前回も書いたように,夏は何よりも重要な時です。
今を逃すと,合格はどんどん遠ざかってしまいます。
もう既に勉強をしている人
これから勉強を本格スタートする人
いろいろな人がいると思います。
特に注意したいのは・・・
点数を取りにくい科目に時間をかけすぎて,本来得点しやすい科目の勉強がおろそかになることです。
子ども頃も経験したと思いますが,得意な科目はどんどん伸びたのではないでしょうか。
それに比べて不得意な科目は勉強してもそれほど点数が伸びなかったのではないでしょうか。
時間がたっぷりあれば,苦手科目を攻略することはとても意味のあるものだと思います。
自信にもなるでしょう。
しかし,国試まで8か月という限られた期間では,自己満足のための勉強ではなく,結果が出る勉強でなければなりません。
自己満足できても,合格できなかったら,意味がありません。
得点しやすい科目は専門科目が多い。
得点しにくい科目は共通科目が多い。
勉強が思うように進まないという人は,勉強する科目の順番を変えてみる工夫も必要です。
上記をヒントに,得点しやすい科目と得点しにくい科目を交互に組んでいくという方法も有効です。
また近接領域の科目を関連づけていくという方法もあります。
歴史や人名を覚えるのが苦手という人は大勢います。
出題されたとしても,多くて1科目1問です。
そんなところに多くの時間をかけるのはもったいないです。
他の領域で十分逆転できます。
苦手科目の中にも比較的苦手ではない領域はあるはずです。
問題を解くコツをつかんで試験に臨めば,0点を恐れる必要はありません。
試験委員は,勉強していた人が0点にならないようにちゃんと仕掛けをしてくれているからです。
トラップも仕掛けますが,その逆に0点を取らないように工夫もしてくれているのです。
勉強しても点数が取りにくい科目に時間をかけすぎて,勉強すれば得点が伸びる科目に時間をかけすぎるのは,間違った勉強法です。
第26回・問題150
保護観察官の業務として行う「専門的処遇プログラム」に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 専門的処遇プログラムは,心理療法の一つである認知行動療法が基になっており,自発的意思に欠ける対象者には適用とならない。
2 専門的処遇プログラムを受けるのは仮釈放者ではなく,保護観察付執行猶予者である。
3 専門的処遇プログラムの一つである覚せい剤事犯者処遇プログラムは,簡易薬物検出検査と組み合わせて,断薬の意思を強化しながら実施する。
4 専門的処遇プログラムの一つである性犯罪者処遇プログラムは,逸脱した性的欲求を低下させることに焦点を当てて実施する。
5 就労が優先すると認める場合には,保護観察官の判断により,専門的処遇プログラムの実施を取りやめることができる。
専門的処遇プログラムは・・・
保護観察処分に付された者に対して,特別遵守事項として実施されるものです。
それでは詳しく見ていきましょう。
1 専門的処遇プログラムは,心理療法の一つである認知行動療法が基になっており,自発的意思に欠ける対象者には適用とならない。
認知行動療法が基になっていることは正しいです。
しかし専門的処遇プログラムは,特別遵守事項として行われるものです。
ちゃんとやらなければ,不良措置として,仮釈放や執行猶予が取り消されることもある必ず遵守しなければならないものです。
自発的意思の有無は関係なく,取り組まなければなりません。
よって×。
2 専門的処遇プログラムを受けるのは仮釈放者ではなく,保護観察付執行猶予者である。
仮釈放者も保護観察に付されると対象となります。
よって×。
3 専門的処遇プログラムの一つである覚せい剤事犯者処遇プログラムは,簡易薬物検出検査と組み合わせて,断薬の意思を強化しながら実施する。
薬物乱用は抜け出すのがとても難しいこともあり,再犯率が高いものです。
そのために覚せい剤事犯者処遇プログラムがあります。
断薬の意思を強化するのはとても重要なものです。
よって正しいです。
4 専門的処遇プログラムの一つである性犯罪者処遇プログラムは,逸脱した性的欲求を低下させることに焦点を当てて実施する。
専門的処遇プログラムは,認知行動療法に基づくものです。
問題となる行動を分析し,同様の行動を起こさないように訓練していきます。
よって×。
逸脱した性的欲求を低下させるのはどうやったらできるのかは分かりませんが,そういう欲望は抑圧されると,その反動が大きいように思います。
5 就労が優先すると認める場合には,保護観察官の判断により,専門的処遇プログラムの実施を取りやめることができる。
特別遵守事項を定めるのは,保護観察所の長あるいは地方更生保護委員会です。
決定を変更できるのは,決定した者です。
つまり,保護観察所の長あるいは地方更生保護委員会です。
保護観察官ではありません。
よって×。
この原則は,ほかの法制度も同様です。
国試まで8か月。
効率よく勉強を進めたい時期です。
もし4月から勉強を始めたのにかかわらず,現代社会辺りで止まっているとしたら,勉強法に問題ありです。
比較的得意そうな科目に見当をつけて,そこから取り組み直す方法を提案します。
苦手科目があっても得意科目があれば必ず合格基準点に到達します。
再来年に受験するという方へ・・・
時間はたっぷりあります。
苦手科目をしっかりつぶして行ってもまだまだ時間はあります。
今から勉強を始めることは,確実に合格できる方法の一つです。
8月はすべての方にとって重要な時です。
チームfukufuku21と一緒に合格を目指して頑張りましょう。