2021年2月26日金曜日

コンティンジェンシー理論とは

今回は,リーダーシップ理論を取り上げたいと思います。


そのうちのコンティンジェンシー理論(条件適合理論)は,状況によってリーダーシップのスタイルは変わるとする理論です。


PM理論に代表される行動理論は,優れたリーダーシップのスタイルはこれです,と示しますが,それよりももっと高度化しているように思います。


主なコンティンジェンシー理論には,


・フィードラー理論

・SL理論

・パスゴール理論


などがあります。


フィードラー理論












SL理論













パスゴール理論













それでは,今日の問題です。


第28回・問題122 新設の介護老人福祉施設では,多くの介護職員(以下,「職員」という。)が新人であった。開設当初,職員たちは知識や技術がまだ不十分で,自信もなかった。この段階では,リーダーのFさんは,仕事で何をすべきか明確に伝えて細かく指示を出すようにした。職員たちの意欲は高まったが,知識や技術を状況に合わせて使うには不安のある段階では,Fさんは,なぜある行動が望ましいかといった理由を職員たちに説明し話し合ったか積極的に質問するように促した。さらに,職員たちが十分な知識・技術を身につけ,自信も持てるようになった段階になると,Fさんは職員自身が仕事の進め方について考え,決めるよう促した。

 このように,部下の成熟度に合わせたリーダーシップ行動の変容に関する理論として,次のうちから最も適切なものを1つ選びなさい。

1 リーダーシップの行動理論

2 状況リーダーシップ(ハーシー(Hersey,P.)とブランチャード(Blanchard,K.)による)

3 PM理論(三隅二不二による)

4 変革型リーダーシップ

5 カリスマ的リーダーシップ


5つありますが,このうち,コンティンジェンシー理論であるのは,


2 状況リーダーシップ(ハーシー(Hersey,P.)とブランチャード(Blanchard,K.)による)


しかありません。


状況リーダーシップは,SL理論のことです。


1と3は,行動理論

4と5は,コンセプト理論


コンセプト理論という言葉自体は,国試にはまだ出題されたことがありません。


コンセプト理論は,コンティンジェンシー理論を基礎として,さらに具体化したものです。


・カリスマ型リーダーシップ

・変革型リーダーシップ

・EQ型リーダーシップ

・ファシリテーション型リーダーシップ

・サーバント型リーダーシップ


という5つのタイプが紹介されています。


コンセプト理論は,機会があったらその時に詳しく紹介したいと思います。


最新の記事

子ども・子育て支援法

  子ども・子育て支援法は,これまでにも出題されてきましたが,正式に出題基準に含まれたのは,第37回国家試験です。 子ども・子育て支援制度は,市町村が実施主体になっています。 支給申請は,市町村に対して行います。 児童福祉法には,入所系があるので都道府県の役割がありますが,子ども...

過去一週間でよく読まれている記事