今回は,ソーシャルワークにおける援助関係を学びます。
前説なしで,今日の問題です。
第35回・問題104
ソーシャルワークにおける援助関係に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
1 転移とは,ソーシャルワーカーが,クライエントに対して抱く情緒的反応全般をいう。
2 統制された情緒的関与とは,ソーシャルワーカーが,自らの感情を自覚し,適切にコントロールしてクライエントに関わることをいう。
3 同一化とは,ソーシャルワーカーが,クライエントの言動や態度などに対して,自らの価値観に基づく判断を避けることをいう。
4 エゴグラムとは,ソーシャルワーカーが,地域住民同士の関係について,その相互作用を図式化して示すツールをいう。
5 パターナリズムとは,ソーシャルワーカーが,クライエントの意思に関わりなく,本人の利益のために,本人に代わって判断することをいう。
決して難しい内容はありませんが,確実に正解するのは難しいものです。
それが国家試験です。
それでは,解説です。
1 転移とは,ソーシャルワーカーが,クライエントに対して抱く情緒的反応全般をいう。
転移,逆転移に関するものです。
転移は,クライエント → ワーカー
逆転移は,ワーカー → クライエント
2 統制された情緒的関与とは,ソーシャルワーカーが,自らの感情を自覚し,適切にコントロールしてクライエントに関わることをいう。
ケースワークの原則に関する問題です。
これが1つめの正解です。
3 同一化とは,ソーシャルワーカーが,クライエントの言動や態度などに対して,自らの価値観に基づく判断を避けることをいう。
ソーシャルワーカーが,クライエントの言動や態度などに対して,自らの価値観に基づく判断を避けることは,非審判的態度です。
4 エゴグラムとは,ソーシャルワーカーが,地域住民同士の関係について,その相互作用を図式化して示すツールをいう。
ソーシャルワーカーが,地域住民同士の関係について,その相互作用を図式化して示すツールは,エコマップです。
5 パターナリズムとは,ソーシャルワーカーが,クライエントの意思に関わりなく,本人の利益のために,本人に代わって判断することをいう。
これが2つめの正解です。