2024年2月6日火曜日

第37回国家試験と心理検査

第37回から新しい国家試験に変わります。


4月からは,それに向けた内容を伝えていこうと思います。


その前に,第36回の問題を少し振り返ってみたいと思います。


問題8 大きさの恒常性

問題9 オペラント条件づけ

問題10 記憶

問題11 原因帰属

問題12 PTSD

問題13 心理検査

問題14 クライエント中心療法


問題13の心理検査は,対象年齢が問われました。第35回国家試験の心理検査は,不適切問題になりませんでしたが,内容的には不適切なものでした。今回はそのリベンジのつもりだったのかもしれません。


第35回の問題とは以下のものです。


問題13 

心理検査に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。 

1 乳幼児の知能を測定するため,WPPSIを実施した。

2 頭部外傷後の認知機能を測定するため,PFスタディを実施した。

3 投影法による人格検査を依頼されたので,東大式エゴグラムを実施した。

4 児童の発達を測定するため,内田クレペリン精神作業検査を実施した。

5 成人の記憶能力を把握するため,バウムテストを実施した。


正解は,選択肢1でした。

しかし,WPPSIは,幼児には使えますが,乳児には使えません。


第36回の問題です。


問題13 

次のうち,小学校就学前の5歳児を対象とできる心理検査として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 矢田部ギルフォード(YG)性格検査

2 田中ビネー検査V

3 ミネソタ多面人格目録(MMPI)

4 文章完成法テスト(SCT)

5 WAIS-Ⅳ


選択肢5は,WAISではなく,WPPSIであれば,正解でした。


この問題の正解は,選択肢2の「田中ビネー検査V」です。

田中ビネー検査Vの対象年齢は,2歳から成人です。


心理検査は,公認心理師の国家試験が行われるようになってから,少しずつ高度になってきています。


公認心理師の国家試験では,心理検査の対象年齢はとても重要です。


社会福祉士や精神保健福祉士は,心理職と協働することがあるために,公認心理師の問題に寄せてきているのかもしれません。


心理検査の対象年齢は要注意です。

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