2022年10月20日木曜日

役割距離

役割概念(役割●●)は,たくさんの種類があるので,覚えるのも面倒だと思うでしょう。


しかし,出題頻度はかなり高いので,確実に覚えておきたいものの一つです。


覚えにくいものが多いですが,その中でも役割距離は最も覚えにくいものの一つかもしれません。


それでは,今日の問題です。


第33回・問題19 次のうち,ゴッフマン(Goffman,E.)が提示した,他者の期待や社会の規範から少しずらしたことを行うことを通じて,自己の存在を他者に表現する概念として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 役割取得

2 役割距離

3 役割葛藤

4 役割期待

5 役割分化


答えは,選択肢2です。

2 役割距離

ここに出題されているように,役割距離は,役割期待から少しずらしてふるまうことです。


ただし,ずらすのはほんの少しです。大きくずらすと逸脱者となってしまいます。

重要なのは,意図的にずらすことです。このことによって自らの存在を示すことができます。


ほかのものも一応解説します。


1 役割取得


役割取得は,他者の役割期待を内面化することです。


3 役割葛藤


役割葛藤は,複数の役割期待の中で葛藤することです。


4 役割期待


役割期待は,他者の期待です。


5 役割分化


役割分化は,役割が多様化・高度化していくことです。


ゴッフマンは,社会的行為を演技だととらえました。観客がいると,役割期待に沿うようにその役割を演じます。考えてみるとそうだと思いませんか。


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