2025年1月9日木曜日

過去問の類似問題

今回は,趣向を変えて,第30回の問題を中心として,その類似問題を見ていきたいと思います。


第30回・問題1 

標準的な身体の成長と発達に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 生後2か月までに,首がすわる。

2 生後3か月までに,座位保持ができる。

3 生後6か月までに,乳歯が生えそろう。

4 生後6か月までに,大泉門は閉鎖する。

5 生後18か月までに,一人で歩くことができる。


正解は5。


第22回・問題1 

身体の正常な成長・発達に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 大泉門は,生後6か月までに自然に閉鎖する。

2 すべての原始反射は,生下から認められ幼児期には消失する。

3 受精後8週目を過ぎると,人としての基本的生理機能を担う器官の形成期に入る。

4 学童期から青年期における顕著な身長の伸びには,成長ホルモンが関与している。

5 脳や感覚器官は,生後から成人まで穏やかなS字カーブを描いて成長する。


正解は4。

選択肢5は,第36回の問題にも出題されていました。


第30回・問題2 

人体の各器官に関する次の記述のうち,解剖学的に正常なものを1つ選びなさい。

1 頸椎は12個の骨で構成される。

2 頸動脈は体表から触知できる。

3 大腸は空腸と回腸に分けられる。

4 右肺は2つの肺葉からなる。

5 胃は横隔膜の上にある。


正解は2。頸動脈に関する出題は過去になし。


第22回・問題3 

心身機能と身体構造の概要に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 心臓の左の心房と心室の間にある弁を三尖弁,右の心房と心室の間にある弁を僧帽弁という。

2 健康な成人において,血液細胞を作り出しているのは骨髄である。

3 脳幹は,上部から橋・中脳・延髄の順に並んでいる。

4 肺は左右2つからなり,左は3つ,右は2つの肺葉に分かれている。

5 細胞性免疫は,主にBリンパ球が関与する免疫である。


正解は2。

選択肢5の免疫は近年の出題がありませんが,そのほかのものは,何度も出題されているものです。


第30回・問題3 

世界保健機関(WHO)の活動に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 アルマ・アタ宣言では,プライマリヘルスケアの重要性が示された。

2 リハビリテーションという言葉を初めて用いた。

3 憲章前文の中で,健康とは,身体的,精神的,社会的,政治的に良好な状態であると定義した。

4 国際疾病分類であるICIDHを策定した。

5 健康寿命とは,健康上の問題で制限されることなく仕事ができる期間と定義した。


正解は5。


第26回・問題3 

健康に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 健康寿命とは,介護を受けたり病気で寝たきりになったりせずに自立して生活できる期間をいう。

2 WHO憲章では,「健康とは,身体的,精神的,社会的,そしてスピリチュアル的に完全に良好な状態をいう」と定義された。

3 集団の健康を図る指標に罹患率は用いられない。

4 プライマリ・ヘルスケアの理念は,一次医療(フライマリケア)による治療で健康を改善すべきという考えである。

5 「健康日本21」(第二次)の基本的な方針は,活力ある社会の実現のために高齢者の死亡率を減少させることである。


正解は1。


第30回・問題4 

高齢者に多くみられる病態に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 脱水になると,脈拍が少なくなる。

2 老人性難聴では,低音領域から聴力が低下する。

3 甲状腺機能低下症は,浮腫の原因となる。

4 栄養過多は,褥瘡の発生要因になる。

5 葉酸が不足すると,味覚障害が生じる。


正解は3。甲状腺機能低下症に関する出題は過去になし。ちょっと難しいかも。


第29回・問題2 

加齢に伴う生理機能の変化に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 体重に占める水分の割合は増加する。

2 収縮期血圧と拡張期血圧の差は縮小する。

3 聴力は高周波音域から低下する。

4 肺活量は維持される。

5 流動性知能は維持される。


正解は3。



第30回・問題5 

肢体不自由となる疾患に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは,呼吸困難が初発症状である。

2 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,運動失調を主体とする変性疾患である。

3 脊髄損傷では,排尿障害が起こりやすい。

4 分娩時の高酸素血症は,脳性麻痺の原因となる。

5 遺伝性の脊髄小脳変性症では,歩行障害は起こらない。


正解は3。

選択肢4は,高酸素ではなく,低酸素。


第22回・問題5 

神経・筋疾患に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 筋萎縮性側索硬化症では,多くの場合,知的能力は障害されない。

2 パーキンソン病では,脳内のドーパミンという神経伝達物質が増加している。

3 大多数のてんかん発作は,服薬によっても抑制できない。

4 小脳疾患では,自らの意志によって身体を動かすことができない麻痺症状を生じる。

5 デュシェンヌ型進行性筋ジストロフィーは,女性に発症する遺伝性疾患である。


正解は1。


第30回・問題6 

精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)において,「統合失調症」と診断するための5つの症状に含まれているものはどれか。正しいものを1つ選びなさい。

1 まとまりのない発語

2 観念奔逸

3 強迫行為

4 抑うつ気分

5 不眠または過眠


正解は1。


第27回・問題6 

精神疾患の診断・統計マニュアルDSM-5に基づく統合失調症の診断に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 妄想や幻覚は,陰性症状である。

2 まとまりのない会話あるいは発語は,症状の一つである。

3 症状は,発症から2週間で消失する。

4 仕事,対人関係,自己管理などの面での機能が低下することはない。

5 原因として,乱用薬物の摂取がある。


正解は2。


第30回・問題7 

廃用症候群に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 関節拘縮は起こりにくい。

2 筋の萎縮は起こりにくい。

3 高齢者では起こりにくい。

4 起立性低血圧が起こりやすい。

5 急性期リハビリテーションで離床を早期から行うことで起こりやすい。


正解は4

これは経験的にわかるかも。


第16回・問題74 

高齢者の生活不活発病の症状について,誤っているものを一つ選びなさい。

1 起立性低血圧 

2 聴覚障害

3 尿失禁

4 筋肉の委縮 

5 関節の拘縮


正解2。


初めて出題されているものと,繰り返し出題されているものがあることがわかると思います。


初めて出題されるものでも,正解できるのが国家試験です。


焦りが高まる時期ですが,参考書に書かれている内容の範囲をしっかり覚えていけば,必ず合格できます。


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