国試に出題されている様々なアプローチは,ターナーがまとめた『ソーシャルワーク・トリートメント』で示されている29種類のうちの12種類のみです。
11種類を順番に紹介しているので,今日の問題はそれらがわかっていなければ,解けない問題だといえます。
つまり,消去法で答えがみつかる問題です。
それでは今日の問題です。
第29回・問題101 パールマン(Perlman,H.)が提唱した問題解決アプローチの援助技法に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 社会生活技能訓練(SST)の技法を用いる。
2 ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いる。
3 部分化の技法を用いる。
4 強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いる。
5 例外探しの技法を用いる。
知識がない人にとって,とても難しい問題かもしれません。
「相談援助の理論と方法」は,事例が多いため,知識がなくても正解できる問題があります。
そのため,それほど難しい科目だと思わないために,あまり勉強時間をかけない傾向にあります。
しかし,今日の問題のように,知識がなければ解けない問題も多くあるので,やっぱりほかの科目と同じように,しっかり勉強することが欠かせません。
この問題の正解は選択肢3
3 部分化の技法を用いる。
部分化の技法とは,クライエントが抱える問題を分解するものです。
問題を分解すること(部分化の技法)で,解決困難な課題であっても,解決できる部分を見出すことができます。
それでは他の選択肢も解説します。
1 社会生活技能訓練(SST)の技法を用いる。
SSTの技法を用いるのは,行動変容アプローチです。
2 ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いる。
ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いるのは,ナラティブアプローチです。
4 強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いる。
強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いるのは,行動変容アプローチです。
5 例外探しの技法を用いる。
例外探しの技法を用いるのは,解決志向アプローチです。
<今日の一言>
様々なアプローチでは,3種類の問題が出題されています。
①丸々一問,一つのアプローチで構成されるもの(今日の問題のようなスタイル)。
②様々なアプローチをミックスしたもの。
③事例問題
様々なアプローチは毎年出題されるものですし,しかも複数の問題が出題されています。
「①丸々一問,一つのアプローチで構成されるもの」「②様々なアプローチをミックスしたもの」。
いずれも正解するためにはしっかりした知識が必要です。
近年は,3~4問が出題されています。
必ず出るとわかっているだけに,しっかり覚えて,3~4点をがっちりゲットしましょう。
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