2025年3月14日金曜日

妄想について

妄想は,統合失調症の陽性症状の1つです。


しかし,統合失調症以外の精神疾患でも妄想がみられることがあります。


うつ病及び双極性障害のうつ状態 

微小妄想(自分は罰を受けている,自分は貧困だと思うなど)など


躁病及び双極性障害の躁状態 

誇大妄想など


認知症 

物盗られ妄想など


それでは,今日の問題です。


第34回・問題5 

次のうち,双極性障害の躁状態に特徴的な症状として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 体感幻覚

2 作為体験

3 日内変動

4 誇大妄想

5 思考途絶


知らない症状も含まれているかもしれませんが,そこをかいくぐれば,正解できる可能性が高い問題だと言えます。


この問題の場合は,「躁」のイメージだけを大切にして,考えると正解しやすいでしょう。


それでは,解説です。


1 体感幻覚


体感幻覚は,体から感じる異常な感覚です。

脳が解けてなくなった。

といったものです。


統合失調症でみられる症状です。


2 作為体験


作為体験は,人に操られているように感じることです。

作為体験も統合失調症でみられる症状です。


3 日内変動


日内変動は,一日のうちの症状が良くなったり,悪くなったりすることです。


日内変動は,うつ病などでみられます。


うつ病の場合は,朝方に悪化し,夕方から軽快するとった日内変動があります。


4 誇大妄想


これが正解です。


誇大妄想は,自分は何でもできるといった妄想です。

躁病及び双極性障害の躁状態などでみられます。


5 思考途絶


思考途絶は,思考が止まってしまうことをいいます。

思考途絶は,統合失調症の陰性症状です。

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