2019年11月13日水曜日

福祉用具専門相談員の役割

福祉用具専門相談員は,福祉用具貸与事業所及び福祉用具販売事業所に配置されて,要介護者等への福祉用具の貸与等にかかわる相談や助言を行います。

福祉用具専門相談員として任用されるためには,指定講習を受講する必要がありますが,社会福祉士は受講せずとも福祉用具専門相談員として任用されます。

社会福祉士の場合は,実務経験も必要とされません。

今日の問題は,「魔の第25回国試」の問題です。

このように呼んでいる理由は,合格基準点,いわゆるボーダーラインが過去最低の72点となったからです。

模擬試験にも難易度に差がありますが,国家試験の問題にも難易度の差があります。

この問題は,それほど難易度は高くはないかもしれませんが,ほかの問題は難問が多く,第26回から,国試問題改革が続けられてきました。

チームfukufuku21は,国試で何点を取るか,といったことはあまり重視していません。
なぜなら,問題が難しければ,解けないのは自分だけではなく,ほかの受験生も同じ条件だからです。

国試で気を付けたいのは,「万能感」です。

参考書も完ぺきにこなした。
模擬試験も可能な限り受けた。
白書関係も目を通した。
先生がすすめてくれた本も読んだ。

さぁ,敵よ,どこからもかかって来なさい


臨戦態勢は万全で国試に臨んだにもかかわらず,問題用紙を開いたら,見たことがないような問題が並んでいて,ショックを受けて,ペースが狂います。

本当は,初めて過去問に取り組んだときは,そうだったはずです。
しかし,だんだんその感覚が薄れていきます。

模擬試験も受けたときは,とても難しかったはずです。
これから勉強が進んでいくと万能感が高まる人もいるはずです。

しかししかし・・・

どんなに勉強していても国家試験では必ず勉強したことがない問題が出題されます。

必ず出題されます。

それでは,今日の問題です。


第25回・問題132 介護保険制度にかかわる専門職や人材に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 介護支援専門員は,要介護者等からの相談に応じ,サービス利用に向けて事業者等と連絡調整を行う者で,介護支援専門員実務研修受講試験の合格をもって登録される。

2 訪問介護員は,要介護者等に対して,入浴・排せつ等の介護その他の日常生活上の世話を行う者で,介護員養成研修修了者に限りその業務が認められている。

3 福祉用具専門相談員は,要介護者等への福祉用具の貸与等にかかわる相談や助言を行う者で,介護保険施設に配置される。

4 介護相談員は,介護サービス提供の場を訪ね,サービス利用者等の話を聴き,相談に応じる者で,利用者の疑問や不満の解消やサービスの質の向上を図る。

5 介護認定審査会の委員は,要介護(要支援)認定の申請を行った者につき,本人に面接し,心身状況,置かれている環境などについて調査をする。


この問題の正解は,選択肢4です。

4 介護相談員は,介護サービス提供の場を訪ね,サービス利用者等の話を聴き,相談に応じる者で,利用者の疑問や不満の解消やサービスの質の向上を図る。


介護相談員派遣事業を実施している市町村は少ないため,介護保険関連分野に従事している人でも知らない人は多かったと思います。

国家試験の第31回では,介護相談員を一問使って出題したので,これからは国試の中ではスタンダードなものとなっていくはずです。

確実に覚えておかなければなりません。


それでは,ほかの選択肢も確認しますね。


1 介護支援専門員は,要介護者等からの相談に応じ,サービス利用に向けて事業者等と連絡調整を行う者で,介護支援専門員実務研修受講試験の合格をもって登録される。

介護支援専門員実務研修受講試験は,実務研修を受講するための試験です。
実務研修を受けることで登録されます。


2 訪問介護員は,要介護者等に対して,入浴・排せつ等の介護その他の日常生活上の世話を行う者で,介護員養成研修修了者に限りその業務が認められている。

訪問介護は,無資格者でも従事することができますが,介護報酬を請求できるのは,旧・ヘルパー研修受講者,介護福祉士,介護職員初任者講習修了者,実務者研修修了者が訪問介護を行った場合です。


3 福祉用具専門相談員は,要介護者等への福祉用具の貸与等にかかわる相談や助言を行う者で,介護保険施設に配置される。

前説のとおり,福祉用具専門相談員は,福祉用具貸与事業所及び福祉用具販売事業所に配置されます。


5 介護認定審査会の委員は,要介護(要支援)認定の申請を行った者につき,本人に面接し,心身状況,置かれている環境などについて調査をする。

要介護(要支援)認定の申請を行った者の調査を行うのは,訪問調査員です。

介護認定審査会は,訪問調査の結果をもとにコンピュータによる一次判定の結果と主治医の意見書を加味して,二次判定を行う合議体です。



<今日の一言>

今日の問題は,一問の中にさまざまな要素が含まれているので,勉強には向いているものです。

しかし,国家試験問題の中には,一問丸ごと使ってワンテーマの問題もあります。

こういった問題を使って勉強した場合,一つのものしか勉強できません。

さすがに今は,3年間の過去問を完璧に解いたら合格できるという人はいないでしょう。
その情報では圧倒的に不足します。

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