2025年3月3日月曜日

事例問題は,タクソノミーⅢ型


出典:社会福祉士国家試験の在り方に関する検討会報告書



今日の問題がタクソノミーⅢ型に分類されます。


第37回・問題28

事例を読んで,社会保険制度の加入に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

 Aさん(23歳)は常勤の国家公務員である。Aさんの配偶者であるBさん(18歳)は無職であり,Aさんに扶養されている。

1 Aさんは厚生年金保険の被保険者である。

2 Aさんは介護保険の第二号被保険者である。

3 Aさんは雇用保険の被保険者である。

4 Bさんは健康保険の被保険者である。

5 Bさんは国民年金の第三号被保険者である。



単純な知識を問うタクソノミーⅠ型と異なり,状況を解釈して答えを考えることが必要です。


Aさん(28歳)は,常勤の国家公務員です。

Bさん(18歳)は,Aさんの被扶養配偶者です。


事例問題の場合は,年齢情報がとても重要です。


年金保険の場合

Aさんは,厚生年金の被保険者です。国民年金の第二号被保険者です。

Bさんは,18歳のため,年金保険の被保険者ではありません。20歳になると,国民年金の第三号被保険者になります。


介護保険の場合

Aさん,Bさんとともに介護保険の被保険者ではありません。40歳になると第二号被保険者となります。


雇用保険の場合

公務員であるAさんは,雇用保険は適用されません。

民間労働者と比べて,身分が安定しているためです。

Bさんは,無職なので,雇用保険の被保険者ではありません。


健康保険の場合

Aさんは,国家公務員共済組合が実施する共済保険の被保険者です。

Bさんは,Aさんの被扶養者であり,本人は医療保険の被保険者ではありません。


労災保険の場合

Aさん,Bさんとともに労災保険は適用されません。

労災保険は,公務員には適用されません。その代わりに,国家公務員災害補償法や地方公務員災害補償法が適用されます。


Bさんは無職です。


ということで,この問題の正解は


1 Aさんは厚生年金保険の被保険者である。


でした。

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