2019年5月6日月曜日

問題解決アプローチにおける部分化の技法

国試に出題されている様々なアプローチは,ターナーがまとめた『ソーシャルワーク・トリートメント』で示されている29種類のうちの12種類のみです。

11種類を順番に紹介しているので,今日の問題はそれらがわかっていなければ,解けない問題だといえます。

つまり,消去法で答えがみつかる問題です。

それでは今日の問題です。

第29回・問題101 パールマン(Perlman,H.)が提唱した問題解決アプローチの援助技法に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 社会生活技能訓練(SST)の技法を用いる。

2 ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いる。

3 部分化の技法を用いる。

4 強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いる。

5 例外探しの技法を用いる。

知識がない人にとって,とても難しい問題かもしれません。

「相談援助の理論と方法」は,事例が多いため,知識がなくても正解できる問題があります。

そのため,それほど難しい科目だと思わないために,あまり勉強時間をかけない傾向にあります。

しかし,今日の問題のように,知識がなければ解けない問題も多くあるので,やっぱりほかの科目と同じように,しっかり勉強することが欠かせません。

この問題の正解は選択肢3

3 部分化の技法を用いる。

部分化の技法とは,クライエントが抱える問題を分解するものです。

問題を分解すること(部分化の技法)で,解決困難な課題であっても,解決できる部分を見出すことができます。


それでは他の選択肢も解説します。


1 社会生活技能訓練(SST)の技法を用いる。

SSTの技法を用いるのは,行動変容アプローチです。


2 ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いる。

ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いるのは,ナラティブアプローチです。


4 強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いる。

強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いるのは,行動変容アプローチです。


5 例外探しの技法を用いる。

例外探しの技法を用いるのは,解決志向アプローチです。


<今日の一言>

様々なアプローチでは,3種類の問題が出題されています。

①丸々一問,一つのアプローチで構成されるもの(今日の問題のようなスタイル)。
②様々なアプローチをミックスしたもの。
③事例問題

様々なアプローチは毎年出題されるものですし,しかも複数の問題が出題されています。
「①丸々一問,一つのアプローチで構成されるもの」「②様々なアプローチをミックスしたもの」。

いずれも正解するためにはしっかりした知識が必要です。

近年は,3~4問が出題されています。

必ず出るとわかっているだけに,しっかり覚えて,3~4点をがっちりゲットしましょう。

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