2024年6月18日火曜日

国家試験で合格するためには,つまらないミスは極力なくすこと

 

国家試験問題には,


とても難しい問題

 と

やさしめの問題


があります。


とても難しい問題は,合格する人も解けません。


合格の決め手は,そんな問題が解けることではなく,やさしめの問題と誰でも正解できる問題でどれだけ点数が取れるかです。

ミスをおかすときに多いのは,文章の読み間違いです。


普段はちゃんと読めるのに,国試会場の独特の雰囲気に呑まれると,普通ではないことが起きます。しかも頻繁に起こります。


何度も受験して合格点に届かない人は,早とちりの傾向がないでしょうか。


今日の問題は,そんなに難しくない問題です。

読み間違い,早とちりは最低限気を付けなければなりません。


しかし,慣れるとこの手の問題は,全部読まなくても答えの見当はつけられるようになります。


時短できる問題です。

今日の問題を紹介する前に,まず語尾だけを紹介します。


1 担わなければならない。

2 運営しなければならない。

3 重要な課題となる。

4 大切である。

5 限定されている。


このうちどれが間違いで,どれが正解なのか,想像してみてください。


それでは,今日の問題です。


第25回・問題39

災害ボランティアセンター及び災害復興ボランティアセンター(以下「センター」という。)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 センターの運営は,継続的な支援や地元行政との連携を重視する観点から,それぞれの市町村社会福祉協議会が単独で担わなければならない。

2 センターの運営については,設置基準や運営マニュアルが整備されてきているため,それらに定められているとおり厳格に運営しなければならない。

3 センターには,被災者のニーズと災害ボランティアとをマッチングすることに加え,プログラムの開発,関係機関との調整などに高い専門性が求められることから,ボランティアコーディネーターの養成や研修が重要な課題となる。

4 救援物資や災害ボランティア活動は,個々人の意思に基づくものであるので,特定の物や場所に集中することがあるが,センターにおいて安易に調整してしまうよりもボランティアの自発的な善意を重視することが大切である。

5 生活支援相談員はセンターに所属し,各種の生活支援を担う役割を負っているが,その採用に当たっては,看護師・介護福祉士等の専門職に限定されている。


災害ボランティアに関する問題です。


さーどうでしょうか。語尾だけ見た時の最初の予想と当たりましたか?

答えはおおよそ見当がついていると思いますが,解説していきます。


1 センターの運営は,継続的な支援や地元行政との連携を重視する観点から,それぞれの市町村社会福祉協議会が単独で担わなければならない。


センターの運営は,機動性が大切です。自分たちも被災していることが予想されます。


そんなときに,自分の単独で行うのは,かなり厳しいと思います。

協力し合う体制が必要でしょう。


よって×。


2 センターの運営については,設置基準や運営マニュアルが整備されてきているため,それらに定められているとおり厳格に運営しなければならない。


センターの運営は,機動性が大切です。

マニュアルどおりにいかないことの方が多いでしょう。


柔軟な対応が必要です。


よって×。


3 センターには,被災者のニーズと災害ボランティアとをマッチングすることに加え,プログラムの開発,関係機関との調整などに高い専門性が求められることから,ボランティアコーディネーターの養成や研修が重要な課題となる。


当然これが正解です。とても自然です。


4 救援物資や災害ボランティア活動は,個々人の意思に基づくものであるので,特定の物や場所に集中することがあるが,センターにおいて安易に調整してしまうよりもボランティアの自発的な善意を重視することが大切である。


阪神・淡路大震災大震災は,ボランティアがたくさん駆け付けましたが,うまく機能することができませんでした。


この時にボランティアのコーディネートが必要だということがよく分かった出来事でした。


よって×。


5 生活支援相談員はセンターに所属し,各種の生活支援を担う役割を負っているが,その採用に当たっては,看護師・介護福祉士等の専門職に限定されている。


限定するには意味があります。


生活支援相談員が看護師・介護福祉士でなければならない理由は何でしょうか。


もちろん限定されるわけがありません。

よって×。


<今日の一言>


ある程度,先に予想することで,読み間違い,早とちりを減らすことができる!


過去問を何度も何度も何度も解いて,解きまくって,問題に慣れていきましょう。

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