国試まであと6か月
しかし,なかなか勉強に身が入らない,という声をお聞きします。
たしかにそのお気持ちはよくわかります。
再受験の方は「勉強してもまただめだったらどうしよう」とも思われる方もいらっしゃいます。
合格・不合格は紙一重
「試験会場から帰ってきて,冷静に読めば正解できた問題はいくつもあった」という声は本当によく聞きます。
しっかり読めば合格できた可能性もあったということでしょう。
それだけ紙一重だと思います。
別の面から考えてみると・・・
問題はわかっていたのに,試験会場では正解できなかった
という事実が浮かび上がって来ます。
一番よく聞く声は・・・
とにかく時間がなかった
というものです。
1問は1分半弱で行わなければならない状況の中,問題をすべて理解しながら読むことは,ほとんど不可能に近いと考えます。
基礎力をつけると同時に,問題を読み解く力をつけることは,国試を突破するためには絶対に必要な力です!!
その力は一朝一夕にはつかないのが現実です。
そのためにも早くからの訓練は欠かせないのです。
夏場に,以下に実力をつけておくかによって,その後が大きく変わっていきます。
夏を制する者は,国試を制する!!
今,勉強に本腰を入れることが極めて大切です。
それでは,今日の問題です。
第26回・問題129
介護予防事業に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1 有料老人ホームの入居者は,介護予防訪問介護サービスを受けられる。
2 生活機能の低下が見られ要介護に陥るリスクの高い高齡者は,一次予防事業の対象である。
3 介護予防事業で行われる運動器の機能向上プログラムは,1年に1回の事後のアセスメントが必要である。
4 介護予防サービス計画を作成する事業者は,要支援者の同意なくその計画を作成できる。
5 要支援者は,介護予防のための福祉用具の貸与を受けることができない。
地域包括ケアシステム構築に向けて,介護予防訪問介護と介護予防通所介護が「介護予防・日常生活支援総合事業」に移行し,この4月から全市町村で実施されています。
地域の特性に合わせて実施するので,地域による差がどのようになっていくのがが気になるところです。
それでは詳しく見ていきましょう。
1 有料老人ホームの入居者は,介護予防訪問介護サービスを受けられる。
有料老人ホームは,介護付きと外部サービス利用型があります。
外部サービス利用型の場合は,利用できると分かりやすいですが,介護付きの場合はどうなのだろうとちょっと考えてしまいます。
しかし,介護付きであっても外部のサービスは利用できます。
よって〇。
2 生活機能の低下が見られ要介護に陥るリスクの高い高齡者は,一次予防事業の対象である。
予防には,地域の住民を対象とした一次予防,早期発見に向けたものは二次予防,維持・低下させないものは三次予防となります。
生活機能の低下が見られ要介護に陥るリスクの高い高齡者は,二次予防の対象です。
よって×。
3 介護予防事業で行われる運動器の機能向上プログラムは,1年に1回の事後のアセスメントが必要である。
1年に1回では少ないと感じると思うでしょう。
正しくは1か月に1回です。
よって×。
4 介護予防サービス計画を作成する事業者は,要支援者の同意なくその計画を作成できる。
同意なく作成できる,ということはないでしょう。
もちろん同意が必要です。
よって×。
5 要支援者は,介護予防のための福祉用具の貸与を受けることができない。
介護予防福祉用具貸与がありますので,もちろん要支援者でも貸与を受けることができます。
よって×。
来週からは8月です。
夏場の勉強は,基礎力をつけるために大切です。
この時期にどれだけこつこつ勉強したのかが,最後の1点,2点を分けます。