第37回から新しい国家試験に変わります。
4月からは,それに向けた内容を伝えていこうと思います。
その前に,第36回の問題を少し振り返ってみたいと思います。
問題8 大きさの恒常性
問題9 オペラント条件づけ
問題10 記憶
問題11 原因帰属
問題12 PTSD
問題13 心理検査
問題14 クライエント中心療法
問題13の心理検査は,対象年齢が問われました。第35回国家試験の心理検査は,不適切問題になりませんでしたが,内容的には不適切なものでした。今回はそのリベンジのつもりだったのかもしれません。
第35回の問題とは以下のものです。
問題13
心理検査に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 乳幼児の知能を測定するため,WPPSIを実施した。
2 頭部外傷後の認知機能を測定するため,PFスタディを実施した。
3 投影法による人格検査を依頼されたので,東大式エゴグラムを実施した。
4 児童の発達を測定するため,内田クレペリン精神作業検査を実施した。
5 成人の記憶能力を把握するため,バウムテストを実施した。
正解は,選択肢1でした。
しかし,WPPSIは,幼児には使えますが,乳児には使えません。
第36回の問題です。
問題13
次のうち,小学校就学前の5歳児を対象とできる心理検査として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 矢田部ギルフォード(YG)性格検査
2 田中ビネー検査V
3 ミネソタ多面人格目録(MMPI)
4 文章完成法テスト(SCT)
5 WAIS-Ⅳ
選択肢5は,WAISではなく,WPPSIであれば,正解でした。
この問題の正解は,選択肢2の「田中ビネー検査V」です。
田中ビネー検査Vの対象年齢は,2歳から成人です。
心理検査は,公認心理師の国家試験が行われるようになってから,少しずつ高度になってきています。
公認心理師の国家試験では,心理検査の対象年齢はとても重要です。
社会福祉士や精神保健福祉士は,心理職と協働することがあるために,公認心理師の問題に寄せてきているのかもしれません。
心理検査の対象年齢は要注意です。