2018年4月2日月曜日

出題率100%の心理療法で確実に得点する方法

社会福祉士の国試は,

少しずつ同じ(重なって)で,少しずつ違う

これが実にやっかいなところです。

ここを十分に理解して,勉強をすることが国試で得点するために極めて重要なことです。

どんなに勉強しても,それだけでは対応できないものを混ぜて出題されます。

これに対応するためには,

それを確認していきましょう。

第30回・問題14 カウンセリングや心理療法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 認知行動療法では,クライエントの発言を修正せず全面的に受容することが,クライエントの行動変容を引き起こすと考える。
2 社会生活技能訓練(SST)では,ロールプレイなどの技法を用い,対人関係で必要なスキル習得を図る。
3 ブリーフセラピーでは,即興劇において,クライエントが役割を演じることによって,課題の解決を図る。
4 来談者中心カウンセリングでは,クライエントが事実と違うことを発言した場合,その都度修正しながら話を聞いていく。
5 動機づけ面接では,クライエントの変わりたくないという理由を深く掘り下げていくことが行動変容につながると考える。

この問題の答えは,選択肢2のSSTです。

先日書いたように,第30回・問題14が正解できたかどうかは,覚え方にミスマッチがなかったどうかを測るバロメータとなる問題です。

もし間違っていた場合は,同じ勉強法を続けると次回も必ず間違えます。

試験が終わると「知識が足りなかった」という感想がよく聞かれます。知識を増やしてもあいまいな知識では,国試では得点することは困難です。

中には,本当に知識が足りない人もいるでしょう。しかし2回,3回と受験している人は,絶対に知識不足ではないと思います。

第30回の問題はSSTが正解ですが,SSTがその前に出題されたのは,実に現行カリキュラムの第1回の国試である第22回までさかのぼらなければなりません。

SSTは10回の出題実績がありますが,現行カリキュラムでは第22回と第30回の2回しかないということになります。

毎年出題されている心理療法であっても,一つひとつの選択肢を詳しく見ていくと,続けて出題される心理療法は,認知行動療法,来談者中心療法など,ほんの一部です。

〈今日のまとめ〉

頻出の問題だからと言って,簡単に解けない理由は,こんなところにあります。

3年間の過去問を3回解けば合格できるよ

といったアドバイスは,国試で合格するための勉強法としては,適切ではありません。

過去3年間のものを実際に解いてみればよく分かりますが,繰り返し出題されているものはごくわずかです。

1回切りしか出題されていないものがほとんどです。

過去問を使って知識をつけるなら,過去をずっとさかのぼることが必要です。

それができない場合は,受験参考書で知識を付けます。3年間の過去問は,国家試験問題に慣れるために使用します。

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