障害児支援に関するサービスは,児童福祉法に規定されています。
以前は,障害別に分かれていましたが,現在は,障害児通所支援と障害入所支援に再編されています。
市町村と都道府県の役割としては,市町村は障害児通所給付費の支給決定,都道府県は障害児入所給付費の支給決定を担います。
今回は,障害児通所支援を取り上げます。
障害児通所支援のサービスは,以下の5つです。
・児童発達支援
・医療型児童発達支援
・放課後等デイサービス
・居宅訪問型児童発達支援
・保育所等訪問支援
それぞれは,何となくでもイメージできますか?
法では,以下のように規定されます。
障害児通所支援
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児童発達支援
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障害児を児童発達支援センターその他の厚生労働省令で定める施設に通わせて,日常生活における基本的な動作の指導,知識技能の付与,集団生活への適応訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する。
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医療型児童発達支援
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肢体不自由児を指定発達支援医療機関に通わせて,児童発達支援及び治療を行う。
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放課後等デイサービス
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学校教育法(幼稚園及び大学を除く)に就学している障害児を授業の終了後又は休業日に児童発達支援センターその他の厚生労働省令で定める施設に通わせて,生活能力の向上のために必要な訓練,社会との交流の促進その他の便宜を供与する。
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居宅訪問型児童発達支援
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重度障害児が,児童発達支援,医療型児童発達支援又は放課後等デイサービスを受けるために外出することが著しく困難な場合,当該障害児の居宅を訪問し,日常生活における基本的な動作の指導,知識技能の付与,生活能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する。
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保育所等訪問支援
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保育所その他の施設に通う障害児又は乳児院その他の児童が集団生活を営む施設として厚生労働省令で定めるものに入所する障害児に対して,当該施設を訪問し,当該施設における障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援その他の便宜を供与する。
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それでは,今日の問題です。
第31回・問題141 事例を読んで,Hちゃんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Hちゃん(3歳)が交通事故に遭い,下肢に障害を有する状態となった。退院するに当たり,医療相談室のソーシャルワーカーが家族面接を行い,肢体不自由のある子どものリハビリテーションに対応したサービスを利用していくことが確認された。
1 養育支援訪問事業
2 放課後等デイサービス
3 児童自立生活援助事業
4 養育医療
5 医療型児童発達支援
正解は,選択肢5「医療型児童発達支援」です。
こういった問題は,知っていれば解けますし,知らなければ解けません。
つまり,受験者の差が最もつきやすい問題です。
この問題の中で,医療の機能があるものは,養育医療と医療型児童発達支援しかありません。