2023年2月9日木曜日

受験生を苦しめるタクソノミーⅡ型・Ⅲ型

35回国家試験の文字数は,おおよそ45,000字でした。

 

34回は約48,000字だったので,3,000字くらい減っています。

 

問題の文字数は,第25回以降減少して,第31回以降また増加してきましたが,久々の減少です。

 

35回の文字数は,第32回と第33回のちょうど中間あたりです。

 

文字数が多いと引っ掛けポイントに気づきにくいので注意が必要ですが,文字数が少なくなると引っ掛けポイントを見つけやすくなります。

 

しかし,受験生を苦しめるのは,タクソノミーⅡ型,タクソノミーⅢ型の問題です。

 

知識をもとに考えて答えなければならないので,問題が高度になり,そして解くのに時間がかかります。

 

35回で文字数を減らしたのは,そのためなのではないかと思います。

 

〈タクソノミーⅡ型の出題の例〉

 

35回・問題3 次のうち,疾病の予防に関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

1 特定健康診査は一次予防である。

2 糖尿病予防教室は一次予防である。

3 ワクチン接種は二次予防である。

4 リハビリテーションは二次予防である。

5 胃がんの手術は三次予防である。

 

一次予防

疾病にならないこと。

二次予防

疾病を早期発見すること。

三次予防

疾病を重度化させないこと。

 

この表には書いていませんが,手術などの治療は二次予防に含まれます。

 

正解は選択肢2です。

糖尿病予防教室は,疾病にならないために行われるので,一次予防にあたります。

 

一次予防,二次予防,三次予防のそれぞれの意味を知っていて,事例にあてはめて考えるタクソノミーⅡ型のタイプです。

 

決して難易度が高い問題ではありませんが,確実に正解するのは決して簡単ではありません。

 

合否を分けるのは,こういった問題を確実に正解するか,あるいは正解できたり間違ったり,安定していないか,といったことです。

 

丸暗記勉強にとどまると対応できないので,必ず理解するレベルまで覚えることが重要になります。


次回からは,タクソノミーⅡ型,Ⅲ型の問題に焦点を当てて,その対策を数回にわたって紹介していきたいと思います。

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