今日は,前説なしで問題です。
第31回・問題116 ソーシャルワークの記録に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルワーカーの判断や主観的な解釈を含めず,客観的な事実を記述する。
2 説明体は,事実についてのクライエントによる説明や解釈を記述するものである。
3 実践の根拠と証拠を示し,援助の評価にも活用される。
4 SOAP方式で記録する場合,Aはソーシャルワーカーが行う今後の援助計画のことである。
5 クライエントに不利益となるような情報を記載しないようにする。
一問一答式の問題集をすすめる先生がいますが,私たちチームfukufuku21はすすめません。
一問一答式の問題集は,知識を確実につけるためには役立ちますが,それだけの話です。
解く力はつきません。
この問題の答えは,選択肢3です。
3 実践の根拠と証拠を示し,援助の評価にも活用される。
この文だけを見ると,何の疑問もなく,正しいと思うでしょう。
しかし,ほかの選択肢と混ざると,そんなに簡単には正しいと思えなくなります。
これが国家試験です。
先生方は頭の良い人たちなので,このことが理解できないのだと思います。
一問一答だけで国家試験に臨んだとしたら,基礎練習のみで試合に臨むようなものです。
試合で本当に勝とうと思ったら,実戦に近い練習が必要です。
国家試験を確実に正解するのは,思うほど簡単ではありません。
確実な知識があればそんなことはない,と思っていると足元をすくわれかねません。
この問題の場合,うっかりすると間違ってしまいそうなのは,選択肢1です。
確実な知識があれば,誤りだとわかるかもしれませんが,勉強しないものを混ぜて出題して,受験生を混乱させます。これが国家試験です。
最後は必ず国家試験と同じスタイルの問題を解く,つまり五者択一(あるいは択二)の問題を解くことが大切です。
それなら,最初から五者択一の問題に取り組んだほうが良いと思うのは変でしょうか。