2024年12月31日火曜日

減価償却~その2

 

今回も減価償却です。


減価償却とは,固定資産の取得原価をその耐用年数にわたり費用化する会計上の手続きのことです。


土地も固定資産ですが,減価償却の対象ではありません。


それでは,今日の問題です。


第33回・問題124

社会福祉法人の会計財務等に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 財務会計は組織内部における管理を目的としているため,通常,組織独自の会計ルールを用いる。

2 貸借対照表の純資産とは,外部から調達した負債である。

3 減価償却とは,固定資産(土地と建設仮勘定を除く)の取得原価をその耐用年数にわたり費用化する手続であり,過去に投下した資金を回収するものである。

4 流動資産とは,通常2年以内に費用化,現金化できるものである。

5 社会福祉充実残額とは,社会福祉法人における事業継続に必要な財産額をいう。


今日のテーマの減価償却は,選択肢3に登場しています。


それでは,解説です。


1 財務会計は組織内部における管理を目的としているため,通常,組織独自の会計ルールを用いる。


社会福祉法人の会計は,社会福祉法人会計基準が用いられています。


2 貸借対照表の純資産とは,外部から調達した負債である。


純資産は,資産から負債を引いたものです。



3 減価償却とは,固定資産(土地と建設仮勘定を除く)の取得原価をその耐用年数にわたり費用化する手続であり,過去に投下した資金を回収するものである。


これが正解です。


前説で書いたように,土地は固定資産ですが,減価償却の対象ではないことに注意が必要です。



4 流動資産とは,通常2年以内に費用化,現金化できるものである。


流動資産は,通常1年以内に費用化,現金化できる資産のことです。



5 社会福祉充実残額とは,社会福祉法人における事業継続に必要な財産額をいう。


社会福祉充実残額は,財産から事業継続に必要な財産額を引いたものです。


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