2019年4月28日日曜日

ストレングスモデルって何?

社会福祉士の国試は,出題基準に沿って出題されています。

その中に「様々な実践モデルとアプローチ」があります。

様々な実践モデルで示されているものは

・治療モデル
・生活モデル
・ストレングスモデル

の3つです。


システム理論の流れで,治療モデルと生活モデルを紹介しました。
今回から,ストレングスモデルを紹介します。


ストレングスとは,ストロングの派生語で,「強さ」を意味しています。

強さは,「人」の中にもあります。

「環境」の中にもあります。

それでは今日の問題です。


第22回・問題91 サリービー(Saleebey,D.)の唱えるストレングス視点に関する次の記述うち,正しいものを一つ選びなさい。

1 問題解決を行うためのストレングスは,個人や家族のみならず,地域の中にも見い出すことができる。

2 クライエントの希望やビジョンには,ストレングスを見い出すことができない。

3 逆境や困難な体験における苦しみは,ストレングスの形成を妨げる。

4 ストレングスを高めることと,クライエントの目に見えない潜在力の強化とは反するものである。

5 クライエントのストレングスの見極めは,ソーシャルワーカーの客観的判断に基づくものである。


ストレングスの意味が分からなくても,日本語的に解けてしまう問題かもしれません。


正解は,選択肢1です。

1 問題解決を行うためのストレングスは,個人や家族のみならず,地域の中にも見い出すことができる。


クライエントに関係するものは,すべて環境です。

地域も環境です。

例えば,地域住民にもストレングスを見出すことができます。


2 クライエントの希望やビジョンには,ストレングスを見い出すことができない。


クライエントの希望やビジョンはストレングスになります。


3 逆境や困難な体験における苦しみは,ストレングスの形成を妨げる。


逆境や困難な体験における苦しみを乗り越えることは,ストレングスの形成につながります。


4 ストレングスを高めることと,クライエントの目に見えない潜在力の強化とは反するものである。


クライエントの目に見えない潜在力の強化は,ストレングスを高めます。


5 クライエントのストレングスの見極めは,ソーシャルワーカーの客観的判断に基づくものである。


「あなたのストレングスは,私のスケールでは10段階中第5段階です」といったことは意味がないことです。


<今日の一言>


ストレングスは「強さ」です。

数多くのストレングス視点を持つことは,ソーシャルワーク実践に重要なことだと思います。

「弱さ」は容易に見つけることはできるかもしれませんが,「強さ」を見出すことは簡単ではないからです。

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