児童手当
児童扶養手当
特別児童扶養手当
の3つがあります。
今回は,このうちの児童手当を学びましょう。
児童扶養手当は,父又は母と生計を同じくしていない児童を対象として支給されます。
特別児童扶養手当は,障害児を対象として支給されます。
これらは,特別なニーズにあるものに対する社会手当であるのに対し,
児童手当は,児童を対象として支給される普遍的な社会手当です。
児童に関する3つの社会手当のうち,最も遅くできたのは,児童手当です。
1971(昭和46)年にできました。
わが国の児童手当は,諸外国に比べると制度ができたのは遅いほうです。
制度ができた当初は,第三子以降に対して支給されました。
つまり多子による貧困対策としての社会手当であったわけです。
現在は,第一子から支給されています。
まずは,以下を確認しましょう。
児童の定義
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18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者であって,日本国内に住所を有するもの又は留学その他の内閣府令で定める理由により日本国内に住所を有しないもの。
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支給対象
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18歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある児童。
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支給認定及び支給
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住所地の市町村長。
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費用
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被用者の拠出金あり。
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区分
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所得制限未満の受給者
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所得制限以上の
受給者
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0~3歳
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月額:15,000円(一律)
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月額:5,000円(一律)
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3歳~小学校修了前
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・第1子・第2子 月額:10,000円
・第3子以降 月額:15,000円
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中学生
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月額:10,000円(一律)
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それでは,今日の問題です。
第26回・問題141 現行の児童手当制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 児童手当は,児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられる。
3 児童手当は,児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
4 児童手当は,第3子の児童から支給される。
5 児童手当を受けようとする父母等は,都道府県知事の認定が必要である。
実に社会福祉士の国家試験らしい問題だと思います。
制度の内容だけではなく,財源が問われれているからです。
正解は,その財源に関する選択肢2です。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられる。
それでは,ほかの選択肢も確認しましょう。
1 児童手当は,児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
上記の表のように,年齢によって支給額は異なります。
3 児童手当は,児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
支給されるのは,「児童が15歳に達する日以後の最初の3月31日まで」です。
「児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで」と規定されるのは,児童手当法の児童の定義です。
定義の年齢と支給の年齢が異なることに要注意です。
4 児童手当は,第3子の児童から支給される。
制度ができた当初は,第3子からの支給でしたが,現在は第1子から支給されています。
5 児童手当を受けようとする父母等は,都道府県知事の認定が必要である。
児童手当の認定を行うのは,市町村長です。
<今日の一言>
現在,児童手当は,子ども・子育て支援法の「子ども・子育て支援給付」の現金給付として,支給を行っています。
児童福祉法には都道府県の役割がありますが,子ども・子育て支援法には都道府県の役割はほとんどありません。