2025年3月20日木曜日

エリクソンの発達理論

第34回国家試験では,珍しくこの2つが並んで出題されています。

エリクソンの発達理論は,人生を8つの段階に分けて,それぞれの発達課題を設定しているのが特徴です。


エリクソンによる発達段階の発達課題vs危機

乳児期(01歳) 基本的信頼 vs 基本的不信

幼児前期(13歳) 自立性 vs 恥・疑惑

幼児後期(36歳) 自主性 vs 罪悪感

児童期(711歳) 勤勉性 vs 劣等感

青年期(1220歳) 同一性獲得vs 同一性拡散

前成人期(2030歳) 親密 vs 孤立

成人期(3065歳) 世代性 vs 停滞

老年期(65歳以降) 統合 vs 絶望


訳し方によって,表現が異なるものもありますが,おおよそのことだけを理解していれば何とかなります。


それでは,今日の問題です。


34回・問題11

エリクソン(EriksonE.)の発達段階説における各発達段階の課題に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 乳児期では,自発性の獲得である。

2 幼児期後期では,信頼感の獲得である。

3 学童期(児童期)では,親密性の獲得である。

4 青年期では,自律感の獲得である。

5 老年期では,統合感の獲得である。

 

危機については,これまでほとんど出題されたことはありませんが,これからの出題に備えて,発達課題だけではなく,危機も覚えておくと良いと思います。

 

それでは,解説です。

 

1 乳児期では,自発性の獲得である。

 

乳幼児の発達課題は,信頼性の獲得,危機は,不信です。

 

2 幼児期後期では,信頼感の獲得である。

 

幼児期後期の発達課題は,自主性,危機は,罪悪感です。

 

3 学童期(児童期)では,親密性の獲得である。

 

児童期の発達課題は,勤勉性,危機は,劣等感です。

 

4 青年期では,自律感の獲得である。

 

青年期の発達課題は,同一性獲得,危機は,同一性拡散です。

 

5 老年期では,統合感の獲得である。

 

これが正解です。

 

老年期の発達課題は,統合感の獲得,危機は絶望です。

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