ケアマネジメントのプロセス
1
|
アセスメント
|
2
|
居宅サービス計画の原案の作成
|
3
|
サービス担当者会議の開催
|
4
|
利用者への説明と同意
|
5
|
サービスの実施
|
6
|
モニタリング
|
7
|
再アセスメント
|
今回は,これらのうちの「サービス担当者会議」を取り上げます。
サービス担当者会議は,居宅サービス計画の原案を作成した後,関係機関の担当者が集まり,利用者の課題を共有し,支援計画を協議します。
原則として,利用者・家族も参加します。
サービス担当者会議の開催時期
①新規申請
②更新認定
③要介護状態の区分の変更認定
これらの時期にサービス担当者会議を開催しなければなりません。
それにもかかわらず,開催しなかった場合は,運営基準減算の対象となります。
ただし,やむを得ない理由がある場合,担当者に照会などで意見を求めることができます。
それでは,今日の問題です。
第31回・問題131 介護支援専門員の役割に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
1 利用者が介護保険施設への入所を希望する場合には,介護保険施設へ紹介を行うものとされている。
2 指定居宅介護支援の提供に関する記録を整備し,終結した日から5年間保存することが厚生労働省令で定められている。
3 少なくとも一月に1回,サービス担当者会議を開催しなければならない。
4 介護保険サービス以外のサービス等を含む居宅サービス計画を作成することができる。
5 訪問看護等の医療サービスが必要と自ら判断した場合には,利用者の同意を得ずに主治の医師の意見を求めることができる。
居宅介護支援の具体的な業務についての出題です。
現場にいないと正解するのは難しい問題と思うかもしれません。
しかしよくよく落ち着いて問題を見てみると正解は,選択肢1と4です。
1 利用者が介護保険施設への入所を希望する場合には,介護保険施設へ紹介を行うものとされている。
4 介護保険サービス以外のサービス等を含む居宅サービス計画を作成することができる。
決してひねりが入ったものではないです。
しかし,そんなに簡単に正解できるのが,国家試験の怖いところです。
それではほかの選択肢の間違いを確認します。
2 指定居宅介護支援の提供に関する記録を整備し,終結した日から5年間保存することが厚生労働省令で定められている。
記録類の保存期間は,終結した日から2年間ということになっています。
3 少なくとも一月に1回,サービス担当者会議を開催しなければならない。
少なくとも一月に1回,実施しなければならないのは「モニタリング」です。
サービス担当者会議は,
①新規申請
②更新認定
③要介護状態の区分の変更認定
の時点で開催します。
5 訪問看護等の医療サービスが必要と自ら判断した場合には,利用者の同意を得ずに主治の医師の意見を求めることができる。
「利用者の同意を得ずに」ということは,どの問題であっても正解になることはありません。
「利用者の同意を得ること」が必要です。
<今日の一言>
具体的な数字が入っているものは正解になりにくい傾向があります。
数字は変えることで間違い選択肢を生成することができるからです。
今日の問題では,
2 指定居宅介護支援の提供に関する記録を整備し,終結した日から5年間保存することが厚生労働省令で定められている。
3 少なくとも一月に1回,サービス担当者会議を開催しなければならない。
がその例です。
正解になりにくいことを覚えておけば,「困ったなぁ」と思わずに,落ち着いて問題を読むことができるでしょう。