今回から「集団を活用した相談援助」を取り上げていきます。
今日は前説なしに問題に入ります。
第31回・問題113 グループワークに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 最終目標は,まとまりのあるグループを作ることである。
2 メンバー自身やグループ内の葛藤は,回避することが必要である。
3 開始期では,メンバー間の相互援助システムの形成が促進される。
4 メンバー個々の問題を解決する主体は,ワーカーである。
5 プログラム活動は,グループワークの援助方法の一つである。
グループワークは,グループダイナミクス(集団力学)を活用して行われます。
グルーブワークは,グループで活動しますが,クライエントの問題に対してグルーブダイナミクスを活用して解決することを目的にしています。
この問題の正解
5 プログラム活動は,グループワークの援助方法の一つである。
プログラム活動には,社会生活技能訓練(SST),音楽療法など様々なものがあります。
こういったものを実施しながら,グループワークをすすめていきます。
次回からは,グループワークに関する国試問題を掘り下げていきたいと思います。
最新の記事
振り返るのは辛いことかもしれないが・・・
国家試験で不合格になると,とてもつらい気持ちになります。 もう二度と受験することはないと思う人もいるでしょう。 そこまでは思わずとも,モチベーションを保ち続けることは簡単なことではありません。 しかし,また受験するなら,なるべく早い時点で自分が受験した問題を振り返ってみることが大...
過去一週間でよく読まれている記事
-
受験された方はお疲れさまでした。 新しいカリキュラムによる問題は,単純な知識を問うタクソノミーⅠ型の問題を減らし,知識を使って考えることで答えるタクソノミーⅡ型,Ⅲ型が増えます。 精神保健福祉士は,長文事例を維持することで,タクソノミーⅡ型,Ⅲ型の問題としたのに対し,社会福祉士は...
-
問題解決アプローチは,「ケースワークは死んだ」と述べたパールマンが提唱したものです。 問題解決アプローチとは, クライエント自身が問題解決者であると捉え,問題を解決できるように援助する方法です。 このアプローチで重要なのは,「ワーカビリティ」という概念です。 ワー...
-
第37回国試が終わり,第38回国試に向けてのカウントダウンが始まりました。 受験した人は,ボーダーラインが気になることでしょう。 ネットでは,おそらくさまざまな推測が出ていると思います。 しかし,問題の難易度のみでボーダーラインを決めているのかも不明です。 そして,その難易度でさ...
-
ソーシャルワークは,ケースワーク,グループワーク,コミュニティワークとして発展していきます。 その統合化のきっかけとなったのは,1929年のミルフォード会議報告書です。 その後,全体像をとらえる視座から問題解決に向けたジェネラリスト・アプローチが生まれます。そしてシステム...
-
今回から,質的調査のデータの整理と分析を取り上げます。 特にしっかり押さえておきたいのは,KJ法とグラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA)です。 どちらもとてもよく似たまとめ方をします。特徴は,最初に分析軸はもたないことです。 KJ法 川喜多二郎(かわきた・...
-
ホリスが提唱した「心理社会的アプローチ」は,「状況の中の人」という概念を用いて,クライエントの課題解決を図るものです。 その時に用いられるのがコミュニケーションです。 コミュニケーションを通してかかわっていくのが特徴です。 いかにも精神分析学に影響を受けている心理社会的ア...
-
システム理論は,「人と環境」を一体のものとしてとらえます。 それをさらにすすめたと言えるのが,「生活モデル」です。 エコロジカルアプローチを提唱したジャーメインとギッターマンが,エコロジカル(生態学)の視点をソーシャルワークに導入したものです。 生活モデルでは,クライエントの...
-
ソーシャルワークにおけるネットワーキングとは,福祉課題を解決するために様々な機関,住民たちが連携することをいいます。 誰かが「それは良いことだ,やろう」と思っても,人を動かすのは,決して簡単なことではありません。 社会福祉士が連携の専門家だとしたら,ネットワーキングは,社会福祉士...
-
今日は,令和元年度の改正カリキュラムによる最初の国家試験の合格発表です。 時事性の高い話題は情報が古くなるのが早いので,この学習部屋では極力取り扱わないようにしています。 しかし,合格発表だけは別です。 自己採点してもしなくてもこの日になりますが,ボーダーラインがよくわからないだ...
-
グループワークは以下の過程で実施されます。 準備期 ワーカーがグループワークを行う準備を行う段階です。 この段階には「波長合わせ」と呼ばれるクライエントの抱える問題,環境,行動特性をワーカーが事前に把握する段階が含まれます。波長合わせは,準備期に行うので注意が必要です。 ...