こんな話を聞くと,4月の制度改正を押さえておかなければならない,と思うでしょう。
確かに出題されることはあります。
第29回国試では,6月に改正された発達障害者支援法の発達障害者の定義が出題されました。
しかし,150問あるうちに,さいしんの法制度改正が出題されても,1問か2問です。
出題されない年もあります。
第30回国試では,平成28年10月の民法改正(成年後見制度)が一問出題されていますが,1問まるごと出題されたのはそれだけです。
法制度系科目は,高齢者に対する支援が10問で,そのほかは7問です。
変わったところが出題されるよ
7問の科目は,民法改正(成年後見制度)の出題で分かるように,重要な改正ならすぐ出題されることはありますが,小さな改正は,限られた問題数の中では,出題するほどの余裕はありません。
変わったところを出題するほど余裕はありません。
そこが,法制度を知らなければ仕事ができない介護支援専門員の試験とは違うところです。
第30回国試の保健医療サービスでは,平成28年の診療報酬改正が出題されたので,とても難しく感じたことでしょう。
しかし,これは第29回では出題されてはいません。
そこを考慮すると,平成30年の診療報酬改定は第31回国試では出題されそうもないと予測できます。
確かに先述のように,平成28年6月改正のものが第29回国試に出題されています。
しかし,たった1問です。
1点2点が合否を分けることはよくあります。
しかし,150問を分析すれば,誰もが解ける問題をしっかり得点することが合格への近道であることが分かります。
合否を分ける数点の差は,「後から読めば答えが分かった」という問題をいかに少なくするかにかかっていることは間違いありません。
<今日のまとめ>
確実に正解したい問題で正解できることが,合否を分ける1~2点につながります。
今出ている参考書の情報で十分戦えます!!
第31回国試に出題される法制度は,平成30年に改正されるものはほとんど出題されないからです。
以前から決まっている4月の制度改正は,すでに昨年版の参考書にも掲載されています。
社会保障には,マクロの視点とミクロの視点があります。
すぐ出題されるのは,マクロの視点のものです。
例えば,第30回の国試では,国民年金の受給資格期間の短縮について出題されています。
社会保険制度では,根本の部分です。
市町村国保の保険者に都道府県も加わるのは,マクロ的に極めて重要です。