社会福祉士の国試の合格率は,25~30%の間で推移しています。
国試は決して簡単ではありませんが,戦略はあります。
丸暗記はやめよう!
参考書の内容をひたすらノートに写す勉強をしている人がいます。
もしそのような勉強をしていたら,即刻やめましょう。
写すことが目的となり,理解することができていない恐れがあるからです。
ここで分かるように,勉強で大切なのは,理解することです。
理解するのが難しいと思うところは,国試でねらわれるポイントとなります。
先生によっては,「参考書をひたすら読むこと」と指導する方もいらっしゃるかもしれません。その方法も間違いではないのですが,問題を読み解く力をつけるには,丸暗記をするのではなく,自分なりに理解していくことが大切です。
今はまだ時間があります。自分なりの覚え方を一日でも早く確立してくてください。
丸暗記自体も難しいですが,丸暗記が通用する試験ではありません。
3年間の過去問を3回繰り返せば合格できる
これで合格できるなら,合格率30%ということはあり得ません。
出題基準に示された範囲を必死に勉強した上位30%の人が合格できる試験です。
記念受験の人もいると思うので,実質的にそこまで厳しい試験ではありませんが,3年間の過去問を3回繰り返せば合格できる試験ではないことは間違いありません。
国試で出題されるポイントは決まっています。
そこに慣れるために過去問を使うというのが正しい勉強法です。
参考書に示された内容をきっちり覚えることが大切ですが,それは丸暗記することではありません。
合格率30%の試験ですが,適切な勉強をすれば,必ず合格できます。
別な言い方をすると,間違った勉強をする人がそれだけ多いと言えるのではないでしょうか。
来年の試験でリベンジをねらう人は,勉強法に誤りがなかったのか,振り返っておくことが大切です。
覚え方を間違えると,努力が報われないので注意が必要です。
最新の記事
児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者(児発管)とは,障害児通所支援及び障害児入所支援で,個々のこどもや家族のニーズに応じた一連のサービス提供プロセスを管理する支援提供の責任者です。 業務には,個別支援計画があります。 障害者総合支援法に規定されるサービス管理責任者(サビ管)に相当します。 ...
過去一週間でよく読まれている記事
-
イギリスCOSを起源とするケースワークは,アメリカで発展していきます。 1920年代にペンシルバニア州のミルフォードで,様々な団体が集まり,ケースワークについて毎年会議を行いました。この会議は通称「ミルフォード会議」と呼ばれます。 1929年に,会議のまとめとして「ミルフ...
-
システム理論は,「人と環境」を一体のものとしてとらえます。 それをさらにすすめたと言えるのが,「生活モデル」です。 エコロジカルアプローチを提唱したジャーメインとギッターマンが,エコロジカル(生態学)の視点をソーシャルワークに導入したものです。 生活モデルでは,クライエントの...
-
問題解決アプローチは,「ケースワークは死んだ」と述べたパールマンが提唱したものです。 問題解決アプローチとは, クライエント自身が問題解決者であると捉え,問題を解決できるように援助する方法です。 このアプローチで重要なのは,「ワーカビリティ」という概念です。 ワー...
-
国家試験では,内容が重複しないように問題を構成します。 ほかの問題がヒントになってしまうためです。 これまでの社会福祉士の国家試験でもそのように出題されてきました。 ところが第37回では,同じ内容のものが複数の問題に出題されました。 試験を実施する社会福祉振興・試験センターが最終...
-
ソーシャルワークは,ケースワーク,グループワーク,コミュニティワークとして発展していきます。 その統合化のきっかけとなったのは,1929年のミルフォード会議報告書です。 その後,全体像をとらえる視座から問題解決に向けたジェネラリスト・アプローチが生まれます。そしてシステム...
-
ソーシャルワークは,外国生まれです。 これから社会福祉士を目指そうと思う人は,カタカナの言葉が多いので,覚えるのがとても大変だと思うでしょう。 しかし,それらをうまく使いこなすことができれば,とてもかっこよいと思いませんか? ただし,かっこよいから使うのではありません。専門用語は...
-
今回から,質的調査のデータの整理と分析を取り上げます。 特にしっかり押さえておきたいのは,KJ法とグラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA)です。 どちらもとてもよく似たまとめ方をします。特徴は,最初に分析軸はもたないことです。 KJ法 川喜多二郎(かわきた・...
-
1990年(平成2年)の通称「福祉関係八法改正」は,「老人福祉法等の一部を改正する法律」によって,老人福祉法を含む法律を改正したことをいいます。 1989年(平成元年)に今後10年間の高齢者施策の数値目標が掲げたゴールドプランを推進するために改正されたものです。 主だった...
-
ホリスが提唱した「心理社会的アプローチ」は,「状況の中の人」という概念を用いて,クライエントの課題解決を図るものです。 その時に用いられるのがコミュニケーションです。 コミュニケーションを通してかかわっていくのが特徴です。 いかにも精神分析学に影響を受けている心理社会的ア...
-
バートレット は, ソーシャルワーク実践の共通基盤 として「 価値 」「 知識 」「 介入(技術) 」を挙げています。 ソーシャルワーカーなら,フィールドが違えど,共通してもっているもの,という意味です。 3つの中のうち「価値」は,「ソーシャルワークの基盤と専門職」で中心的に学ぶ...