2019年11月27日水曜日

各法における児童の年齢の定義

国試に出題される児童関係の法律は複数あり,しかも法律によって児童を定義する年齢がまちまちです。

それぞれをしっかり覚えるのは,難しいです。

こういった場合は,基本を押さえて,例外を覚えるのが確実です。

基本

児童の年齢は18歳


例外(20歳)

 20歳を規定しているのは,わずか3法です。
母子及び父子並びに寡婦福祉法
20に満たない者。
児童扶養手当法
18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある者,又は20未満で政令に定める程度の障害の状態にある者。
特別児童扶養手当法
(障害児)
20未満の者で,12級の障害の状態にある者。

児童に関連する法で,20歳を規定しているのは,ほかに少年法(少年の定義)があります。

社会福祉士の国家試験に出題されるそのほかの法令等は,すべて18歳です。
15歳や16歳などを規定しているものはありません。

20歳は例外です。

それでは今日の問題です。

第27回・問題137 次の各法令などが対象とする「児童」として,正しいものを1つ選びなさい。

1 児童扶養手当法では,「児童」を16歳未満の者と定めている。

2 母子及び寡婦福祉法(現在の母子及び父子並びに寡婦福祉法)では,「児童」を18歳未満の者と定めている。

3 児童手当法では,「児童」を16歳未満の者と定めている。

4 児童の権利に関する条約では,「児童」を16歳未満の者と定めている。

5 児童虐待の防止等に関する法律では,「児童」を18歳未満の者と定めている。

16歳という規定があるものは存在しません。


残るは,

2 母子及び寡婦福祉法(現在の母子及び父子並びに寡婦福祉法)では,「児童」を18歳未満の者と定めている。
5 児童虐待の防止等に関する法律では,「児童」を18歳未満の者と定めている。

母子及び父子並びに寡婦福祉法は,例外の20歳を規定している数少ない法律です。

正解は,

5 児童虐待の防止等に関する法律では,「児童」を18歳未満の者と定めている。

となります。


<今日の一言>

児童・子ども・少年の基本的な年齢は,18歳です。


20歳の規定があるのは,

児童の定義

母子及び父子並びに寡婦福祉法
児童扶養手当法(特別児童扶養手当法)

少年の定義

少年法

社会福祉士の国家試験に出題される法令は,これら以外はすべて18歳です。
児童の権利に関する条約も18歳です。

ばらばらに覚えると難易度が高くなりますが,基本を押さえて,例外を押さえることで,とても整理できるのでおすすめです。

きっちり覚えるとは,こういったことを言います。

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