人口減少が続く中,福祉人材に限らず,人を採用して育成することは,組織存続のために極めて重要です。
それでは今日の問題です。
第27回・問題121
組織におけるキャリアに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 年数が経つにつれてキャリアの高原状態に入ることをキャリアアンカーと呼ぶ。
2 仕事への不適応とは,働くために働くような過剰な仕事への関与の状態のことである。
3 キャリアプラトーとは,本当の自己を象徴する能力・動機・価値観が組み合わさったものである。
4 個人が,組織から離れた独自の価値観や信念を確立するプロセスを社会化と呼ぶ。
5 キャリアパスの成熟期に着目すると,その発達の度合いは人によって異なる。
この問題の正解は
5 キャリアパスの成熟期に着目すると,その発達の度合いは人によって異なる。
キャリアパスは,キャリアの形成過程のことです。
この言葉の意味が分からなくても,成熟というところから発達の度合いは異なるというのは想像がつけられると思います。
こういった想像ができれば,この問題のように難しい問題で正解できます。
そうでなければ,他の選択肢に引っ掛けられます。
それでは,他の選択肢も見てみましょう。
1 年数が経つにつれてキャリアの高原状態に入ることをキャリアアンカーと呼ぶ。
年数が経つにつれてキャリアの高原状態に入ることは,キャリアプラトーです。
2 仕事への不適応とは,働くために働くような過剰な仕事への関与の状態のことである。
仕事への不適応は,仕事が自分に合わないために不具合を引き起こすことです。
3 キャリアプラトーとは,本当の自己を象徴する能力・動機・価値観が組み合わさったものである。
本当の自己を象徴する能力・動機・価値観が組み合わさったものは,キャリアアンカーです。
4 個人が,組織から離れた独自の価値観や信念を確立するプロセスを社会化と呼ぶ。
社会化は,社会への適応を取り入れていくことです。
<今日の一言>
今日の問題は,難易度は高いです。
答えを見ると,「なぁーんだ」と思うかもしれませんが,キャリアアンカーやキャリアプラトーといった難しい言葉で固められているからです。
しかし,落ち着いて読めば,正解は意外に単純であることに気が付くことでしょう。
変に勘繰ると間違えます。
国試は,それほど意地悪くつくられていないことを覚えておきましょう。