2025年4月17日木曜日

ビッグファイブとは

パーソナリティは,人格と訳されますが,日本語の人格は,品格という意味も含まれることもあり,近年では人格とは呼ばず,そのままパーソナリティと表現することが多くなってきているようです。

  

人格検査というと,自分の人としての品格を調べられるのか,と思いませんか。

パーソナリティ検査と呼ぶと抵抗感はそれほどないように思います。

  

パーソナリティ理論には,類型論と特性論があります。

 

類型論は,パーソナリティをタイプ分けするものです。わかりやすいのが特徴です。

 

特性論は,複数の因子が合わさって,その人のパーソナリティとなることを示したものです。

 

特性論の代表は,ビッグファイブです。

  

現代では,パーソナリティは5つの因子の組み合わせだとされています。

 

 

〈ビッグファイブの5因子〉

 1.外向性

2.神経症傾向

3.誠実性

4.調和性

5.(経験への)開放性

 

〈覚え方〉


がい(外向性)

しん(神経症傾向)

せい(誠実性)

ちょう(調和性)

かい(開放性)


これをつなげて,がいしんせいちょうかい(外診,成長かい?)と覚えるのもよいでしょう。外診とは,内診の逆で身体の外部を診察することです。

このように,頭文字を並べて覚えるのは,頭文字記憶法と呼ばれる方法です。結構使えます。

それでは,今日の問題です。

 

35回・問題9 

次の記述のうち,性格特性.の5因子モデル(ビッグファイブ)の1つである外向性の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ささいなことで落ち込みやすい。

2 新しいことに好奇心を持ちやすい。

3 他者に対して親切である。

4 他者との交流を好む。

5 責任感があり勤勉である。

 

外向的なものを選べばよいので,正解しやすいはずです。

 

問題を整理すると以下のようになります。

 

1 ささいなことで落ち込みやすい。

神経症傾向

2 新しいことに好奇心を持ちやすい。

(経験への)開放性

3 他者に対して親切である。

調和性

4 他者との交流を好む。

外向性

5 責任感があり勤勉である。

誠実性

 

ということで,正解は,「4 他者との交流を好む」でした。


〈今日の一言〉


ビッグファイブの外向性は知らなくても,外向性は知っているでしょう。

ビッグファイブは,パーソナリティの5因子をまとめたものなので,ビッグファイブの「外向性」も同じ意味です。そう考えることができることがとても重要なところです。

ほかの問題も同じです。

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