今回は,支援の終結(ターミネーション)です。
相談援助の過程(プロセス)
|
受理面接(インテーク)
|
事前評価(アセスメント)
|
支援計画(プランニング)
|
支援の実施(インターベンション・介入)
|
経過観察(モニタリング)
|
支援の終結(ターミネーション)
|
終結後の支援(アフターケア)
|
国試では,ターミネーションの出題はとても少ないです。
実際に,終結を迎えることが少ないからなのでしょうか。
最も多いのは,受理面接(インテーク)です。
インテークは「ザ・相談援助」という位置づけだからでしょう。
それでは,今日の問題です。
第31回・問題109 事例を読んで,児童養護施設のE家庭支援専門相談員(社会福祉士)の退所に向けた援助に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
児童養護施設に入所しているFちゃん(11歳,女児)は,母親の引取り希望をはじめのうちは喜んでいた。しかし,週末の一時帰宅を繰り返すうち,母親と二人で暮らすことの不安をE家庭支援専門相談員に訴えるようになった。
1 E家庭支援専門相談員が方針を考えて決定するので,Fちゃんは心配しなくてよいと伝える。
2 Fちゃんが不安を訴えていることを児童相談所に報告し,今後の援助について連携を図る。
3 母親の意向を大切にするよう,Fちゃんを励ます。
4 家に帰る計画についてどうするかを一緒によく考えていこうとFちゃんに伝える。
5 今の不安は退所する時には誰でも感じることだから考えなくてよいと伝える。
ターミネーションは,次の段階への移行期でもあります。
この問題は,それほど難しいものではないでしょう。
答えは,
2 Fちゃんが不安を訴えていることを児童相談所に報告し,今後の援助について連携を図る。
もう一つは,4でしょう。
もう一つは,4でしょう。
<今日の一言>
社会福祉士の国試は,おおよそ90点得点できれば合格できます。
もし相談援助の2科目合計で20点以上の得点ができれば,残りの17科目で70点取れればその点数に到達することができます。
そういった意味で,「相談援助の理論と方法」は極めて重要な科目であることは間違いないです。
しかし,多くの人はあまり勉強しない傾向にあります。
国試の点数はすべて1問1点です。
難しい問題が解けても1点。
やさしい問題が解けても1点。
誰もが解ける問題で正解できないことは,不合格への道を突き進むことになります。
確実に正解するために必要なのは,問題を解く訓練です。
その時間は残しておくことが大切です。
多くの人は,覚えることに精いっぱいで,問題を解く訓練をせず,国試に臨みます。
そうすると発生するのは,今日のような問題であっても,間違ってしまうというミスです。それは実にもったいないことです。