2024年4月8日月曜日

合格したいなら,取るべき問題は確実に取る!!

合格したいなら,取るべき問題は確実に取る!!


何を今さら言っているのか? と思う人もいるはずです。


しかししかし・・・


国試会場では何が起きるかわからないものです。


落ち着いて読めば得点出来た


毎年国試が終わるといろいろな場所で聞かれる言葉です。


国試は本当に怖いなぁ,と思う瞬間です。


国試会場での条件はみんな同じ。厳しい環境,限られた時間で必要な点数以上を取るためには・・・


確実に得点すべき問題は,確実に得点すること


そのためには,日常の訓練が欠かせません。


それでは,今日の問題です。


第26回・問題51 

我が国の2010年度(平成22年度)における社会保障給付費に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 社会保障財源では,公費負担の方が社会保険料よりも大きい。

2 社会保障財源の公費負担のうち,およそ50%が国庫負担である。

3 社会保障給付費は,約140兆円に達している。

4 医療,年金,福祉その他に分類すると,割合が最も大きいのは年金である。

5 社会保障給付費の対国内総生産比は30%を超えている。


社会保障給付費はかなりの頻度で出題されます。その点では必ず得点したい問題の典型と言えるでしょう。


だからと言って,誰でも簡単には問題は作られないのが国試の特徴です。

また別の仕掛けもされています。


特に後から学ぶ人は,別の仕掛けに注目すべき問題です。


さて,それではそれぞれを見ましょう。


1 社会保障財源では,公費負担の方が社会保険料よりも大きい。



1950年の社会保障制度審議会では,「日本の社会保障制度の中心は社会保険」と述べたことを覚えている人もいるのではないでしょうか。


さらに62年勧告では,


一般所得層は「社会保険」

低所得者は「社会福祉」

貧困層は「生活保護」で対応する


と述べました。


日本の相対的貧困率が高いと言っても20%もありません。(公費)

保護率が高いと言っても2パーセントもありません。(公費)


国民の最大多数は一般所得層です。


最大多数は,社会保険で対応されています。(社会保険料)


いつの時代も社会保険料の方が大きいことになります。


それで対応できない所得層は「社会福祉」「生活保護」で対応します。

公費は少数派ですから,社会保険料より大きくなるようには制度設計されていません。


社会保険料の方が大きくなるのは当然のことです。


よって×。



2 社会保障財源の公費負担のうち,およそ50%が国庫負担である。



国庫負担と地方負担ではどうなっているのかがわからないと解けない問題です。


とりあえず▲をつけておきます。


調べてみると国庫負担は70%だそうです。よって×。


しかし,これもヒントはあります。


介護保険の公費負担は,だいたい国と地方では半々ですが,生活保護は国家責任で行われているので国が4分の3を負担しています。


それらから考えてみると,国庫負担の大きいのではないかと推測することは出来ます。


直接の答えはわからなくても,持っている知識を最大限に活用することで,推測することができます。


なぜなら,起きている事象は何らかの理由があるからです。



3 社会保障給付費は,約140兆円に達している。


現在は約140兆円弱くらいですが,平成22年度時点では約100兆円でした。


どちらにしても×。

これは自信をもって×をつけたいです。



4 医療,年金,福祉その他に分類すると,割合が最も大きいのは年金である。


年金・医療・福祉その他の割合は,約5:3:2となっています。最も大きいのは年金です。


よって正解。自信をもって〇をつけたいです。


5 社会保障給付費の対国内総生産比は30%を超えている。


30%ではなく,20%です。

よって×。



<今日の一言>


多くの問題は,取れそうで取れないものの連続である。


こういうところに,得点差が出てきます。決して深い知識は求められているわけではありません。


AはCである


という単純図式の問題が少ないだけです。


Bの知識を使って,Cを導き出します。


このブログでその訓練をしていきましょう。


過去問を単に解くことを行っていては,何度受験しても合格をつかむのは難しいです。国試はそんなに簡単には得点できないように作られているからです。


もちろん,今日の問題のような,AはCである,と言った単純図式の問題も出題されます。それは絶対に正解したいです。

2024年4月7日日曜日

国試合格の極意~完璧は目指さない

 覚えられなくて焦る


勉強は本当に辛いものですね。


勉強していると,覚えられなくて焦ることはよくあります。


焦れば焦るほど,焦りはもっと強くなってきます。


国試突破の極意は,ここに隠されています。


覚えられない


を考えてみましょう。


参考書に書いてあることを完璧に覚えようという気持ちはありませんか。


完璧(広辞苑による)


欠陥がなく,すぐれてよいこと。完全無欠。


完璧は,欠陥がないということらしいです。


人間は欠陥があるもの。


完璧は目指したいところですが,完全無欠の人間はありません。


そこに無理があると思いませんか。


完璧=丸暗記


そこに無理があると思いませんか。


完璧に覚えようとするのはもうやめませんか。


参考書に書いてあることを丸覚えしても,国試では言い回しを変えて出題してきます。


国試で得点するためには,言い回しが変わっても対応できることです。


勉強しているときに,わからない言葉が出てきたとき,すぐ調べようとするのは悪いことではありません。


わからない ⇒ 調べる

わからない ⇒ 調べる

わからない ⇒ 調べる


これを続けていくと・・・


わからないことが気持ち悪くなります。


わからないことがわかると気持ちが良いです。


ここで注意したいのは,国試では調べられないことです。


わからない ⇒ わからない

わからない ⇒ わからない

どうしよう,どうしよう


国試では落ち着かなければならないのに,普段と違う状況に陥ってしまいます。


ここで少し勉強法を変えてみませんか。


わからない ⇒ 考えてみる

考えてみる ⇒ 調べる


そして


わからない ⇒ 考えてみる考

えてみる ⇒ 調べる


自分の考えたこととそれほど違わないことが何度かあれば,もうそれ以上調べないようにします。


それはとても怖いことですね。


しかし,国試ではどんなに勉強してもわからないものは出題されます。


文章を完璧に読み取ろうと思っても調べるすべはありません。


完璧さを求める怖さがここにあります。




国試は日本語


わからない用語があった場合,その用語の前後の文章から類推することができることもあります。


それらは,日常から「考えてみる」をしていることが大切です。


調べる ⇒ わかった


基礎的な勉強をしているときは,これは重要です。



国試問題を解く練習をするときには,


わからない ⇒ 考えてみる


は絶対に必要です。



過去問を解く意味はここにあります。


国試はマーク式。


問題の中に必ず答えがあります。


意味は完璧にわからなくても,答えを導き出せれば何とかなります。




国試勉強は・・・


引き算ではなく,足し算


考えてみて,その推測がちょっとでもかすったら,喜びを感じましょう。



かすり方が多くなったら大きな前進です。



それでは,今日の問題です。


第26回・問題50 社会保障制度の歴史に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 ドイツでは,18世紀終盤に,宰相ビスマルクにより,法律上の制度として世界で初めて社会保険制度が整備された。

2 アメリカでは,世界恐慌の中,ニューディール政策が実施され,その一環として低所得者向けの公的医療扶助制度であるメディケイドが創設された。

3 フランスでは,連帯思想が社会保険制度の段階的な充実につながり,1930年には,ラロック・プランに基づく社会保険法が成立した。

4 イギリスでは,1990年代に,サッチャー政権が効率と公正の両立を目指す「第三の道」を標榜し,就労支援を重視した施策を展開した。

5 日本では,1960年代に国民皆保険・皆年金制度が実現し,その他の諸制度とあいまって社会保障制度が構築されてきた。


社会保障の歴史問題です。


言い回しを変えられて出題されるのは,法制度の問題よりも理論系の問題です。


法制度は言い回しを変えるということがないので,知識は直結しやすいです。



しかし,その分,陥りやすいのは,


わからない ⇒ わからない


どうしよう,どうしよう


となることです。


知っていることを最大限に使って推測することを普段から心がけましょう。


社会福祉士は,自分で考えて行動することが求められる職種です。


国試は,それを具現化するための試金石として出題されます。


難しい問題でも必ずヒントはあります。


ただし,それは


AからCの結論を導き出すためには,Bという知識があることが前提です。


社会福祉士が自分で考えて行動することが求められる職種だとすれば,考えることなくCの結論が出せるような問題ばかりではいけないわけです。


今勉強していることは,AからCという答えを引き出すために必要な「B」という知識をつけるためだと言えます。



それでは,詳しく見てみましょう。



1 ドイツでは,18世紀終盤に,宰相ビスマルクにより,法律上の制度として世界で初めて社会保険制度が整備された。



多くの人は,この問題を正解にした人は多かったと思います。


世界初めての社会保険制度はドイツ


この知識は絶対に必要です。これからもこの知識をもつことは必要です。


ただ18世紀は,1700年代です。歴史の弱い人は引っ掛けられたのではないでしょうか。


正しくは19世紀終盤です。


よって×。 ちょっといやらしい問題ですね。



2 アメリカでは,世界恐慌の中,ニューディール政策が実施され,その一環として低所得者向けの公的医療扶助制度であるメディケイドが創設された。



メディケア,メディケイドは制度としては知っていても,いつ創設されたものであるかは知らない人は多いです。


とても難しいものだと思います。しかしもちろんここにもヒントがあります。



アメリカは,自己責任の精神を強く貫く国です。


古典的な自由主義は,いろいろな弊害をもたらします。1929年に起きた世界大恐慌は今までに経験したことがないものでした。アメリカはそのためにニューティール政策を実施します。



自由主義国家の社会保障は労働政策です。そこで実施したのは,老齢保険,失業保険,公的扶助です。医療保険はありません。



医療関係を強化したのが「貧困戦争」宣言をした1960年代のジョンソン大統領です。その時にメディケア,メディケイドが創設されました。


よって×。



3 フランスでは,連帯思想が社会保険制度の段階的な充実につながり,1930年には,ラロック・プランに基づく社会保険法が成立した。



フランスは近年出題されることが多くなってきています。


フランスはイギリスの陰に隠れて地味な存在かもしれません。しかし実はスウェーデン以上に社会支出が多い国です。


イギリスの社会保障制度の基礎になったものが1942年のべヴァリッジ報告であるように,フランスでは1945年のラロック・プランが基礎になっています。


ラロック・プランがベヴァリッジ報告よりも早い段階の1930年だとすると有名でもよいはずです。


そうではないのは,この選択肢が間違いだろうと推測したいです。


もちろんそのとおり。


間違いです。


先述のAからCという結果(ここでは×であるとする判断)には,イギリスのべヴァリッジ報告がBの知識となります。



4 イギリスでは,1990年代に,サッチャー政権が効率と公正の両立を目指す「第三の道」を標榜し,就労支援を重視した施策を展開した。



歴史が苦手な人でも,イギリスの社会保障は絶対に覚えておきたいです。


覚えなければならないものはそんなに多くはありません。


先ほどのラロック・プランと同じようにイギリスを中心に添えて考えることが多いからです。


第三の道を標榜したのは,サッチャーではなくブレア首相です。


イギリスは保守党と労働党の二大政党となっています。


現在のメイ首相は保守党。サッチャーも同じく保守党です。


保守党は資本家・企業側が支持基盤になっている政党です。自由主義を保持し社会保障制度はできるだけ縮小したいのが基本路線です。


一方労働党は,労働者が支持基盤とする政党です。労働党の政策が第二次世界大戦後のイギリスの社会保障制度を作り上げてきました。




社会保障は資本主義で得た利益を使って行われます。社会保障に多く配分されると経済活動に再投資する分が減ります。


サッチャーは,手厚い社会保障が国を疲弊させていると考え制度改革を断行し,「鉄の女」と呼ばれました。


もし彼女の改革がなければ,ギリシャのように経済破綻を起こしていたかもしれません。


ブレア首相は労働党ですが,以前のような社会民主主義のような政策は行うほど国の勢いはありません。


そこで実施したのが,「第三の道」と呼ばれる政策です。「福祉から就労へ」が基本です。今までは税を使っていたものを就労することで税金を払ってもらう,そこまではいかなくても税の投入が少しでも減らせれば成功です。


そのように第三の道は,ブレアの政策です。


よって×。



5 日本では,1960年代に国民皆保険・皆年金制度が実現し,その他の諸制度とあいまって社会保障制度が構築されてきた。


文章としては,ちょっと変な表現になっていますが,結論を言うとこれが正解です。国民皆保険・皆年金は日本の社会保障制度の特徴です。



変な表現というのは,「実現し」「構築されてきた」というつながりです。これで間違いだということはありませんが,「実現し」はある時点のこと,「構築されてきた」は進行形です。それを一文に入れ込んでいるので,その関係性が厳密ではないので,解釈があいまいになってしまいます。


不適切問題ではないですが,3のフランスに×をつけられなかった人は,この選択肢を×にして2を正解にした人が多かったものと思われます。


試験委員はかなり反省したのではないでしょうか。



<今日の一言>


完璧を目指すのは危険です。


2024年4月6日土曜日

5年を一期,3年を一期とするものの整理法

福祉計画の策定期間を覚え得るのは,大変です。

 

それでは今日の問題を見てみましょう。

  

第26回・問題48 都道府県が策定する福祉計画等の計画期間に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 次世代育成支援に関する都道府県行動計画は,3年を一期として定めるものとされている。

2 都道府県介護保険事業支援計画は,3年を一期として定めるものとされている。

3 都道府県健康増進計画は,3年を一期として定めるものとされている。

4 都道府県高齢者居住安定確保計画は,3年を一期として定めるものとされている。

5 都道府県地域福祉支援計画は,3年を一期として定めるものとされている。

 

計画期間がずらっと並んでいる問題です。

 

今は,これと同じ問題が何回も出題されるようになっているので,目新しくないかもしれません。

 

しかし,この試験を受けた人は,この問題を見たときは,「ナニコレ?」と思った人が多かったはずです。

 

頭の中が真っ白になった人もいたでしょう。こういう問題を見たら,まずは深呼吸です。

冷静に問題を見ることができたなら,答えのヒントは見つけられます。

 

合格できる人とそうではない人の差は,こういったところにあります。

 

それでは,詳しく見ていきましょう。

 

 

1 次世代育成支援に関する都道府県行動計画は,3年を一期として定めるものとされている。

 

 

行動計画は,今となっては過去のものである印象があります。これから出題されるとしたら,「子ども・子育て支援事業計画」でしょう。

 

行動計画は5年を一期です。

 

よって×。

 

 2 都道府県介護保険事業支援計画は,3年を一期として定めるものとされている。

  

介護保険事業計画は,介護保険法が根拠法です。

 

第1・2期は,5年を一期として3年ごとに見直していましたが,第3期からは,3年を一期に変更されています。

 

よって〇。 

 

3 都道府県健康増進計画は,3年を一期として定めるものとされている。

 

 

健康増進計画は,健康増進法が根拠法です。

 

これに関しては策定期間の定めがありません。

 

よって×。

 

 

4 都道府県高齢者居住安定確保計画は,3年を一期として定めるものとされている。

 

 

高齢者居住安定確保計画は,高齢者住まい法(サ高住を規定している法律)が根拠法です。

 

これに関しても策定期間の定めがありません。

 

よって×。

 

 

5 都道府県地域福祉支援計画は,3年を一期として定めるものとされている。

 

 

地域福祉計画は,社会福祉法が根拠法です。策定義務がありません。策定期間は,おおむね5年を一期とされています。おおむねというのは自治事務だからです。

 

策定期間に関しては,

 

①3年を一期

②5年を一期

③定めがない

 

の3種類があることがわかるでしょう。

 

行政計画の基本は5年を一期

 

そのため,介護保険事業計画も最初は5年を一期として3年ごとと定められたのではないでしょうか。

 

「子ども・子育て支援事業計画」も5年を一期としているところからもこれが基本であることがうかがわれます。

 

介護保険事業計画は第1号被保険者の介護保険料を決めるために重要です。

 

そこで単純に5年を一期として,ではなく,5年を一期として3年ごとに,というちょっと変わった策定方法になったのだと思います。

 

しかし,毎回5年ごとに定めても3年ごとに見直すのだったら,最初から3年を一期とするもので良いのではないか,と誰かが気づいたのではないでしょうか。第3期から3年を一期(平成18~20年)と変更になっています。

 

時を同じくして,障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)が成立しました。

 

障害福祉計画は,介護保険事業計画と違って,保険料を定めるなどがないので5年を一期としてもよかったのだと思いますが,障害者自立支援制度は介護保険制度を参考に作られたので,介護保険と同じ3年を一期としたと考えられます。

 

ここでわかるのは,

 

①3年を一期

②5年を一期

③定めがない

 

のうち,①は,法で規定されているものは,介護保険事業計画と障害福祉計画しかないということです。

 

今まで出題されてきたような行政計画の策定期間は覚えておく必要はあるかと思いますが,その中に今まで出題されたことがない行政計画を混ぜて出題されるはずです。

 

 

<今日の一言>

 

事務量が増えるのは誰もが避けたいもの。それにもかかわらず3年を一期とするのはそれなりの意味があるから。

2024年4月5日金曜日

合格する実力をつけるための過去問の使い方

過去問を3回やれば合格できるよ


合格した人のアドバイスは,貴重です。そこには真実があります。


しかしそこには「どのように」の視点がありません。


この学習部屋では,過去問を使って,その「どのように」を考えていきたいと思います。


過去問は合格をつかむためのヒントが満載です。


国試で,


いろいろ考える余裕はない


とおっしゃる人もいると思います。


国試で急にそれを実践するのは無理です。


しかし毎日考えることで,問題を見た時点で極めて自然に「スーっ」と頭に浮かんでくるようになると思います。


ぜひ毎日お付き合いくださいね。


それでは,今日の問題にいきましょう。


第26回・問題47 

福祉計画等の実施状況の評価・監視に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 医療法に規定する医療計画は,保健所が調査,分析及び評価を行うものとされている。

2 「高齢者医療確保法」に規定する都道府県医療費適正化計画は,高齢社会対策会議が調査,分析及び評価を行うものとされている。

3 「障害者総合支援法」に規定する市町村障害福祉計画は,市町村審査会が調査,分析及び評価を行うものとされている。

4 障害者基本法に規定する障害者基本計画は,障害者政策委員会が実施状況を監視するものとされている。

5 次世代育成支援対策推進法に規定する市町村行動計画は,市町村児童福祉審議会が実施状況に関する評価を行うものとされている。


この年の国試を受けた人は,この問題を見たとき「何,これ?」と思ったと思います。


計画の評価については,それまでおそらく出題されたことがなかったからです。


ここから評価についての出題の歴史が始まりました。今では,評価はかなりの頻度で出題されるようになりました。


それでは,詳しく見ていきましょう。


1 医療法に規定する医療計画は,保健所が調査,分析及び評価を行うものとされている。


各種の行政計画は,策定主体が調査・分析・評価も行うのが基本です。

しっかり覚えておきましょう。


よって×。


2 「高齢者医療確保法」に規定する都道府県医療費適正化計画は,高齢社会対策会議が調査,分析及び評価を行うものとされている。


医療に関する計画は,医療計画(医療法),医療費適正化計画(高齢者医療確保法)の2つがあります。


医療費適正化計画も都道府県が策定するものです。

医療に関するものは市町村ではなく都道府県であることがわかるでしょう。


高齢社会対策会議は,内閣府に設置されています。


「〇〇会議」は新聞を見ていると時々出てきています。

例えば,子ども・子育て支援新制度に基づく「子ども・子育て会議」などです。


首相官邸のホームページを見てみたら,「〇〇会議」はあることあること。首相もそんな会議があったかなぁ,と思うような会議もあるのではないかと思うほどです。


会議の内容は問われることはありませんが,設置されるのは,厚生労働省ではなく内閣府であることは覚えておきたいところです。


さて,問題に戻ります。


1の選択肢でも述べましたが,行政計画は策定主体が,調査・分析・評価も行うのが基本です。

よって×。


3 「障害者総合支援法」に規定する市町村障害福祉計画は,市町村審査会が調査,分析及び評価を行うものとされている。


市町村審査会はなじみがないかもしれませんが,障害支援区分の審査・判定を行う機関です。介護保険の介護認定審査会の障害者版です。

1・2の選択肢と同じように,行政計画は策定主体が,調査・分析・評価も行うのが基本です。よって×。


4 障害者基本法に規定する障害者基本計画は,障害者政策委員会が実施状況を監視するものとされている。


障害者政策委員会は,障害者基本法が平成23年に改正された際に,障害者基本計画の策定又は変更に当たって調査審議や意見具申を行うとともに,計画の実施状況について監視や勧告を行うための機関として設置されました。


これも高齢社会対策会議と同じように内閣府に設置されています。

よって〇。


政策という名称がついているので,中央政府のものであることは想像できることでしょう。


5 次世代育成支援対策推進法に規定する市町村行動計画は,市町村児童福祉審議会が実施状況に関する評価を行うものとされている。


市町村行動計画は,現在は策定義務がなくなっています。しかしこの時点では策定義務がありました。


一方児童福祉審議会は,都道府県は必置(地方社会福祉審議会の中に児童に関する分科会がある場合は必置ではない)ですが,市町村は任意設置です。


市町村に必ずあるものではないので,市町村児童福祉審議会が評価するのには無理があります。


1・2・3の選択肢と同じように,行政計画は策定主体が,調査・分析・評価も行うのが基本です。


よって×。

2024年4月4日木曜日

合格するための特効薬

 学習計画は立てましたか?


合格するための勉強方法,特効薬は・・・


時間はかかるかもしれませんが,


一つひとつをしっかりと自分の中に落とし込むこと


だと考えています。


そのことによって,知識がつながりやすくなります。


国試は,勉強が不十分な人が合格できるようにはつくられていません。


逆の言い方をすると・・・


正しい視点をもって,ちゃんと勉強を続けてきた人は合格できるようにつくられている,と言えます。


それでは,今日の問題を見ましょう。


第26回・問題46 

福祉計画等の策定に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 医療法では,都道府県,政令指定都市及び中核市は,医療計画を策定するものとされている。

2 社会福祉法では,市町村社会福祉協議会は,市町村地域福祉計画を策定するものとされている。

3 障害者基本法では,都道府県は,障害者基本計画を策定するものとされている。

4 次世代育成支援対策推進法では,保育への需要が増大している市町村は,市町村行動計画を策定するものとされている。

5 子ども・子育て支援法では,市町村は,市町村子ども・子育て支援事業計画を策定するものとされている。


国試は


出題基準に沿って出題されていることをご存知でしょうか。

社会福祉振興・試験センターのホームページに記載されています。


社会福祉士の国家試験の出題範囲は広いですが,決して無限ではありません。

参考書はこの内容をまとめたものです。


3年間の過去問の内容を押さえるだけでは合格は難しいです。参考書の内容をしっかり押さえることが重要です。


それでは,詳しく見ていきましょう。


1 医療法では,都道府県,政令指定都市及び中核市は,医療計画を策定するものとされている。


医療計画は,医療法が根拠法です。

策定するのは,都道府県です。


医療計画は,二次医療圏,三次医療圏を定めています。

二次医療圏は都道府県をいくつかの圏域に割っていますが,三次医療圏は基本的には一つの圏域です。

三次医療圏を複数に分けているのは,長野県と北海道しかないようです。

指定都市,中核市が策定するような内容ではないことがわかるでしょう。


よって×。


医療計画は都道府県に策定義務がある,という覚え方なら,すぐ忘れてしまうでしょう。


内容も一緒に覚える必要があります。


都道府県をいくつかに分ける二次医療圏,三次医療圏を設定する計画。


これを一緒に覚えておくと,忘れにくくなります。


2 社会福祉法では,市町村社会福祉協議会は,市町村地域福祉計画を策定するものとされている。


地域福祉計画は,都道府県・市町村ともに策定義務はありません。努力義務です。

以前は,任意でしたが,平成30年改正によって,努力義務となっています。


地域福祉計画を策定する場合は,必要な内容が含まれていれば,どんな形のものでもOKです。


そのため,市町村と市町村社協が一緒に策定している自治体もあります。


さらに,市町村社協のホームページに「〇〇市地域福祉〇〇計画」と掲載されることが多いので,勉強が足りない人は,直感で市町村地域福祉計画は市町村社協が策定していると思ってしまう人も多いと思います。


過去問では,何度も同じようなパターンの出題があります。


社協が策定しているのは,基本的には「地域福祉活動計画」と呼ばれるものです。

市町村が策定する地域福祉計画とは本来は別物です。


よって×。


地域福祉活動計画は,根拠法がない民間計画です。必ず覚えておいてください。


3 障害者基本法では,都道府県は,障害者基本計画を策定するものとされている。


高齢者に関する計画には,老人福祉計画(老人福祉法)と介護保険事業計画(介護保険法)があるように,障害者に関する計画も,障害者計画(障害者基本法)と障害福祉計画(障害者総合支援法)の2つがあります。


さて,都道府県が障害者基本法を根拠法として策定するのは,都道府県障害者計画です。


よって×。


基本計画や基本指針といったように「基本」とつくものは,国が策定します。


ただし,基本がついても「基本構想」といったものは,地方自治体が策定します。

基本計画や基本指針は,都道府県・市町村が策定する際の参考にするための位置づけです。


それに対して「基本構想」は,その地域で展開するために専門家も交え「このように考えました」というものです。


4 次世代育成支援対策推進法では,保育への需要が増大している市町村は,市町村行動計画を策定するものとされている。


次世代育成支援対策推進法は時限立法ですが,平成27年に延長され,その際に,都道府県行動計画,市町村行動計画の策定は任意となりました。


保育への需要が増大している市町村が策定するのは,従来は児童福祉法に規定されていた保育計画でした。


現在は,同法の規定はなくなり,保育に関するものは,子ども・子育て支援法に基づく「子ども・子育て支援事業計画」などで策定されています。


どちらにしても,次世代育成支援対策推進法ではないので×。


 5 子ども・子育て支援法では,市町村は,市町村子ども・子育て支援事業計画を策定するものとされている。


子ども・子育て支援法は,社会保障・税一体改革の関連法として平成24年に成立しました。


「認定こども園法の一部改正」「子ども・子育て支援法及び認定こども園法の一部改正法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」と合わせて,子ども・子育て支援制度と呼ばれているものです。


実施主体は市町村とされています。そのため,子ども・子育て支援法では,都道府県の役割はほとんどありません。

しっかり覚えておきましょう。


さて,問題に戻ります。子ども・子育て支援法では,市町村に「子ども・子育て支援事業計画」,都道府県に「子ども・子育て支援事業支援計画」の策定が義務づけられています。


よって〇。


策定期間は5年です。

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