今回は,アイビィ(Ivey,A.)のマイクロ技法を取り上げます。
マイクロ技法とは,誰もがカウンセリングができるようにまとめたものです。
基本的なかかわり技法から,高度なものまでを階層化しています。
著作権があるので,詳しい階層性をここでは書くことができませんが,ネットで調べると見ることができるでしょう。
ソーシャルワーカーは,カウンセラーではないので,知っておきたいのは,基本的かかわり技法だと思います。
感情の反映
はげまし
言い換え
要約
開かれた質問・閉じられた質問
などが,基本的かかわり技法に位置づけられます。
それでは,今日の問題です。
第31回・問題108 次の記述のうち,アイビィ(Ivey,A.)のマイクロ技法の基礎となっている「基本的かかわり技法」として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 クライエントにソーシャルワーカー自身の経験を開示する。
2 クライエントに活用可能な資源の情報を提供する。
3 クライエントに特定の行動を行うように指示する。
4 クライエントの言葉を言い換えてクライエントに返す。
5 クライエントの言葉で矛盾する点を指摘する。
前説で紹介したので,答えはすぐわかると思いますが,基本的かかわり技法を知らずとも正解できる可能性はあります。
基本的なものは何かを考えればよいからです。
正解は,選択肢4です。
4 クライエントの言葉を言い換えてクライエントに返す。
言い換えは基本的かかわり方に位置づけられます。
そのほかは以下のようになります。
1 クライエントにソーシャルワーカー自身の経験を開示する。 → 積極技法
2 クライエントに活用可能な資源の情報を提供する。 → 積極技法
3 クライエントに特定の行動を行うように指示する。 → 積極技法
5 クライエントの言葉で矛盾する点を指摘する。 → 対決
これらは,すべて基本的かかわり方よりも上の階層に位置づけられます。