2018年2月14日水曜日

社会福祉士国試を初めて受験される方へ~得点できる勉強法

次回の国試を初めて受験される方は,学習の準備はいかがでしょうか。

過去問は,勉強のヒントになるものが多いですが,それだけを覚えて合格できるほど楽な試験ではありません。

実際に解いてみるとそんなに簡単には解けないものです。

解きやすく見えるのは,以前よりも問題の文字数が少なくなっているので,引っ掛けポイントが少なくなっているからです。

第30回・問題3 

世界保健機関(WHO)の活動に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 アルマ・アタ宣言では,プライマリヘルスケアの重要性が示された。

2 リハビリテーションという言葉を初めて用いた。

3 憲章前文の中で,健康とは,身体的,精神的,社会的,政治的に良好な状態であると定義した。

4 国際疾病分類であるICIDHを策定した。

5 健康寿命とは,健康上の問題で制限されることなく仕事ができる期間と定義した。

答えは1のアルマ・アタ宣言です。

先日も紹介したとおり,アルマ・アタ宣言が出題されたのは,第23回国試のたった一回だけです。その問題がこれです。

第23回・問題4 

健康に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 WHO憲章による健康の定義は,「健康とは,身体的にも精神的にも社会的にもスピリチュアルにも完全に良好な状態をいう」とされている。

2 アルマ・アタ宣言では,人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし,改善することができるようにするヘルスプロモーションが強調された。

3 オタワ憲章では,地域住民が参加して包括的,継続的で,身近な保健・医療サービスを組織的に提供することを目指すプライマリ・ヘルスケアが提唱された。

4 我が国の地域保健法においては,内臓脂肪型肥満に着目した特定健診(特定健康診査)の受診が義務づけられている。

5 我が国の健康増進法においては,学校,体育館,病院,劇場その他,多数の者が利用する施設を管理する者は受動喫煙を防止するための措置を講ずるよう努めることが定められている。


答えは,選択肢5の受動喫煙です。

この問題を丁寧に覚えておけば,第30回の国試も解けたと思います。

しかしこんな古い問題を解く人はまずいないと思います。

もし,学校等で丁寧に過去問を解説しているものを提供してくれているなら,「こんな古い問題を解くのは意味がない」などとは思わず,積極的に取り組んでみましょう。

特に文字数の問題ですが,来年も同じように出題されるかどうかは分かりません。


第23回

アルマ・アタ宣言では,人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし,改善することができるようにするヘルスプロモーションが強調された。(間違い)

第30回

アルマ・アタ宣言では,プライマリヘルスケアの重要性が示された。(正解)

余計な言い回しは一切ありません。

しかし,簡単ではないのは,参考書の隣には,オタワ憲章が並んでいるためです。

アルマ・アタ宣言とオタワ憲章を混同しないように覚える必要がありました。

過去問を見ていたら,簡単です

というほど国試は簡単ではありません。

参考書を見ると,セットのように並んでいるものがあります。

済生顧問制度と方面委員制度などです。

2つ覚えると混同する要因になります。

こういうものは,片方だけを覚えるのがコツです。


この工夫をするだけで得点力は格段にアップします。



得点できる覚え方にはコツがあります。



別な言い方をすると・・・

覚え方に工夫がないと,あいまいな知識が増えるだけです。

決して気を緩めることなく,1年後の国試に向かっていきましょう。

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