第37回国家試験を振り返ってみたいと思います。
第37回・問題1
思春期・青年期における心身の特徴に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 思春期には,男女ともに緩やかな身体の変化がみられる。
2 思春期における心理的特徴としては,自意識過剰がある。
3 思春期には,アイデンティティは形成されている。
4 第二次性徴に性差はみられない。
5 青年期の死亡原因としては心疾患が最も多い。
トップバッターはこの問題でした。
正解は,選択肢2です。
2 思春期における心理的特徴としては,自意識過剰がある。
言われてみると,なるほどと思うでしょう。
しかし,国家試験会場では,自分の頭で考えて,答えなければなりません。
誰も教えてくれません。
不正が発覚すると悲惨です。
規定の時間まで退室が認められません。
その時間になるまで,教室の中で,ほかの受験生の冷ややかな視線を感じながら,自分の席に座り続けなければなりません。
不正した受験生は自己責任なので仕方ないと思いますが,同じ教室で受験している人もとてもいやな気分になります。
当然ですが,不正は絶対にしてはなりません。
さて,今日の問題の関する類似問題は,以下のとおりです。
第35回・問題1
思春期に伴う心身の変化に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。1
1 この時期の心理的特徴として,自意識に乏しいことが特徴である。
2 女子では,初経から始まり,次いで乳房や骨盤の発育がみられる。
3 男子は,女子よりも早い時期から思春期が始まる。
4 身体の変化は緩徐な変化が多い。
5 第二次性徴という身体的な変化が始まる。
この問題の正解は,選択肢5です。
5 第二次性徴という身体的な変化が始まる。
さて,この問題を見て,気づくことはありませんか。
この問題の選択肢1は誤りですが,第37回では,正解となっています。
過去問を解きながら,試験に向けた仕上げをしていくと思いますが,その際,正解することを主眼に置くと,正解以外のものの知識はつかないことになります。
それでは,過去問を使った勉強の意味は半減してしまいます。
以前に合格された方のYouTubeを見ていたら,1年目は過去問を解くことに専念して失敗した。2年目は過去問にあるものを覚えていった,と述べていた方がいらっしゃいました。
1年目の失敗をすぐに取り戻すことができて本当に良かったと思います。
ただし,出題基準と見比べたとき,過去4年間の過去問を完璧に覚えても,合格する知識は不足します。
必ず,参考書などで知識をつけることを並行して行うことが必要です。