今日のテーマは,嚥下障害のリハビリテーションです。
専門職としては,言語聴覚士が担います。
言語聴覚士の定義
「言語聴覚士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいう。 |
言語聴覚士の業務
言語聴覚士は、保健師助産師看護師法の規定にかかわらず、診療の補助として、医師又は歯科医師の指示の下に、嚥下訓練、人工内耳の調整その他厚生労働省令で定める行為を行うことを業とすることができる。 |
それでは,今日の問題です。
第34回・問題7
リハビリテーションに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 リハビリテーションに関わる専門職に管理栄養士は含まれないとされている。
2 嚥下障害のリハビリテーションは視能訓練士が行う。
3 障害者の就労支援はリハビリテーションに含まれないとされている。
4 フレイルはリハビリテーションの対象に含まれる。
5 先天性の障害はリハビリテーションの対象に含まれないとされている。
この問題は,とても簡単です。
正解は,選択肢4です。
4 フレイルはリハビリテーションの対象に含まれる。
このような答えが分かりやすい問題は,作り方が下手だからです。
しかし,こういった問題を過去問として解く時,ないがしろにしていると重要なものを勉強しないことになります。
第37回・問題89
事例を読んで,A介護老人保健施設の支援相談員であるB職員(社会福祉士)が,通所介護事業所のC生活相談員から受けた情報提供の依頼に回答するにあたり,A施設に勤務する他の職員に専門的な意見を求める際,最も適切な職種を1つ選びなさい。
〔事 例〕
入所後2か月が経過したDさん(81歳,要介護2)は「介護サービスを利用しながら家族と自宅で暮らしたい」と希望しており,施設内で家庭復帰支援に向けたサービス担当者会議が開かれた。Dさんは脳梗塞後遺症で左片麻痺があるが,屋内での日常生活動作は補助具などを使っておおむね自立している。しかし,球麻痺によって食事や飲水の際にむせ込むことがある。Bは,数日前にDさんが退所後に利用を希望している通所介護のCに連絡をとった際「Dさんの嚥下に関する訓練の状況や誤嚥を防ぐ適切な方法を知りたい」と情報提供の依頼を受けており,その情報をこのサービス担当者会議の場で取得しようと考えた。
1 看護師
2 介護福祉士
3 薬剤師
4 作業療法士
5 言語聴覚士
正解は,選択肢5の「言語聴覚士」です。
この問題を確実に正解するためには,言語聴覚士の業務を知っておくことが必要です。
この問題は,第34回で出題された知識を使って考えることで確実に正解できます。
国家試験とはこういうことを繰り返して,現在に至っています。