2024年12月4日水曜日

面接技法の続き


前回に引き続き,今回も面接技法です。


前説なしに今日の問題です。


第34回・問題108

相談援助の面接を展開するための技法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 言い換えとは,クライエントの語りに意識を集中させ,感情を感じながら積極的に耳を傾けることである。

2 感情の反射とは,クライエントが答える内容を限定せずに自由に述べられるように問い掛けることである。

3 傾聴とは,クライエントの感情に焦点を当て,クライエントが語った感情をそのまま返していくことである。

4 焦点化とは,複雑に絡み合う多くの現実の要素をクライエントと一緒に点検して整理することである。

5 開かれた質問とは,クライエントの話した事実や感情を簡潔に別の言葉に置き換えて伝え返すことである。


決して難しい問題ではありません。


しかし,こういった問題は意外と穴があるので,注意が必要です。


それでは解説です。


1 言い換えとは,クライエントの語りに意識を集中させ,感情を感じながら積極的に耳を傾けることである。


言い換えは,クライエントの話した事実や感情を簡潔に別の言葉に置き換えて伝え返すことです。


2 感情の反射とは,クライエントが答える内容を限定せずに自由に述べられるように問い掛けることである。


感情の反射は,クライエントの感情に焦点を当て,クライエントが語った感情をそのまま返していくことです。


3 傾聴とは,クライエントの感情に焦点を当て,クライエントが語った感情をそのまま返していくことである。


傾聴は,クライエントの語りに意識を集中させ,感情を感じながら積極的に耳を傾けることです。


4 焦点化とは,複雑に絡み合う多くの現実の要素をクライエントと一緒に点検して整理することである。


これが正解です。


焦点化は,複雑に絡み合う多くの現実の要素をクライエントと一緒に点検して整理することです。


5 開かれた質問とは,クライエントの話した事実や感情を簡潔に別の言葉に置き換えて伝え返すことである。


開かれた質問は,クライエントが答える内容を限定せずに自由に述べられるように問い掛けることです。



〈今日の問題から得られるヒント〉


意外な穴とは,この問題の場合は,焦点化はこの時しか出題されたことがないことです。


まじめに勉強してきた人は,知らないものが出題されたとき,混乱しがちになるので注意が必要です。


この問題の場合は,たとえ焦点化がわからずとも,ほかの選択肢を消去することで,この選択肢が残ります。

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