。


過去問を解くのは,思考する訓練でもあることを覚えておきたいです。


それでは解説です。


1 厚生労働省の「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」報告書(2008年(平成20年))では,住民の地域福祉活動の資金は原則として公的財源によるとされている。


まずはこの問題のテーマは,ファンドレイジング(資金調達)となっていることに気がつくことが必要です。


そうすると,今の時代に公的財源に頼ることを厚生労働省が提言するとは考えられないだろうと推測することができます。


2 厚生労働省の「地域力強化検討会最終とりまとめ」(2017年(平成29年))では,地域の課題を地域で解決していく財源として,クラウドファンディングやSIB(Social Impact Bond)等を取り入れていくことも有効であるとされている。


これが正解です。


ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)は知らなくても,クラウドファンディングは知っていることが必要です。


選択肢1と比べると,民間資金を活用するこの選択肢のほうが今の時代に適切だと推測することができます。


知らない用語があるとそこで思考が止まってしまう傾向がある人は要注意です。


この問題は,ソーシャル・インパクト・ボンド等とは出題していないところがポイントです。


これだと知識自体も持たない人が多くいたはずです。

そうすると,知識を問う単なるタクソノミーⅠ型となってしまいます。


クラウドファンディングやSIB(Social Impact Bond)等と出題することで,タクソノミーⅡ型,あるいはⅢ型の問題として成り立たせています。


国家試験は決して意地悪ではありません。


3 社会福祉法の改正(2016年(平成28年))では,社会福祉法人は,収入の一定割合を地域における公益的な取組の実施に充てなければならないとされた。


社会福祉法では公益的な取組については,以下のように規定されるものです。


社会福祉法人は,社会福祉事業及び公益事業を行うに当たっては,日常生活又は社会生活上の支援を必要とする者に対して,無料又は低額な料金で,福祉サービスを積極的に提供するよう努めなければならない。


この規定は覚えておいてほしいものです。


この選択肢で思考したいのは,「収入の一定割合」という部分です。


「収益の一定割合」ならまだ理解可能ですが,「収入の一定割合」であれば,赤字となった場合でも,無料又は低額な料金で公益的な取組を実施しなければならなくなってしまいます。


近世の年貢でもあるまいし,こんなことを強要する規定するわけがないでしょう。


4 「平成29年度特定非営利活動法人に関する実態調査」(内閣府)によれば,NPO法人の収入は,「会費」,「寄附金」が大半を占めている。


NPO法人の収入は,参考書などにも書かれているので知識として持っていた人も多かったと思います。


これは,知識で答えられるタクソノミーⅠ型です。


NPO法人制度を創設した時の目的の一つには,寄附金などを資金として活動することがありました。


しかし,国が思うほど日本には欧米のような寄附文化は根付いていなかったようです。


NPO法人の主な収入は,事業収入となっています。


5 共同募金実績額の推移をみると,年間の募金総額(一般募金と歳末助けあい募金の合計)は,1995年(平成7年)から2017年(平成29年)までの約20年間,一貫して増加している。


1995年(平成7年)は,保護率が最も低かった年です。

その知識があると,逆に引っ掛けられてしまうかもしれません。


しかし,多くの場合,一貫して増加するには,明確に説明できるほどの背景が存在します。


共同募金の総額は,1995年(平成7年)を境に,一貫して減少しています。


いわゆるバブル景気が崩壊して,収入が減り,共働き世帯が増加していく時代に重なります。


募金方法別では,戸別募金が7割を占めますが,その戸別募金の減少が特に目につきます。


戸別募金は,自治体役員などが各家庭を訪問して募金依頼するタイプですが,日中,不在にしている家庭が多いことも募金額の減少に関連しているように思います。


だからといって,共同募金会も手をこまねいているわけではありません。


近年増加しているのは,イベント会場で募金依頼するタイプのイベント募金です。

なお,イベント募金の募金額は,令和元年度までは順調に増加していましたが,令和2年度は,イベントの激減とともに募金額も激減しています。

2023年10月7日土曜日

民生委員が指揮監督を受けるのは誰?

一般的に,指揮監督を受けるのは,所属機関の上司です。

 

民生委員は,どこかの組織に配属されているわけではありません。

 

そのために,

 

民生委員が指揮監督を受けるのかを問われると,すぐさま答えられない人も多いのではないかと思います。

 

今日の問題もそんな問題です。

 

第32回・問題38 

民生委員・児童委員についての法律上の規定に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 民生委員は,市町村内の小学校区ごとに1名配置する。

2 主任児童委員は,児童虐待の早期発見と介入のため児童相談所に配属される。

3 民生委員協議会は,民生委員の職務上必要があるときに関係各庁に意見することができる。

4 民生委員は,職務上知り得た特定の要援護者個人の情報を広く地域住民と共有してもよい。

5 民生委員は,その職務に関して市町村長の指揮監督を受ける。

 

民生委員の根拠法は,民生委員法です。

 

わずか29条しかありません。

 

民生委員の出題頻度はかなり高いので,民生委員法に一度は目を通しておきたいです。

 

さて,正解は,選択肢3です。

 

3 民生委員協議会は,民生委員の職務上必要があるときに関係各庁に意見することができる。

 

民生委員が組織する民生委員協議会の任務は以下のとおりです。


第二十四条 民生委員協議会の任務は、次のとおりとする。

一 民生委員が担当する区域又は事項を定めること。

二 民生委員の職務に関する連絡及び調整をすること。

三 民生委員の職務に関して福祉事務所その他の関係行政機関との連絡に当たること。

四 必要な資料及び情報を集めること。

五 民生委員をして、その職務に関して必要な知識及び技術の修得をさせること。

六 その他民生委員が職務を遂行するに必要な事項を処理すること。

2 民生委員協議会は、民生委員の職務に関して必要と認める意見を関係各庁に具申することができる。

3 民生委員協議会は、市町村の区域を単位とする社会福祉関係団体の組織に加わることができる。

4 市町村長及び福祉事務所その他の関係行政機関の職員は、民生委員協議会に出席し、意見を述べることができる。

 

この任務の詳細を知らずとも,今日の問題自体は,指揮監督の部分に引っ掛からなければ正解できるタイプです。

 

それでは,このほかの解説です。

 

1 民生委員は,市町村内の小学校区ごとに1名配置する。

 

民生委員の定数は,厚生労働大臣の定める基準を参酌して,都道府県の条例で定めます。

 

2 主任児童委員は,児童虐待の早期発見と介入のため児童相談所に配属される。

 

主任児童委員は,児童福祉法に規定される児童委員から厚生労働大臣が指名します。

 

民生委員・児童委員と同様に,どこかの機関に配属されるということはありません。

 

4 民生委員は,職務上知り得た特定の要援護者個人の情報を広く地域住民と共有してもよい。

 

民生委員には守秘義務があります。

 

5 民生委員は,その職務に関して市町村長の指揮監督を受ける。

 

ようやく今日のテーマが出てきました。

 

民生委員が指揮監督を受けるのは都道府県知事です。

2023年10月6日金曜日

社会福祉法の社会福祉協議会の規定

 社会福祉協議会は,社会福祉法に規定されています。


社会福祉協議会は,社会福祉法に規定されています。

 

第109条 市町村社会福祉協議会

第110条 都道府県社会福祉協議会

第111条 全国社会福祉協議会(法律上は,社会福祉協議会連合会)

 

国家試験に出題されるのは,主に市町村社会福祉協議会です。

 

第百九条 市町村社会福祉協議会は,一又は同一都道府県内の二以上の市町村の区域内において次に掲げる事業を行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体であつて,その区域内における社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者が参加し,かつ,指定都市にあつてはその区域内における地区社会福祉協議会の過半数及び社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が,指定都市以外の市及び町村にあつてはその区域内における社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が参加するものとする。

一 社会福祉を目的とする事業の企画及び実施

二 社会福祉に関する活動への住民の参加のための援助

三 社会福祉を目的とする事業に関する調査,普及,宣伝,連絡,調整及び助成

四 前三号に掲げる事業のほか,社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るために必要な事業

2 地区社会福祉協議会は,一又は二以上の区(地方自治法第二百五十二条の二十に規定する区及び同法第二百五十二条の二十の二に規定する総合区をいう。)の区域内において前項各号に掲げる事業を行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体であつて,その区域内における社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者が参加し,かつ,その区域内において社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が参加するものとする。

3 市町村社会福祉協議会のうち,指定都市の区域を単位とするものは,第一項各号に掲げる事業のほか,その区域内における地区社会福祉協議会の相互の連絡及び事業の調整の事業を行うものとする。

4 市町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会は,広域的に事業を実施することにより効果的な運営が見込まれる場合には,その区域を越えて第一項各号に掲げる事業を実施することができる。

5 関係行政庁の職員は,市町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会の役員となることができる。ただし,役員の総数の五分の一を超えてはならない。

6 市町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会は,社会福祉を目的とする事業を経営する者又は社会福祉に関する活動を行う者から参加の申出があつたときは,正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

 

たったこれだけです。

 

それでは,今日の問題です。

 

第32回・問題37 

市町村社会福祉協議会に関して,社会福祉法に規定されている次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 福祉サービスの苦情を解決するための運営適正化委員会を設置する。

2 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)を配置し,制度では対応できないニーズに対応する。

3 役員の総数の3分の1を関係行政庁の職員で構成しなければならない。

4 第一種社会福祉事業の経営に関する指導及び助言を行う。

5 市町村の区域内における社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が参加する。

 

身近な社協で行っているから,という考え方で問題を解くのはやめてください。

 

問われているのは,法規定です。

 

それでは解説です。

 

1 福祉サービスの苦情を解決するための運営適正化委員会を設置する。

 

運営適正化委員会を設置するのは,都道府県社会福祉協議会です。

 

2 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)を配置し,制度では対応できないニーズに対応する。

 

生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)は,介護保険法で規定されています。

配置場所は規定されていません。

 

3 役員の総数の3分の1を関係行政庁の職員で構成しなければならない。

 

関係行政庁の職員は,市町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会の役員となることができる。ただし,役員の総数の五分の一を超えてはならない。

 

4 第一種社会福祉事業の経営に関する指導及び助言を行う。

 

市町村社会福祉協議会の業務は,以下のとおりです。

 

一 社会福祉を目的とする事業の企画及び実施

二 社会福祉に関する活動への住民の参加のための援助

三 社会福祉を目的とする事業に関する調査,普及,宣伝,連絡,調整及び助成

四 前三号に掲げる事業のほか,社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るために必要な事業

 

第一種社会福祉事業に限らず,経営者に対する助言・指導は業務に含まれません。

 

なぜなら,経営者に対する助言・指導は,都道府県社会福祉協議会の業務だからです。

 

都道府県社会福祉協議会の業務

 ・各市町村を通ずる広域的な見地から行うことが適切なもの

・社会福祉を目的とする事業に従事する者の養成及び研修

・社会福祉を目的とする事業の経営に関する指導及び助言

・市町村社会福祉協議会の相互の連絡及び事業の調整

 

いかにも都道府県レベルの団体の業務だという感じです。

 

5 市町村の区域内における社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が参加する。

 

これが正解です。

 

何度も何度も繰り返して出題されています。

 

 

Q1 市町村社会福祉協議会にはどんな団体が参加していますか?

 

A2 社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者

 

Q2 それはどのくらいの割合ですか?

 

A2 過半数

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