2019年6月17日月曜日

グループワークの展開過程~波長合わせに注意!

グループワークは以下の過程で実施されます。

準備期
ワーカーがグループワークを行う準備を行う段階です。
この段階には「波長合わせ」と呼ばれるクライエントの抱える問題,環境,行動特性をワーカーが事前に把握する段階が含まれます。波長合わせは,準備期に行うので注意が必要です。

開始期
メンバーが集まって,グループワークを始める前までの段階です。
この段階には「契約」と呼ばれるワーカーの役割などをメンバーに説明する段階が含まれます。グループワークでの約束事などを確認し,援助関係をつくります。

作業期
ワーカーとメンバーが課題解決に向けて,活動を行う段階です。
この段階では,グルーブの仲間意識が生じたり,対立したりすることもあります。
しかし,これらはグルーブダイナミクス(集団力学)を活用したグループワークでは重要な意味を持ちます。

終結期
グループワークを終える段階です。振り返りや反省などを行い,次の段階へつなげます。そのため,移行期とも言われます。

それでは今日の問題です。

第30回・問題113 グループワークの展開過程において用いられる主な援助技術に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 準備期には,契約の締結がなされる。
2 開始期には,援助関係の形成がなされる。
3 作業期には,波長合わせがなされる。
4 終結期には,集団規範の形成がなされる。
5 移行期には,個人的事情や思いの分かち合いがなされる。

正解は,選択肢2
2 開始期には,援助関係の形成がなされる。

そのほかは以下のとおりです。

1 準備期には,契約の締結がなされる。
 ➡ 波長合わせがなされる。

3 作業期には,波長合わせがなされる。
➡ 集団規範の形成がなされる。

4 終結期には,集団規範の形成がなされる。
➡ 次の段階に移行するために振り返りや反省を確認する。

5 移行期には,個人的事情や思いの分かち合いがなされる。
➡ 次の段階に移行するために振り返りや反省を確認する。終結期の別な言い方。

※個人的事情や思いの分かち合いがなされる。 ➡ 移行期

最新の記事

児童手当法と児童手当

  今回は児童手当法と児童手当を学びます。 児童手当法,児童扶養手当法,特別児童扶養手当法は,児童扶養手当法(1961年),特別児童扶養手当法(1964年),児童手当法(1971年)の順で成立していきました。 児童手当法の児童の定義は,18歳に達する日以後の最初の3月31日までの...

過去一週間でよく読まれている記事