第37回国家試験は,問題が重複して出題されたものが多く見受けられます。
なぜこのようなことが起きたのかは明らかにされることはないと思いますが,必ず問題視されるはずです。
そのために,今後はこのようなことが起きることはないと言えます。
レジリエンスも重複した内容の1つです。
第37回・問題10
レジリエンスに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ストレスをもたらす原因となる出来事のことである。
2 強いストレスや心理的傷つきを伴う経験から,個人が持つ回復していく力のことである。
3 ストレスに伴って生じた不快な情動を,意識的に低減する方略のことである。
4 心的外傷となった過去の出来事を,あたかも今生じているかのように経験することである。
5 社会的な関係の中で行われる支え合いや支援のことである。
第37回・問題18
災害時におけるレジリエンスの意味として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 災害の発生から復旧・復興に加え,次の災害に備えていくための諸活動を一つのサイクルとして捉えることである。
2 支援ニーズに対して支援者側から積極的に働きかけて情報や支援を提供することである。
3 被災者並びに被災地が被害から立ち直っていく際に持つ力のことである。
4 予期しない出来事に遭遇した際に,事態が悪化しているにもかかわらず楽観的な見方を維持する態度のことである。
5 大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティのことである。
この2つを並べてみると,共通した内容が存在していることに気がつくでしょう。
2 強いストレスや心理的傷つきを伴う経験から,個人が持つ回復していく力のことである。
3 被災者並びに被災地が被害から立ち直っていく際に持つ力のことである。
これらが正解です。
出題の重複が不適切なのは,この問題のようにほかの問題のヒントになってしまうからです。
2問にわたって出題されたレジリエンスはとても重要なものです。
精神保健福祉士の試験にはこれまでに何度も出題され,センター試験(現・共通テスト)でも出題されたことがあります。
今後,受験する人は,回復力を意味するレジリエンスは確実に覚えておきたいです。