社会福祉士のカリキュラムは,平成19年度改正を経て,令和元年度改正がありました。
令和元年度改正のカリキュラムの「社会福祉の原理と政策」は,
社会福祉原論
↓ ↓
現代社会と福祉
↓ ↓
社会福祉の原理と政策
と変遷しています。
第36回国家試験までは,平成19年度改正のカリキュラムの内容によるもので実施されます。
具体的には,第35回と第36回が「現代社会と福祉」です。
以前のことや今後のことを考えても,「今」受験する人には意味がないかもしれませんが,「現代社会と福祉」は,「社会福祉原論」や「社会福祉の原理と政策」と比べると,おそらく若干取り組みやすい科目となっています。
第32回・問題24 1950年代から1970年代にかけての社会福祉の理論に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 木田徹郎は,社会事業を,資本主義の維持という側面から,賃金労働の再生産機構における「社会的問題」の緩和・解決の一形式と捉えた。
2 三浦文夫は,政策範疇としての社会福祉へのアプローチの方法として,ニード論や供給体制論を展開した。
3 岡村重夫は,生活権を起点に据えた実践論・運動論を組み入れた社会福祉学が総合的に体系化されなければならないと論じた。
4 孝橋正一は,社会福祉の固有の機能を,個人とそれを取り巻く環境との間の不均衡を調整し,環境への適応を促すことと論じた。
5 一番ヶ瀬康子は,政策論よりも援助技術論を重視すべきと論じた。
こういった問題は,平成19年度カリキュラムでは,ほとんど出題されて来なかったですが,「社会福祉原論」の時代ではよく出題されてきたものです。「社会福祉の原理と政策」でも出題されていきます。
なお,この問題の正解は,選択肢2です。
「現代社会と福祉」も決してやさしい科目ではありません。
しかし,10問出題される問題の半分は教科書には載っていないものですが,正解できる可能性のある問題です。
今日から科目は「現代社会と福祉」に取り組んでいきますが,一つひとつを確実に覚えていけば,決して怖くない科目です。
※今日の問題はお休みします。