2024年5月8日水曜日

ソーシャルワーク4科目で合格をつかむ

ソーシャルワーク系の4科目は,社会福祉士になるためにはとても重要な科目です。


今日は,そのうちの共通科目の「ソーシャルワークの基盤と専門職」です。


少し難しいかもしれませんが,しっかり覚えれば点数を稼ぐ科目になります。


それでは,今日の問題です。


第26回・問題91 

2007年(平成19年)の社会福祉士及び介護福祉士法改正の背景に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 福祉ニーズの多様化に対応するため,2015年(平成27年)までに社会福祉士登録者数を20万人にすることが求められた。

2 社会福祉士登録者数が大幅に増加し飽和状態になったため,有資格者の量的抑制が求められた。

3 利用者がサービスを選択できる制度が導入されたことに伴い,サービスの利用支援,成年後見,権利擁護等の新しい相談援助業務の拡大に対応できるよう,社会福祉士の知識及び技術の向上が求められた。

4 社会福祉士の業務内容の変化に対応するため,5年ごとの更新制が導入されることになった。

5 福祉事務所への社会福祉士の配置が義務化されたため,相談援助業務範囲の拡大が求められた。


今となっては,2007年はずいぶん前に感じますが,ここからほとんど変更がないので,これが現在の社会福祉士の立ち位置ととらえて良いと思います。


それでは,それぞれを詳しく見ていきます。


1 福祉ニーズの多様化に対応するため,2015年(平成27年)までに社会福祉士登録者数を20万人にすることが求められた。


残念ですが,社会福祉士は数を確保しなければならない資格ではありません。必要がなければ,目標数値を掲げることに意味を持ちません。


もちろん答えは×です。


2 社会福祉士登録者数が大幅に増加し飽和状態になったため,有資格者の量的抑制が求められた。


答えは,もちろん×です。


3 利用者がサービスを選択できる制度が導入されたことに伴い,サービスの利用支援,成年後見,権利擁護等の新しい相談援助業務の拡大に対応できるよう,社会福祉士の知識及び技術の向上が求められた。


これは正解っぽいですが,この時点ではよく分からないので,とりあえず冷静に▲をつけておきます。

結果的にこれが正解となります。


4 社会福祉士の業務内容の変化に対応するため,5年ごとの更新制が導入されることになった。


更新制は,介護支援専門員には導入されていますが,社会福祉士には導入されていません。


勉強が足りない人は,「5年ごとの更新制ってどこかで聞いたことある」と思ってこれを正解にした人もいたと思います。


もちろん間違いです。


合格する人としない人は,こういうところに差が出ます。


5 福祉事務所への社会福祉士の配置が義務化されたため,相談援助業務範囲の拡大が求められた。


社会福祉士は福祉事務所には配置義務はありません。よって×。


現在のところ,社会福祉士の配置義務があるのは,地域包括支援センターのみです。



<今日の補足>


福祉事務所に配置義務があるのは社会福祉主事となります。


社会福祉主事はGHQの指導で作られたものです。


サンフランシスコ平和条約で日本は独立国家になりました。


しかし,現在でも保護事務は社会福祉主事の聖域になっているみたいで,社会福祉士が配置義務になることは極めて難しそうです。

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