分厚い参考書をしっかり覚えるのも良いですが,時間が取れない社会人には,効果的とは必ずしも言えません。
参考書である程度の知識を付けたら,模擬問題や過去問をたくさん解いて勉強するのは,社会人に向いています。
その際,特に注目したいのは,正解できなかった問題です。
間違った問題でも,解説を読めば理解できると思います。
しかし時間をおいてもう一度同じ問題を解いてみると,
一度間違った問題は,また間違う率が高いです。
脳が間違って覚えているからです。
解説を読んだ時は,「なるほど」と思っただけでは,また間違う恐れがあります。
もし2回同じ問題で間違った場合は,
間違った問題は,正しい文章に書き替えてノートや参考書に書きましょう。
過去問や模擬問題を解くのはとても意義があるのですが,正しくない文章を見続けることになるので,間違った文章を右脳が覚えることになります。
正しい文章に書き換えることは,ただ書き写すのではなく,自分の頭で考えることになるので,とても印象深く脳に叩き込まれます。
勉強は,ひと手間かけることで効果が見違えます。
理解力が特に求められる科目では特に必要でしょう。
制度の中でもでも理解しにくい制度もあるので,その場合は図表などにまとめてみるのも良いと思います。
いずれにしても,
間違った問題は徹底的につぶし込む。
この作業を繰り返していけば,「問題が解ける」力はかなりアップします。
さて,それでは今日の問題です。
第26回・問題141
現行の児童手当制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 児童手当は,児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられる。
3 児童手当は,児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
4 児童手当は,第3子の児童から支給される。
5 児童手当を受けようとする父母等は,都道府県知事の認定が必要である。
児童手当は,民主党政権の時に子ども手当が支給されていましたが,児童手当法自体は存続していたので,子ども手当の期限が終了して,また児童手当が支給されています。
子ども手当には,所得制限がありませんが,児童手当には所得制限があることが相違点です。
それでは,詳しく見て行きましょう。
1 児童手当は,児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
児童の年齢にかかわらず同一というのが,とても怪しげですね。
もちろん同一ではありません。
よって×。
このようなタイプの問題は,一度読むと,もう引っかからないと思います。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられる。
知られていないと思いますが,事業主も拠出しています。
よって正解。
3 児童手当は,児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
子どもがいないと厳しいと思いますが,児童手当が支給されるのは,児童が15歳に達する日以後の最初の3月31日までです。
よって×。
児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給されるのは,児童扶養手当です。
これに引っかかった人は,正文化しておきましょう。
4 児童手当は,第3子の児童から支給される。
児童手当法が出来たのは1971(昭和46)年です。
最初は多子による貧困防止のために設けられました。
そのため,対象は第3子からでしたが,現在は第一子から支給されています。
よって×。
5 児童手当を受けようとする父母等は,都道府県知事の認定が必要である。
認定請求書を市町村長に提出し,認定されれば支給されます。
よって×。
都道府県と市町村の役割を考えた場合,都道府県が認定するとは考えにくいです。
<今日の一言>
学習は,ひと手間かけることでより効果的になります。
8月から勉強を本格化すれば,時間に余裕があります。
焦りは,勉強の大敵です。
気持ちに余裕を持つためには,早めからのスタートは欠かせません。
特に再来年受験するという方は,たっぷり時間があります。
モチベーションを保ちながら,コツコツ頑張っていきましょう!!